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1.何故、こうなった?
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1.
私は、裸でベッドで寝ていた。
ベッドの周りには照明器具やらカメラやらがあり、今まさに、私達の裸体を撮影しようとしていた。
そして、同じベッドには友人の弟が裸で寝ている。
この男が不思議なことに、私にそっくりなのだ。男のくせに女と同じ顔をしている。
しばらくして、ADらしき男が言った。
「では、『本番』行きます!」
今から、『本番』だ。人生初の『本番』なのだ。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。
アダルトビデオで初体験なんて……
そう!
それは、先月のこと!
マネージャーの加藤絵麻が、今月のスケジュールを説明している。
「ええ、20日は、写真集の打合せが、13時からあります。そして、アダルトビデオ出演決定!? 今月も、しっかり稼ぐわよ」
「はい、姉さん! 頑張りましょう」と、答えたのは、加藤絵麻の弟の尚人だ。
「奈緒ちゃんは、股間のもっこり(←ファールカップのこと)を忘れずにね」
「決定? 無理。アダルトビデオなんて、無理に決まっているじゃない」
ここにいるのは、3人で、私、紀伊奈緒子とマネージャーの加藤絵麻、その弟の尚人だ。
しかし、この事は、秘密事項なのだ。
なにが?
つまり、世間様には、この私が加藤尚人の影武者をしており、加藤尚人が加藤尚人本人、兼、奈緒子役なのだ。
おい、何を言ってんだって!?
まあ、普通、そうなるよな。
実は、私と加藤尚人は、血の繋がりはないにも関わらず、そっくりなのだ。
違うのは、『性別だけ』なのだ。
そして、2人で一役をする原因となった事件を説明しよう!?
あれは、2カ月前の大阪での出来事だった。
大学の友人、加藤絵麻がコスプレなどをやっている。
まあ、私は、やりはしないがアニメとかは、嫌いじゃない。
その絵麻が大阪で、小さいイベントに参加するので手伝って欲しいとのことだ。
この日は、なんと、弟の尚人もくるそうだ。
実は、こちらの方が気になっていた。
というのは、以前より、加藤絵麻から「奈緒子は、うちの弟の尚人によく似ている。いや、双子でも通じるわ」と、聞いていたので、そっくりさんの、しかも、男のそっくりさんに会ってみたいと思ったからだ。
で、当日、尚人を見てみたら、確かに似ている。
身長も同じ165センチ。
まあ、女としては、デカい私だが、加藤絵麻が、さらにデカいので、気にはしていない。
周りが、チビこいだけなのだ。
顔立ちも、睫毛の長いところなど、同じだ。
何故、血縁者でもないのに、ここまでにている?
まあ、世の中、3人は自分によく似た人がいるとか言うではないの。
そのうちの一人なのかもしれない。
男女の違いはあるけど。
さて、このコスプレ会場は、大阪府中央区のこじんまりとした貸し会場だ。
“ああほーる”? なんて読むのだろう?
“Aaホール”と書いてある。
今日は、その一階と二階を使うようなのだけど、二階は着替え用の控え室で、パーティションで区切られていた。
『ふむふむ、ここで着替えるのか!』と、加藤絵麻の方を見ると、この大きなスーツケースには、どんなコスチュームが詰まっているんだろうなぁ! と思ってしまった。
さて、絵麻の着替えの手伝いを始めることにするよ。
大柄な加藤絵麻の着替えは迫力がある。
身長も高いので迫力があるが、何といっても、大きな胸がボォーン、胸もデカけりゃ、尻もボォーン!
弟は、この迫力ある姉の身体を、どう思って手伝っているのだろうか?
ちょっと、弟の股間が気になるな。
覗いて、今夜のおかずにするか?
いやいや、おっほん!?
今のは気にするな。諸君!
デカい加藤絵麻のコスプレは、ウマむすめだそうだ。
『“馬”ねぇ。なんかサイズ的に納得なのだなッ』と思っていたら、弟が着替え始めた。
『オッ! 男の子の着替えなんて、女子高校上りの私にゃあ、目の保養だよ』と、声には出さないが、喪女パワー全開でガン見してしまった。
また、今日のおかずが増えたよ♪♪
そして、弟の加藤尚人のコスプレも、ウマむすめだった。
紫のセーラー服風なワンピースで、スカートは膝上ぐらいだった。トレセン制服とかいうらしい。
ほうほう! 男の娘ってやつなのか。
しかも、絵麻の奴が軽く化粧までしてしまったので、どう見ても女じゃん。
うん、これ、可愛い。
って、女の私の立場ヤバくねぇ???
