129 / 148
【 第十二章 】 それぞれの価値
③ 長く生きたからこその
しおりを挟む
────ここからどうやって戻るの……?
祖父の顔を見たが彼はそれどころでなく、少年の元へ無心で向かう。ともかく彼に付いて、気を抜けば即滑り落ちそうな狭い足場を注意深く進んでいった。
「テーハ!」
やはり少年は声が出ないようで、口を開閉するだけだった。右足首が腫れている。この足場を戻るのは困難だと悟ったのだろう。声を失ったのは精神的なものだった。
泣いて祖父に抱きつく彼は猛省している様子。ちょうどそこに町人らも駆けつける。うちひとりが他にも人員を呼んでくると言って戻って行った。
町人らはなんとか向こうとこちらを繋ぐ太い木を用意し、近くで作業を始めた。
その間にもアリアンロッドは、川の水を目にし、恐怖で足が震えてきた。水位が徐々に上がってきている。
「大丈夫だ」
彼はそんな彼女にも声をかける。
そこで、祈り始めるアリアンロッドに彼はこう言った。
「みんながちゃんと丸太を用意してくれる。怖いだろうが、それを伝ってふたりは向こうへ渡れ。腕と太ももに力を集中させて、全力でしがみつき、落ちないように気を張りながら少しずつ進むんだ」
落ちたら一巻の終わりだからな、と彼は苦笑いする。
「……え? ふたりって……。あなたは!?」
アリアンロッドの身の毛がよだつ。
「俺はここで丸太を押さえる。こちら側も押さえていないと、丸太が動いたら渡っている者が危険だ」
「!?」
それを聞いた少年も青ざめる。
「それじゃあなたが向こう岸に行けないじゃない!!」
「それは仕方がない」
彼は目を細めてそう答えた。アリアンロッドは丸太を押さえつけるための岩か何かないかと辺りを見渡すが、細かな石や枝しか落ちていない。
「だめ! こんなところでっ……死んでしまったら」
「未来に繋がる若い命を救うためなら、命の懸け甲斐もあるというものだ」
少年はより一層青ざめて、祖父の腕の中で震えている。
「この子にはまだあなたが必要よ!」
「他人が面倒みてくれないこともない。君も、もし良かったら頼む」
「そんな……。それなら……」
アリアンロッドは思った。自分は新しい命を生むことも育てることもないのだから、子を育てている彼の方が、命の価値が上なのだ、と。
「私が……残ります……」
そして更に思い至る。自分の残りの時はそれほど長くないのだ。もう先の戦いで命を落とすと、神が示しているのだから。余命で言うなら自分のそれがいちばん短いのだ。
「そうよ……。この子に、家族を失うところを見せてはいけない。私が来なければきっと、こんなことになっていなかったんだし」
腕を見せつけながら言い放つ。
「私の木を支える力が信用できないというなら、見てこの腕。女の割に、すごいでしょ……」
だが、その手は震えている。
死が怖い。どうせ遅かれ早かれと諦めているつもりだ。その時が迫っていることはずっと前から理解している。
それでも今ここで死にたくない。再びアンヴァルの「一瞬でも長く」が頭の中で鳴り響く。
────帰りたい。会いたい。……どうしようもなく怖い!
