完結【R18】「私は女だ!」と言っているだろうが! ーコスプレに男の娘、でも、さすがにAV出演は無理ですー

師走とうか

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1.何故、こうなった?

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1.

 私は、裸でベッドで寝ていた。



 ベッドの周りには照明器具やらカメラやらがあり、今まさに、私達の裸体を撮影しようとしていた。



 そして、同じベッドには友人の弟が裸で寝ている。

 この男が不思議なことに、私にそっくりなのだ。男のくせに女と同じ顔をしている。

 しばらくして、ADらしき男が言った。

「では、『本番』行きます!」



 今から、『本番』だ。人生初の『本番』なのだ。

 お母さん、お父さん、ごめんなさい。

 アダルトビデオで初体験なんて……



 そう!

 それは、先月のこと!



 マネージャーの加藤絵麻が、今月のスケジュールを説明している。

「ええ、20日は、写真集の打合せが、13時からあります。そして、アダルトビデオ出演決定!? 今月も、しっかり稼ぐわよ」

「はい、姉さん! 頑張りましょう」と、答えたのは、加藤絵麻の弟の尚人だ。

「奈緒ちゃんは、股間のもっこり(←ファールカップのこと)を忘れずにね」



「決定? 無理。アダルトビデオなんて、無理に決まっているじゃない」



 ここにいるのは、3人で、私、紀伊奈緒子とマネージャーの加藤絵麻、その弟の尚人だ。



 しかし、この事は、秘密事項なのだ。



 なにが?



 つまり、世間様には、この私が加藤尚人の影武者をしており、加藤尚人が加藤尚人本人、兼、奈緒子役なのだ。



 おい、何を言ってんだって!?

 まあ、普通、そうなるよな。



 実は、私と加藤尚人は、血の繋がりはないにも関わらず、そっくりなのだ。

 違うのは、『性別だけ』なのだ。



 そして、2人で一役をする原因となった事件を説明しよう!?

 あれは、2カ月前の大阪での出来事だった。



 大学の友人、加藤絵麻がコスプレなどをやっている。



 まあ、私は、やりはしないがアニメとかは、嫌いじゃない。

 その絵麻が大阪で、小さいイベントに参加するので手伝って欲しいとのことだ。

 この日は、なんと、弟の尚人もくるそうだ。

 実は、こちらの方が気になっていた。



 というのは、以前より、加藤絵麻から「奈緒子は、うちの弟の尚人によく似ている。いや、双子でも通じるわ」と、聞いていたので、そっくりさんの、しかも、男のそっくりさんに会ってみたいと思ったからだ。



 で、当日、尚人を見てみたら、確かに似ている。

 身長も同じ165センチ。

 まあ、女としては、デカい私だが、加藤絵麻が、さらにデカいので、気にはしていない。  

 周りが、チビこいだけなのだ。



 顔立ちも、睫毛の長いところなど、同じだ。



 何故、血縁者でもないのに、ここまでにている?

 まあ、世の中、3人は自分によく似た人がいるとか言うではないの。

 そのうちの一人なのかもしれない。

 男女の違いはあるけど。



 さて、このコスプレ会場は、大阪府中央区のこじんまりとした貸し会場だ。

“ああほーる”? なんて読むのだろう?

“Aaホール”と書いてある。



 今日は、その一階と二階を使うようなのだけど、二階は着替え用の控え室で、パーティションで区切られていた。



『ふむふむ、ここで着替えるのか!』と、加藤絵麻の方を見ると、この大きなスーツケースには、どんなコスチュームが詰まっているんだろうなぁ! と思ってしまった。



 さて、絵麻の着替えの手伝いを始めることにするよ。



 大柄な加藤絵麻の着替えは迫力がある。

 身長も高いので迫力があるが、何といっても、大きな胸がボォーン、胸もデカけりゃ、尻もボォーン!

 弟は、この迫力ある姉の身体を、どう思って手伝っているのだろうか?

 ちょっと、弟の股間が気になるな。

 覗いて、今夜のおかずにするか?

 いやいや、おっほん!?



 今のは気にするな。諸君!



 デカい加藤絵麻のコスプレは、ウマむすめだそうだ。

『“馬”ねぇ。なんかサイズ的に納得なのだなッ』と思っていたら、弟が着替え始めた。

『オッ! 男の子の着替えなんて、女子高校上りの私にゃあ、目の保養だよ』と、声には出さないが、喪女パワー全開でガン見してしまった。

 また、今日のおかずが増えたよ♪♪



 そして、弟の加藤尚人のコスプレも、ウマむすめだった。

 紫のセーラー服風なワンピースで、スカートは膝上ぐらいだった。トレセン制服とかいうらしい。



 ほうほう! 男の娘ってやつなのか。

 しかも、絵麻の奴が軽く化粧までしてしまったので、どう見ても女じゃん。

 うん、これ、可愛い。



 って、女の私の立場ヤバくねぇ???

 ヤバいじゃんよ!



「ほう、尚人くん、似合っているじゃん。可愛いよ」と、まあ、正直に言っておいた。



「ありがとうございます。もちろん、奈緒子さんにも着てもらいますよ」

「そうよぉ、ナオちゃんの分も買ってきたのよ。1980円だけど。ねぇぇ」

と、姉弟は頷きあっていた。



「はぁ???」



 いやいや、私は手伝いに来ただけで、自分もコスプレをするとは聞いてないし、恥ずかしいじゃん。

 と考えているうちに、ちゃっちゃと脱がされてしまった。

「ちょっと、絵麻! 尚人くん男じゃない。男の子の前で着替えるなんて……」

「もう、初心うぶなんだから」

 うわ~、おかずにするどころか、されるかもって、言っているうちに、ウマむすめにされてしまった。



「二人とも、これを付けて!」と馬耳を頭にのせられた。

「ヒヒヒィィん」



「さあ、行くわよ。加藤三姉妹ッ」



「えっ、三姉妹?」

「奈緒子さん、気にしないでください。ボクは女の子で通していますので」

「はふぇ、女の子で通す?」

「はい、女の子で通した場合、男の人に口説かれても『実は男です』と言えば大丈夫ですが、男が女装の場合、女の人に口説かれたら、もうダメじゃないですか。護身術なんです」



「あっ、そうなの……」



 まあ、そうだ。このレベルで男と言ったら、女が自殺してしまうわ。

 てか、私もヤバイ、なんか自信が無くなってきた。

 自分と似ていると言っていたので、楽しみにしてきたが、差をつけられている感じがする。

 加藤尚人に嫉妬している自分がいた。



 すると運営さんらしき人が、

「【夏のコスプレ帝国】を開催します。お名前をお呼びしますので、前に出てきてください。皆さんにお渡しするものがあります。

 まずは、『加藤三姉妹』さん」

「はぁい」と、絵麻が返事をして、私達3人は前に出て行った。



 初コスプレ、なんだか、恥ずかしい。





 次回は、男の娘は誰だ? 女装してトイレに行けない。
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