ヤバいじゃんよ!
「ほう、尚人くん、似合っているじゃん。可愛いよ」と、まあ、正直に言っておいた。
「ありがとうございます。もちろん、奈緒子さんにも着てもらいますよ」
「そうよぉ、ナオちゃんの分も買ってきたのよ。1980円だけど。ねぇぇ」
と、姉弟は頷きあっていた。
「はぁ???」
いやいや、私は手伝いに来ただけで、自分もコスプレをするとは聞いてないし、恥ずかしいじゃん。
と考えているうちに、ちゃっちゃと脱がされてしまった。
「ちょっと、絵麻! 尚人くん男じゃない。男の子の前で着替えるなんて……」
「もう、初心なんだから」
うわ~、おかずにするどころか、されるかもって、言っているうちに、ウマむすめにされてしまった。
「二人とも、これを付けて!」と馬耳を頭にのせられた。
「ヒヒヒィィん」
「さあ、行くわよ。加藤三姉妹ッ」
「えっ、三姉妹?」
「奈緒子さん、気にしないでください。ボクは女の子で通していますので」
「はふぇ、女の子で通す?」
「はい、女の子で通した場合、男の人に口説かれても『実は男です』と言えば大丈夫ですが、男が女装の場合、女の人に口説かれたら、もうダメじゃないですか。護身術なんです」
「あっ、そうなの……」
まあ、そうだ。このレベルで男と言ったら、女が自殺してしまうわ。
てか、私もヤバイ、なんか自信が無くなってきた。
自分と似ていると言っていたので、楽しみにしてきたが、差をつけられている感じがする。
加藤尚人に嫉妬している自分がいた。
すると運営さんらしき人が、
「【夏のコスプレ帝国】を開催します。お名前をお呼びしますので、前に出てきてください。皆さんにお渡しするものがあります。
まずは、『加藤三姉妹』さん」
「はぁい」と、絵麻が返事をして、私達3人は前に出て行った。
初コスプレ、なんだか、恥ずかしい。
次回は、男の娘は誰だ? 女装してトイレに行けない。
私は、裸でベッドで寝ていた。
ベッドの周りには照明器具やらカメラやらがあり、今まさに、私達の裸体を撮影しようとしていた。
そして、同じベッドには友人の弟が裸で寝ている。
この男が不思議なことに、私にそっくりなのだ。男のくせに女と同じ顔をしている。
しばらくして、ADらしき男が言った。
「では、『本番』行きます!」
今から、『本番』だ。人生初の『本番』なのだ。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。
アダルトビデオで初体験なんて……
そう!
それは、先月のこと!
マネージャーの加藤絵麻が、今月のスケジュールを説明している。
「ええ、20日は、写真集の打合せが、13時からあります。そして、アダルトビデオ出演決定!? 今月も、しっかり稼ぐわよ」
「はい、姉さん! 頑張りましょう」と、答えたのは、加藤絵麻の弟の尚人だ。
「奈緒ちゃんは、股間のもっこり(←ファールカップのこと)を忘れずにね」
「決定? 無理。アダルトビデオなんて、無理に決まっているじゃない」
ここにいるのは、3人で、私、紀伊奈緒子とマネージャーの加藤絵麻、その弟の尚人だ。
しかし、この事は、秘密事項なのだ。
なにが?
つまり、世間様には、この私が加藤尚人の影武者をしており、加藤尚人が加藤尚人本人、兼、奈緒子役なのだ。
おい、何を言ってんだって!?
まあ、普通、そうなるよな。
実は、私と加藤尚人は、血の繋がりはないにも関わらず、そっくりなのだ。
違うのは、『性別だけ』なのだ。
そして、2人で一役をする原因となった事件を説明しよう!?
あれは、2カ月前の大阪での出来事だった。
大学の友人、加藤絵麻がコスプレなどをやっている。
まあ、私は、やりはしないがアニメとかは、嫌いじゃない。
その絵麻が大阪で、小さいイベントに参加するので手伝って欲しいとのことだ。
この日は、なんと、弟の尚人もくるそうだ。
実は、こちらの方が気になっていた。
というのは、以前より、加藤絵麻から「奈緒子は、うちの弟の尚人によく似ている。いや、双子でも通じるわ」と、聞いていたので、そっくりさんの、しかも、男のそっくりさんに会ってみたいと思ったからだ。
で、当日、尚人を見てみたら、確かに似ている。
身長も同じ165センチ。
まあ、女としては、デカい私だが、加藤絵麻が、さらにデカいので、気にはしていない。
周りが、チビこいだけなのだ。
顔立ちも、睫毛の長いところなど、同じだ。
何故、血縁者でもないのに、ここまでにている?
