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「……まあ、そんなわけで昔から怖いモノにはある程度触れてきたんだよ。家のインテリアは母親の趣味でアダ〇スファミリーみたいな感じだし、ポスターとか映画の小道具とかいっぱい飾ってあるから」
「へえ、楽しそうな家だなぁ」
「友人たちにはおおむね好評だよ」
ちなみにその映画のお化け役が母で二人の出逢いだったらしく、わざわざ額に入れて大事に飾ってあるのだった。
「決定的だったのは、小さい頃に兄貴と二人で留守番中に、兄貴にその映画を観せられたのがトラウマで……怖いものが苦手になったのはそれからかなぁ」
「え、それだけ?」
柴は意外な事実にキョトンとした顔をした。
「それだけってなんだよぉ!?」
礼二郎は憤慨した。馬鹿にされたような気がしたからだ。それはいくら柴でも――本気で怒ってはいないが、拗ねる程度には許せない。
「い、いやゴメン。でもそのポスターは普通に見れるし、映画の話もできるんだよね?」
「まあ……。平たく言えばそれはトラウマというより、霊を意識するようになったキッカケかな……だいたい、霊の奴らがいつも予告なしに俺にドッキリを仕掛けてくるから! その繰り返しで苦手になったんだよ!」
警戒しているときは出ない癖に、気を抜いた瞬間と彼女といい雰囲気になった時にだけ現れるのだから、本当にタチが悪い。
礼二郎のことが好きでそうしているのならなおさらだ。霊にはドSしかいないのか。
「でも、それならやっぱり慣れない?」
「慣れないよ! 京介、自分が怖くないからってひどい……」
「ご、ごめん! 否定したいわけじゃないんだ。もっと決定的な、霊が怖いと思える出来事が無かったのかなって思って」
(決定的な、出来事?)
「だって虎鉄のことは怖くないんだろ? 霊なのに」
「そりゃあこてっちゃんは可愛いもん。俺を助けてくれたし」
「……もし礼二郎のお兄さんが霊になったら、それでも怖いと思う?」
「ちょ、勝手にひとんちの兄を殺さないでくれ!! 考えたくもないよ!」
礼二郎は涙目で柴に抗議した。なんだかんだ言って礼二郎もブラコンには違いない。
「もしも話だから……あ、じゃあ俺は?」
「えっ?」
「俺が幽霊だったらどう? 怖い?」
その質問に、礼二郎は一瞬固まったが……
「へえ、楽しそうな家だなぁ」
「友人たちにはおおむね好評だよ」
ちなみにその映画のお化け役が母で二人の出逢いだったらしく、わざわざ額に入れて大事に飾ってあるのだった。
「決定的だったのは、小さい頃に兄貴と二人で留守番中に、兄貴にその映画を観せられたのがトラウマで……怖いものが苦手になったのはそれからかなぁ」
「え、それだけ?」
柴は意外な事実にキョトンとした顔をした。
「それだけってなんだよぉ!?」
礼二郎は憤慨した。馬鹿にされたような気がしたからだ。それはいくら柴でも――本気で怒ってはいないが、拗ねる程度には許せない。
「い、いやゴメン。でもそのポスターは普通に見れるし、映画の話もできるんだよね?」
「まあ……。平たく言えばそれはトラウマというより、霊を意識するようになったキッカケかな……だいたい、霊の奴らがいつも予告なしに俺にドッキリを仕掛けてくるから! その繰り返しで苦手になったんだよ!」
警戒しているときは出ない癖に、気を抜いた瞬間と彼女といい雰囲気になった時にだけ現れるのだから、本当にタチが悪い。
礼二郎のことが好きでそうしているのならなおさらだ。霊にはドSしかいないのか。
「でも、それならやっぱり慣れない?」
「慣れないよ! 京介、自分が怖くないからってひどい……」
「ご、ごめん! 否定したいわけじゃないんだ。もっと決定的な、霊が怖いと思える出来事が無かったのかなって思って」
(決定的な、出来事?)
「だって虎鉄のことは怖くないんだろ? 霊なのに」
「そりゃあこてっちゃんは可愛いもん。俺を助けてくれたし」
「……もし礼二郎のお兄さんが霊になったら、それでも怖いと思う?」
「ちょ、勝手にひとんちの兄を殺さないでくれ!! 考えたくもないよ!」
礼二郎は涙目で柴に抗議した。なんだかんだ言って礼二郎もブラコンには違いない。
「もしも話だから……あ、じゃあ俺は?」
「えっ?」
「俺が幽霊だったらどう? 怖い?」
その質問に、礼二郎は一瞬固まったが……
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