王女(妹)の番外編

ルア

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次の日の朝、隊長を待たせてはいけないと思い予定より早い時間に門の前へ行く。約束していた時間になると、城のほうからライト隊長がやってくる。

「おはようございます。」
「おはよう!」

明るい笑顔で近づいてくる隊長はやはり昨日の疲れなど、残っていないようだ。
パタッパタッガタガタッ
遠くから馬車が来て、目の前で止まる。

「よし、行くか。さあ乗れ!」
(まさか……)
「馬車で行くのですか?」
「あぁ。……なにかおかしいか?」
「いえ、その……」

カフェル領は城から距離があるため馬車で行くことはわかるが、王子と同じ馬車に乗るのはよくないだろう。自分は馬で行ったほうがいいか。

「ライト隊長、馬を連れて参ります。少しお待ちください。」
「?あぁ!今日は私が頼んでいるのだから、そんなことは気にしなくていい。」
「……わかりました。お供致します。」

ライト隊長に続き馬車に乗り込む。隊長の正面の椅子に座ると、馬車が出発する。ガタガタと少し揺られるも、他の馬車と違い音や揺れがあまり気にならない。さすが王族の乗り物だ。

(普段の視察もこれに乗って行きたい…)

ふと隊長を見ると昨日と同じく腕を組んで考え込んでいる。近々記念日があるわけではないが、なぜここまで贈り物に悩んでいるのだろう。

「ライト隊長」
「ん?どうした。」
「どんな物を贈るか決まりましたか?」
「いや…実はまだなんだ。ミラは欲しい物を聞いても、遠慮してなにも言ってくれない。いつも喜んではくれているが…、どうせなら心の底から喜んでいるのが見たいからな。」
(なるほど…)
「では、ミラ様の喜ぶ物を見つけないとですね!」
「ああ!…それとルーク、今日は隊長と呼ばなくてもいい。」
「!わかりました。ライト様。」

ライト様はニコッと笑った。


カフェル領に入ると領内で最も賑わっている、ウィガット街へ向かった。ウィガット街はたくさんの人であふれている。

「おー!すごいなっ、王都で行われる祭みたいだ!」

ライト様は初めて見たウィガットの様子にワクワクしているようだ。

「よし、早く行こう。これだけの店があったら全てを回るのは難しいだろうからな。」

ライト様はマントを羽織り、フードをかぶる。個人的な用で来ているため、不用意に街の人たちを混乱させるわけにはいかないのだが…。

「ルーク、行くぞ!」

数メートル歩いた先におられるライト様は、オーラが隠せていない…。まあすれ違う人ひとりひとり見て歩いている人なんていないだろうから、大丈夫だと思うけど。

「はい!今参ります。」

少し心配になりながらもライト様のもとへ歩く。
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