マイダーリン、この世の全ての怖いものから俺を守ってくれ!!!

すずなりたま

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51 恋の波動

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「ハァ、それにしてもさっきの霊はマジで怖かったな……除霊して貰いたい……あ、そうだ姫ちゃん。オカ研に柴京介君っている?   メガネで背が高くてオシャレな」
「え、柴君?   うん、いるよ」
「やっぱりいるのかぁ~……」

   分かっていたとはいえ、少し脱力してしまった。京介はいったいどんな事情でオカ研にいるのか、その理由が猛烈に知りたい。

「礼二郎君、柴君と知り合いなの?」
「まあ……知り合いっていうか」

(彼氏だけど。 ──しかし一晩経つとなんか妙に恥ずかしいっていうか……俺、本当に京介と付き合い始めたんだなぁ。知り合ったばかりで勢い任せなのは否めないけど……京介はホントに俺でよかったのかな)

   でも、もう礼二郎は京介から離れることは絶対に考えられない。
   これから生きていくうえで絶対的な安心感を与えられて、ある意味もう心身共にズブズブなのだ。

   さっき別れたばかりなのに、もう会いたいと思っている。出来れば虎鉄も一緒に。

「……好きなの?」
「え?」
「あっごめんね、なんか礼二郎君から柴君に対する恋の波動を感じて」
「こ、恋の波動!?」
「うん。勘だけど」

(ま、まさか姫ちゃんは波動、つまり人のオーラが視える……オーラ鑑定士!?)

   礼二郎は勝手に姫子の職業を決めつけた。

「ね、礼二郎君は柴君のことが好きなの?     分かるよ、柴君カッコイイもんね!   私もこっそり目の保養にしてるよ。それと私、同性愛に偏見とかないから相談に乗るし──って、それなら是非オカ研においでよ。堂々と柴君に会えるチャンスだよ!?」

   実は姫子は、三度の飯よりオカルトとBLが好きな腐女子だった。
   理想すぎる受け(=礼二郎)を見つけた彼女は、先程よりもイキイキしている。
   その笑顔の意味を礼二郎は分からないが、協力したいという彼女の気持ちは伝わった。

   それ自体はありがたいのだが、わざわざ協力してもらわずとも自分たちは既に付き合っているのだが……どう説明すべきか。

「あ、あのね姫ちゃん。俺と柴君は……」
「アッもしかして二人はライバル!?    タイプも学部も違うけど、同じくらいイケメンだもんね……!    ってことは礼二郎君、ライバルを好きになっちゃったってこと?   うう、それは色々と辛いね……」

   姫子は見かけによらず思い込みが激しいというか、人の話を聞かないらしい。

   けど京介と付き合っていることは、あまり公にしない方がいいのかもしれない。
   男同士というのはまだまだマイノリティなので、礼二郎が良くても京介が傷つくかもしれないからだ。

   ──と、いうわけで。

「べ、別にライバルとかじゃないけど、俺は柴君のことが好き、なんだよね……」
「キャーッ♡♡   お似合いすぎるー!」

  片想い、ということにしておいた。
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