まあ、世の中、3人は自分によく似た人がいるとか言うではないの。
そのうちの一人なのかもしれない。
男女の違いはあるけど。
さて、このコスプレ会場は、大阪府中央区のこじんまりとした貸し会場だ。
“ああほーる”? なんて読むのだろう?
“Aaホール”と書いてある。
今日は、その一階と二階を使うようなのだけど、二階は着替え用の控え室で、パーティションで区切られていた。
『ふむふむ、ここで着替えるのか!』と、加藤絵麻の方を見ると、この大きなスーツケースには、どんなコスチュームが詰まっているんだろうなぁ! と思ってしまった。
さて、絵麻の着替えの手伝いを始めることにするよ。
大柄な加藤絵麻の着替えは迫力がある。
身長も高いので迫力があるが、何といっても、大きな胸がボォーン、胸もデカけりゃ、尻もボォーン!
弟は、この迫力ある姉の身体を、どう思って手伝っているのだろうか?
ちょっと、弟の股間が気になるな。
覗いて、今夜のおかずにするか?
いやいや、おっほん!?
今のは気にするな。諸君!
デカい加藤絵麻のコスプレは、ウマむすめだそうだ。
『“馬”ねぇ。なんかサイズ的に納得なのだなッ』と思っていたら、弟が着替え始めた。
『オッ! 男の子の着替えなんて、女子高校上りの私にゃあ、目の保養だよ』と、声には出さないが、喪女パワー全開でガン見してしまった。
また、今日のおかずが増えたよ♪♪
そして、弟の加藤尚人のコスプレも、ウマむすめだった。
紫のセーラー服風なワンピースで、スカートは膝上ぐらいだった。トレセン制服とかいうらしい。
ほうほう! 男の娘ってやつなのか。
しかも、絵麻の奴が軽く化粧までしてしまったので、どう見ても女じゃん。
うん、これ、可愛い。
って、女の私の立場ヤバくねぇ???
ヤバいじゃんよ!
「ほう、尚人くん、似合っているじゃん。可愛いよ」と、まあ、正直に言っておいた。
「ありがとうございます。もちろん、奈緒子さんにも着てもらいますよ」
「そうよぉ、ナオちゃんの分も買ってきたのよ。1980円だけど。ねぇぇ」
と、姉弟は頷きあっていた。
「はぁ???」
いやいや、私は手伝いに来ただけで、自分もコスプレをするとは聞いてないし、恥ずかしいじゃん。
と考えているうちに、ちゃっちゃと脱がされてしまった。
「ちょっと、絵麻! 尚人くん男じゃない。男の子の前で着替えるなんて……」
「もう、初心なんだから」
うわ~、おかずにするどころか、されるかもって、言っているうちに、ウマむすめにされてしまった。
「二人とも、これを付けて!」と馬耳を頭にのせられた。
「ヒヒヒィィん」
「さあ、行くわよ。加藤三姉妹ッ」
「えっ、三姉妹?」
「奈緒子さん、気にしないでください。ボクは女の子で通していますので」
「はふぇ、女の子で通す?」
「はい、女の子で通した場合、男の人に口説かれても『実は男です』と言えば大丈夫ですが、男が女装の場合、女の人に口説かれたら、もうダメじゃないですか。護身術なんです」
「あっ、そうなの……」
まあ、そうだ。このレベルで男と言ったら、女が自殺してしまうわ。
てか、私もヤバイ、なんか自信が無くなってきた。
自分と似ていると言っていたので、楽しみにしてきたが、差をつけられている感じがする。
加藤尚人に嫉妬している自分がいた。
すると運営さんらしき人が、
「【夏のコスプレ帝国】を開催します。お名前をお呼びしますので、前に出てきてください。皆さんにお渡しするものがあります。
まずは、『加藤三姉妹』さん」
「はぁい」と、絵麻が返事をして、私達3人は前に出て行った。
初コスプレ、なんだか、恥ずかしい。
次回は、男の娘は誰だ? 女装してトイレに行けない。
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