「死ぬのは誰でも怖い」
そんなアリアンロッドを察したのか、祖父は強く伝える。口調は穏やかだが、意志の強い瞳で。
「こんな年寄りになってもだ。しかし若い時のそれと、今のそれは少し違う」
彼は少年の頭を抱いていた手を、アリアンロッドの手に添えた。
「若い頃は知らなかった。時を経た今だから思う。若者は未来への希望を捨ててはならない。たとえ明日の命すら確かでなくても」
「…………」
「十分に生き、共に生きてきた伴侶を見送った俺を、最後に役立てて欲しい。テーハをどうか、よろしく頼む」
彼の覚悟は本物だった。アリアンロッドの、自分はこうありたいというただの理想とは、強さがまったく違う。
それを実感した彼女はついに頷いた。
その頃、男たち数名で力を合わせ、長く太い木を渡してくれた。まず先に、テーハを渡らせることにする。
テーハは泣きながら首を横に振る。祖父に抱きついて離れない。しかし時間にそう余裕のないことは、彼も分かっている。
「立派な大人になるんだぞ」
「…………」
彼は何度も何度も、出ない声でありがとうとごめんなさいを言った。少なくとも祖父にはその声が届いた。
テーハは丸太にしがみついた。
大人たちが見守る中、木を上るように少しずつ前進した。落ちたらまさに一巻の終わり。その恐怖に打ち勝って向こう岸に着く頃、大人たちに引き上げられた。
続いてアリアンロッドも丸太を渡るために、足を踏み出す。その前に、振り返り──。
「必ずテーハを無事に帰します。それから私に、できることをさせてください」
祖父はそれを聞いて幸せそうな笑顔を返した。
アリアンロッドも向こう岸に渡ろうとする間、少しずつ岸が削られて恐ろしい思いをする。しかし迫りくる死の恐怖を思えば、泣いて震えてもいられないのだ。
岸に辿り着いたら手を振る祖父に一礼をし、負われた少年と共に走って帰宅した。
その夜、少年の声は戻り、彼は声をあげて泣き続けた。
ひとしきり泣き叫んだ後、これはただの白昼夢で、祖父はいつも通り帰ってくるのではないかと、できるだけ起きて待っていた。
当然、幾日待っても祖父は帰ってこない。テーハはしばらく洞窟に籠り、そこを掘り続けていた。しばしば仲間がやってきて共に励み、アリアンロッドも同じく手伝っていた。
まだ彼は、それでも祖父がひょっこり帰ってくるのではと、心の隅で希望を捨てていなかった。だから掘り続ける。ここで共に暮らすために。時に寝食を忘れ掘り続けた。
アリアンロッドにしたら、彼がこれにばかり傾倒するのは心配だ。現実逃避以外の何物でもない。今は食料も蓄えがあるし、住居には困らない。衣服も足りている。周囲の人々からの同情も余りある。
しかし彼の日常が止まったままでは、アリアンロッドも安心して元の世に帰れない。
「ねぇ。近所の人たちと一緒に農作業しましょう? 彼らに指示してもらって、いま生活のためにできることをしましょ。これは、その余った時間にやればいいじゃない?」
想像に難くない、彼はただ無心になってこれだけをしていたいのだ。今まで育ててくれた、祖父との思い出にだけ浸っていたいのだ。
「今すぐ誰かの役に立ちたい……」
彼は悲痛のにじむ声でつぶやいた。
「誰かを助けたい。でなきゃ俺なんか、生きていちゃいけない気がする!」
アリアンロッドも当然、彼の祖父への申し訳なさや感謝、尊敬の思いなどが心に在るが、きっと彼は比べようもない。大事な人が自分のために、自分のせいで、命を落とすこととなったのだから。
その自責の念はアリアンロッドにも覚えがある。たった数日で前を向けるわけもないことは、よく知っている。
「お祖父さんは何十年も、一生懸命生きてきたからできたことよ。今すぐなんて言わずに、今は自分の事だけ考えて」
少年は何も答えず、また無心で掘りだした。
「そしていつかそんな、お祖父さんみたいな人になればいい」
────それが罪滅ぼしの方法なのだろう。彼も自分も。
アリアンロッドは借りている家屋に戻り、ここに来た時の衣装に着替えた。それは彼女の普段着であるが、今回に限り“勝負服”だ。いつも首に掛けている2本の装飾品も、彼女の奮起を後押しする。
町の人に聞き、領地の役人の働くところへ、彼女は勇んで向かったのだった。
祖父の顔を見たが彼はそれどころでなく、少年の元へ無心で向かう。ともかく彼に付いて、気を抜けば即滑り落ちそうな狭い足場を注意深く進んでいった。
「テーハ!」
やはり少年は声が出ないようで、口を開閉するだけだった。右足首が腫れている。この足場を戻るのは困難だと悟ったのだろう。声を失ったのは精神的なものだった。
泣いて祖父に抱きつく彼は猛省している様子。ちょうどそこに町人らも駆けつける。うちひとりが他にも人員を呼んでくると言って戻って行った。
町人らはなんとか向こうとこちらを繋ぐ太い木を用意し、近くで作業を始めた。
その間にもアリアンロッドは、川の水を目にし、恐怖で足が震えてきた。水位が徐々に上がってきている。
