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本編 リディア編
第七十九話 決意!?
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シェスレイトは仕事の合間に手が止まる度、リディアのことを考えていた。
自分にはリディアが必要だ。あれ程心が温かくなったことはない。リディアがいなければあり得なかった。
しかしディベルゼから聞いたリディアの疑惑を、気にすることなく今まで通りに出来る自信もなかった。
格好付けるのならば、誰だろうが関係ない、自分は今の彼女が好きなのだから問題はない、と言い切りたい。
だがしかし今の自分にはそう言い切れる自信がないのだ。
確かに「今の彼女」が好きなのは事実なのに、そう言い切ることの出来ない自分が情けなく、自分にはリディアを想う資格はないのではないか。
そうシェスレイトは思い、不安でしかなかった。
もし疑惑が本当ならば、何か理由があるのだろうか。そしてそれは自分には言えないことなのか。
リディアが打ち明けられる程、自分はまだ信頼されていないのだな、とシェスレイトは切ない気持ちになる。
シェスレイトは切なくなる自分に苦笑する。自分もリディアを信じられていないではないか。
こんな不安な気持ちのままリディアとは向き合えない。
シェスレイトは覚悟を決める。
ディベルゼとギルアディスを呼び話を切り出した。
「私はやはりリディアが好きだ。あ、愛している。しかし疑惑をそのままにすると、いつかリディアを信じられなくなり傷付けてしまうかもしれない」
ディベルゼもギルアディスも黙ってシェスレイトを見詰めた。
「だから……」
シェスレイトは一息深呼吸をし、
「私はリディアに直接その噂について聞こうかと思う」
「「!!」」
ディベルゼとギルアディスは目を見開いた。そして顔を見合せ、シェスレイトに向き直す。
「殿下……、本気ですか……?」
「あぁ」
ディベルゼが信じられない、とばかりに聞くが、シェスレイトは迷うことなく頷いた。
「そう……ですか…………。分かりました……」
シェスレイトはリディア本人に噂について直接尋ねることに決めた。
ディベルゼはまさかそのような答えが返ってくるとは思わなかった。噂があろうが、それでも愛することを決めるか、信じられなくなり、リディアとは決別するか、そのどちらかになるかと思っていた。
まさか本人に確かめるという答えとは。しかも自分で。そのような答えは想像していなかった。
「しかし、殿下……、その、もし噂が本当だとしたら……どうされるのですか……?」
ギルアディスがおずおずと聞いた。呆然としていたディベルゼはハッとし、ギルアディスに続いた。
「そうですね、もしリディア様がリディア様でないのなら……、どうなさるおつもりですか?」
ディベルゼもギルアディスも息を飲んだ。
シェスレイトは考え込むようにし小さく呟く。
「それは…………、まだ、分からない……」
シェスレイトは両手を握り締めた。
「私が今の彼女を好きなことは事実だ。だから噂が本当でも彼女のことが好きなことは変わらないと思う……」
むしろ変わらないでいたいし、変わらないだろうと自分を信じたい。シェスレイトはそう祈るような気持ちだった。
「噂が本当なのだとしたらその理由を尋ねたい。一体彼女に何があったのか……。何か理由があり、助けが必要ならば助けてやりたい」
シェスレイトの表情には必死さも窺えた。
「では、やはりリディア様に真相を確め、その返答次第ですかね」
ディベルゼはシェスレイト同様に覚悟を決めた。シェスレイトが愛する者を手にするか、手放すことになるのか、覚悟を決めて見守る。
ギルアディスも同様に頷いた。
「いつ聞かれるのですか?」
「…………、そうだな……、リディアの誕生日までには……」
「では、後二ヶ月程ですね……パーティーはどうされますか?」
リディアの誕生パーティー。シェスレイトはその日にあの指輪と共に想いを告げるつもりでいた。
だからこそそれまでにはっきりさせ、心置きなくパーティーに挑みたい。
「最初に言った通り、準備を進める」
シェスレイトは言い切った。
ディベルゼとギルアディスは顔を見合せ、ニッと笑い合う。
「分かりました。では、リディア様の誕生パーティー、必ず成功させましょう」
騎士団控えの間に着いたのは昼を少し過ぎた頃。もう騎士たちもいないかと思われたが、今日は遅い昼食になってしまったのか、数人の騎士が昼食を取っていた。
「うーん、まだラニールさん忙しいかしら」
「大丈夫だろ」
何を根拠に。ルーの適当な発言に苦笑した。
「リディア様!」
気付いた騎士たちがいつものように声を掛けてくれる。しかし今日はルーもいたため、少しかしこまった礼を取る。
「あー、別にそんなかしこまらなくて良いぞ」
ルーの人柄からか、ルーがそう言うと、騎士たちは笑顔になり緊張を解いた。
「お邪魔しますね」
騎士たちが食事をする横をうろうろするのは気が引けたが、仕方がないので一言添えてから通り抜ける。
厨房を覗くとラニールさんはいつものように忙しそうにしていた。
声を掛けるべきか躊躇ったが、ここで声を掛けなくても、いつも何かしらラニールさんを巻き込んで余計なことが起こっている気がする。
そう思い素直に声を掛けることにした。私ってば成長したじゃない。自画自賛。
「ラニールさん!」
厨房の入口で声を掛けると、ラニールさんが振り向いた。
「リディア、来たのか」
「今大丈夫ですか?」
「少しだけ待ってくれ。まだ騎士たちが数人来るはずだから」
まだ昼食を終えていない騎士がいるのね。
「なら、待たせてもらっている間に、私も食べて良いですか?」
意気揚々と言ったらその場にいる全員に笑われた。何でよ、いつも笑われる。
「ブッ、本当にリディアは面白いな」
ラニールさんが笑いを堪えながら言う。
「面白いって! 何でいつもみんな笑うの~!?」
納得いかない! そう不貞腐れると、笑うラニールさんやルーに次々に頭を撫でられる始末。
「もう! そんなに笑わないでくださいよ! 私はこんなだってもう分かってるでしょう!?」
何だかよく分からない弁明になった。
これ、自分で墓穴を掘ってるような? うーむ。
案の定ラニールさんを始め、ルーも他の皆も馬鹿笑い。
あぁ、やっぱり……。
むぅ、とふくれているとラニールさんが頬に両手を伸ばし、両頬を引っ張った。えぇ!? 変な顔になるし!
「ら、らにーるしゃん」
「ブッ!! ククッ……」
摘まんだ頬は横に伸び、しかしすぐにラニールさんは手を離し、その両手を私の肩に乗せ掴んだかと思うと顔を背けながら笑いを堪えようとしていた。
あの……、物凄い笑ってるんですけど……。
「ククッ……、あまり不貞腐れてると可愛い顔が台無しだぞ?」
「!?」
可愛い顔!? 可愛い顔とか言った!? ラニールさんが!? え!? 空耳!?
慌てて周りに目をやると、皆驚いた顔をしていた。
良かった! 空耳じゃなかった! いや、空耳かどうかは重要じゃない!
「あの……、ラニールさん?」
「ん? どうした?」
あ、分かってない。無自覚ですかね……。うん、なら、なかったことに! さあ何もなかったわよ! 皆!
「ラニールさん、お仕事してくださいね! 私は控えの間で待たせてもらいますから」
「ん? あぁ」
にこりと笑いささっと厨房を出た。皆の視線が痛い。
自分にはリディアが必要だ。あれ程心が温かくなったことはない。リディアがいなければあり得なかった。
しかしディベルゼから聞いたリディアの疑惑を、気にすることなく今まで通りに出来る自信もなかった。
格好付けるのならば、誰だろうが関係ない、自分は今の彼女が好きなのだから問題はない、と言い切りたい。
だがしかし今の自分にはそう言い切れる自信がないのだ。
確かに「今の彼女」が好きなのは事実なのに、そう言い切ることの出来ない自分が情けなく、自分にはリディアを想う資格はないのではないか。
そうシェスレイトは思い、不安でしかなかった。
もし疑惑が本当ならば、何か理由があるのだろうか。そしてそれは自分には言えないことなのか。
リディアが打ち明けられる程、自分はまだ信頼されていないのだな、とシェスレイトは切ない気持ちになる。
シェスレイトは切なくなる自分に苦笑する。自分もリディアを信じられていないではないか。
こんな不安な気持ちのままリディアとは向き合えない。
シェスレイトは覚悟を決める。
ディベルゼとギルアディスを呼び話を切り出した。
「私はやはりリディアが好きだ。あ、愛している。しかし疑惑をそのままにすると、いつかリディアを信じられなくなり傷付けてしまうかもしれない」
ディベルゼもギルアディスも黙ってシェスレイトを見詰めた。
「だから……」
シェスレイトは一息深呼吸をし、
「私はリディアに直接その噂について聞こうかと思う」
「「!!」」
ディベルゼとギルアディスは目を見開いた。そして顔を見合せ、シェスレイトに向き直す。
「殿下……、本気ですか……?」
「あぁ」
ディベルゼが信じられない、とばかりに聞くが、シェスレイトは迷うことなく頷いた。
「そう……ですか…………。分かりました……」
シェスレイトはリディア本人に噂について直接尋ねることに決めた。
ディベルゼはまさかそのような答えが返ってくるとは思わなかった。噂があろうが、それでも愛することを決めるか、信じられなくなり、リディアとは決別するか、そのどちらかになるかと思っていた。
まさか本人に確かめるという答えとは。しかも自分で。そのような答えは想像していなかった。
「しかし、殿下……、その、もし噂が本当だとしたら……どうされるのですか……?」
ギルアディスがおずおずと聞いた。呆然としていたディベルゼはハッとし、ギルアディスに続いた。
「そうですね、もしリディア様がリディア様でないのなら……、どうなさるおつもりですか?」
ディベルゼもギルアディスも息を飲んだ。
シェスレイトは考え込むようにし小さく呟く。
「それは…………、まだ、分からない……」
シェスレイトは両手を握り締めた。
「私が今の彼女を好きなことは事実だ。だから噂が本当でも彼女のことが好きなことは変わらないと思う……」
むしろ変わらないでいたいし、変わらないだろうと自分を信じたい。シェスレイトはそう祈るような気持ちだった。
「噂が本当なのだとしたらその理由を尋ねたい。一体彼女に何があったのか……。何か理由があり、助けが必要ならば助けてやりたい」
シェスレイトの表情には必死さも窺えた。
「では、やはりリディア様に真相を確め、その返答次第ですかね」
ディベルゼはシェスレイト同様に覚悟を決めた。シェスレイトが愛する者を手にするか、手放すことになるのか、覚悟を決めて見守る。
ギルアディスも同様に頷いた。
「いつ聞かれるのですか?」
「…………、そうだな……、リディアの誕生日までには……」
「では、後二ヶ月程ですね……パーティーはどうされますか?」
リディアの誕生パーティー。シェスレイトはその日にあの指輪と共に想いを告げるつもりでいた。
だからこそそれまでにはっきりさせ、心置きなくパーティーに挑みたい。
「最初に言った通り、準備を進める」
シェスレイトは言い切った。
ディベルゼとギルアディスは顔を見合せ、ニッと笑い合う。
「分かりました。では、リディア様の誕生パーティー、必ず成功させましょう」
騎士団控えの間に着いたのは昼を少し過ぎた頃。もう騎士たちもいないかと思われたが、今日は遅い昼食になってしまったのか、数人の騎士が昼食を取っていた。
「うーん、まだラニールさん忙しいかしら」
「大丈夫だろ」
何を根拠に。ルーの適当な発言に苦笑した。
「リディア様!」
気付いた騎士たちがいつものように声を掛けてくれる。しかし今日はルーもいたため、少しかしこまった礼を取る。
「あー、別にそんなかしこまらなくて良いぞ」
ルーの人柄からか、ルーがそう言うと、騎士たちは笑顔になり緊張を解いた。
「お邪魔しますね」
騎士たちが食事をする横をうろうろするのは気が引けたが、仕方がないので一言添えてから通り抜ける。
厨房を覗くとラニールさんはいつものように忙しそうにしていた。
声を掛けるべきか躊躇ったが、ここで声を掛けなくても、いつも何かしらラニールさんを巻き込んで余計なことが起こっている気がする。
そう思い素直に声を掛けることにした。私ってば成長したじゃない。自画自賛。
「ラニールさん!」
厨房の入口で声を掛けると、ラニールさんが振り向いた。
「リディア、来たのか」
「今大丈夫ですか?」
「少しだけ待ってくれ。まだ騎士たちが数人来るはずだから」
まだ昼食を終えていない騎士がいるのね。
「なら、待たせてもらっている間に、私も食べて良いですか?」
意気揚々と言ったらその場にいる全員に笑われた。何でよ、いつも笑われる。
「ブッ、本当にリディアは面白いな」
ラニールさんが笑いを堪えながら言う。
「面白いって! 何でいつもみんな笑うの~!?」
納得いかない! そう不貞腐れると、笑うラニールさんやルーに次々に頭を撫でられる始末。
「もう! そんなに笑わないでくださいよ! 私はこんなだってもう分かってるでしょう!?」
何だかよく分からない弁明になった。
これ、自分で墓穴を掘ってるような? うーむ。
案の定ラニールさんを始め、ルーも他の皆も馬鹿笑い。
あぁ、やっぱり……。
むぅ、とふくれているとラニールさんが頬に両手を伸ばし、両頬を引っ張った。えぇ!? 変な顔になるし!
「ら、らにーるしゃん」
「ブッ!! ククッ……」
摘まんだ頬は横に伸び、しかしすぐにラニールさんは手を離し、その両手を私の肩に乗せ掴んだかと思うと顔を背けながら笑いを堪えようとしていた。
あの……、物凄い笑ってるんですけど……。
「ククッ……、あまり不貞腐れてると可愛い顔が台無しだぞ?」
「!?」
可愛い顔!? 可愛い顔とか言った!? ラニールさんが!? え!? 空耳!?
慌てて周りに目をやると、皆驚いた顔をしていた。
良かった! 空耳じゃなかった! いや、空耳かどうかは重要じゃない!
「あの……、ラニールさん?」
「ん? どうした?」
あ、分かってない。無自覚ですかね……。うん、なら、なかったことに! さあ何もなかったわよ! 皆!
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