「大丈夫だ」
彼はそんな彼女にも声をかける。
そこで、祈り始めるアリアンロッドに彼はこう言った。
「みんながちゃんと丸太を用意してくれる。怖いだろうが、それを伝ってふたりは向こうへ渡れ。腕と太ももに力を集中させて、全力でしがみつき、落ちないように気を張りながら少しずつ進むんだ」
落ちたら一巻の終わりだからな、と彼は苦笑いする。
「……え? ふたりって……。あなたは!?」
アリアンロッドの身の毛がよだつ。
「俺はここで丸太を押さえる。こちら側も押さえていないと、丸太が動いたら渡っている者が危険だ」
「!?」
それを聞いた少年も青ざめる。
「それじゃあなたが向こう岸に行けないじゃない!!」
「それは仕方がない」
彼は目を細めてそう答えた。アリアンロッドは丸太を押さえつけるための岩か何かないかと辺りを見渡すが、細かな石や枝しか落ちていない。
「だめ! こんなところでっ……死んでしまったら」
「未来に繋がる若い命を救うためなら、命の懸け甲斐もあるというものだ」
少年はより一層青ざめて、祖父の腕の中で震えている。
「この子にはまだあなたが必要よ!」
「他人が面倒みてくれないこともない。君も、もし良かったら頼む」
「そんな……。それなら……」
アリアンロッドは思った。自分は新しい命を生むことも育てることもないのだから、子を育てている彼の方が、命の価値が上なのだ、と。
「私が……残ります……」
そして更に思い至る。自分の残りの時はそれほど長くないのだ。もう先の戦いで命を落とすと、神が示しているのだから。余命で言うなら自分のそれがいちばん短いのだ。
「そうよ……。この子に、家族を失うところを見せてはいけない。私が来なければきっと、こんなことになっていなかったんだし」
腕を見せつけながら言い放つ。
「私の木を支える力が信用できないというなら、見てこの腕。女の割に、すごいでしょ……」
だが、その手は震えている。
死が怖い。どうせ遅かれ早かれと諦めているつもりだ。その時が迫っていることはずっと前から理解している。
それでも今ここで死にたくない。再びアンヴァルの「一瞬でも長く」が頭の中で鳴り響く。
────帰りたい。会いたい。……どうしようもなく怖い!
「死ぬのは誰でも怖い」
そんなアリアンロッドを察したのか、祖父は強く伝える。口調は穏やかだが、意志の強い瞳で。
「こんな年寄りになってもだ。しかし若い時のそれと、今のそれは少し違う」
彼は少年の頭を抱いていた手を、アリアンロッドの手に添えた。
「若い頃は知らなかった。時を経た今だから思う。若者は未来への希望を捨ててはならない。たとえ明日の命すら確かでなくても」
「…………」
「十分に生き、共に生きてきた伴侶を見送った俺を、最後に役立てて欲しい。テーハをどうか、よろしく頼む」
彼の覚悟は本物だった。アリアンロッドの、自分はこうありたいというただの理想とは、強さがまったく違う。
それを実感した彼女はついに頷いた。
その頃、男たち数名で力を合わせ、長く太い木を渡してくれた。まず先に、テーハを渡らせることにする。
テーハは泣きながら首を横に振る。祖父に抱きついて離れない。しかし時間にそう余裕のないことは、彼も分かっている。
「立派な大人になるんだぞ」
「…………」
彼は何度も何度も、出ない声でありがとうとごめんなさいを言った。少なくとも祖父にはその声が届いた。
テーハは丸太にしがみついた。
大人たちが見守る中、木を上るように少しずつ前進した。落ちたらまさに一巻の終わり。その恐怖に打ち勝って向こう岸に着く頃、大人たちに引き上げられた。
続いてアリアンロッドも丸太を渡るために、足を踏み出す。その前に、振り返り──。
「必ずテーハを無事に帰します。それから私に、できることをさせてください」
祖父はそれを聞いて幸せそうな笑顔を返した。
アリアンロッドも向こう岸に渡ろうとする間、少しずつ岸が削られて恐ろしい思いをする。しかし迫りくる死の恐怖を思えば、泣いて震えてもいられないのだ。
岸に辿り着いたら手を振る祖父に一礼をし、負われた少年と共に走って帰宅した。
その夜、少年の声は戻り、彼は声をあげて泣き続けた。
ひとしきり泣き叫んだ後、これはただの白昼夢で、祖父はいつも通り帰ってくるのではないかと、できるだけ起きて待っていた。
当然、幾日待っても祖父は帰ってこない。テーハはしばらく洞窟に籠り、そこを掘り続けていた。しばしば仲間がやってきて共に励み、アリアンロッドも同じく手伝っていた。
まだ彼は、それでも祖父がひょっこり帰ってくるのではと、心の隅で希望を捨てていなかった。だから掘り続ける。ここで共に暮らすために。時に寝食を忘れ掘り続けた。
アリアンロッドにしたら、彼がこれにばかり傾倒するのは心配だ。現実逃避以外の何物でもない。今は食料も蓄えがあるし、住居には困らない。衣服も足りている。周囲の人々からの同情も余りある。
しかし彼の日常が止まったままでは、アリアンロッドも安心して元の世に帰れない。
「ねぇ。近所の人たちと一緒に農作業しましょう? 彼らに指示してもらって、いま生活のためにできることをしましょ。これは、その余った時間にやればいいじゃない?」
想像に難くない、彼はただ無心になってこれだけをしていたいのだ。今まで育ててくれた、祖父との思い出にだけ浸っていたいのだ。
「今すぐ誰かの役に立ちたい……」
彼は悲痛のにじむ声でつぶやいた。
「誰かを助けたい。でなきゃ俺なんか、生きていちゃいけない気がする!」
アリアンロッドも当然、彼の祖父への申し訳なさや感謝、尊敬の思いなどが心に在るが、きっと彼は比べようもない。大事な人が自分のために、自分のせいで、命を落とすこととなったのだから。
その自責の念はアリアンロッドにも覚えがある。たった数日で前を向けるわけもないことは、よく知っている。
「お祖父さんは何十年も、一生懸命生きてきたからできたことよ。今すぐなんて言わずに、今は自分の事だけ考えて」
少年は何も答えず、また無心で掘りだした。
「そしていつかそんな、お祖父さんみたいな人になればいい」
────それが罪滅ぼしの方法なのだろう。彼も自分も。
アリアンロッドは借りている家屋に戻り、ここに来た時の衣装に着替えた。それは彼女の普段着であるが、今回に限り“勝負服”だ。いつも首に掛けている2本の装飾品も、彼女の奮起を後押しする。
町の人に聞き、領地の役人の働くところへ、彼女は勇んで向かったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
忘れ去られた婚約者
かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』
甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。
レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。
恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。
サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!?
※他のサイトにも掲載しています。
毎日更新です。
裏切られた令嬢は、30歳も年上の伯爵さまに嫁ぎましたが、白い結婚ですわ。
夏生 羽都
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢でもあったローゼリアは敵対派閥の策略によって生家が没落してしまい、婚約も破棄されてしまう。家は子爵にまで落とされてしまうが、それは名ばかりの爵位で、実際には平民と変わらない生活を強いられていた。
辛い生活の中で母親のナタリーは体調を崩してしまい、ナタリーの実家がある隣国のエルランドへ行き、一家で亡命をしようと考えるのだが、安全に国を出るには貴族の身分を捨てなければいけない。しかし、ローゼリアを王太子の側妃にしたい国王が爵位を返す事を許さなかった。
側妃にはなりたくないが、自分がいては家族が国を出る事が出来ないと思ったローゼリアは、家族を出国させる為に30歳も年上である伯爵の元へ後妻として一人で嫁ぐ事を自分の意思で決めるのだった。
※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になってしまうという方はブラウザバッグをお願い致します。
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
王女様は温かいごはんが食べたい ~冷えた王宮料理を変えたら、オープンキッチンと政略婚約がついてきました~
しおしお
恋愛
異世界の王女リリアーヌは、前世の記憶を持つ転生者。
豪華絢爛な王宮で暮らし始めた彼女だったが、ひとつだけどうしても耐えられないことがあった。
――食事が、冷めているのだ。
どれほど立派な料理でも、ぬるいスープや冷めた肉ではホッとできない。
「温かいごはんが食べたい」
そのささやかな願いを口にしたことから、王宮ではなぜか大騒動が巻き起こる。
地下厨房からの高速搬送。
専用レーンを爆走するカートメイド。
扉の開閉に命をかけるオープナー。
ついには食堂に火を持ち込むオープンキッチンまで誕生して――!?
温かさは、ホッとさせてくれる。
それは料理だけではなく、人との距離まで少しずつ変えていくものだった。
冷えた王宮に湯気と笑顔を取り戻す、
食と温かさをめぐる宮廷日常コメディ!
-
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる