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第16話:村人から見たおかしな王様【その評価はおかしいだろう!】(内政世論調査員)
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「ん? 王様? 凄く良い人だよぉ。こんな場所にいたら、噂でしか聞いたことなかったけど噂なんてやっぱり当てにならないねぇ」
声を掛けた農夫の言葉を聞いて、男が首を横に振る。
この村での国王の評判は、すこぶるいい。
良すぎるくらいだ。
「農業に関しても詳しいし、やっぱり学がある人ってのは違うねぇ。流石貴族様を束ねるお方だよ」
農夫の横にいた彼の妻も、ニコニコと笑みを浮かべながら国王を褒める。
この国の王の実情を知る彼は、苦い顔をしそうになりつつ咄嗟に笑みに切り替える。
(ここで私が嫌な顔をすれば、怪訝に思うだろう。良い事なのだから、そう思わせておいた方がいい)
自分に言い聞かせるように思案し、次の話を聞きに酒場に行く。
やはりある程度アルコールが入った方が、人は口が滑らかになるものだ。
内心を大袈裟に語ることも少なくないが、その内容こそが本心とも言える。
多少の誇張は入っていても、それは将来的に彼らの思考の変化に対する未来予測に繋がるからだ。
しかしながら、そこでも国王の話は好意的なものが多い。
思わず男が顔を顰めそうになり、慌てて笑顔で取り繕う。
国王の実態を知る彼からすれば、暴言の一つでも吐き捨てたくなるような高評価だ。
お前らが王城勤めになれば、三日と掛からず真反対の評価になるだろうと内心で思うに留めたのは、経験豊富な役人だからだろう。
「ん? 陛下なら農作業を手伝ったあとは、そこのカウンターで一人で飲んでるよ。村民が酒を飲んで楽しむ姿を、それはそれは眩しそうな目で見てるよ。いい王様だよ」
「ああ、そうだな……特にこちらに話しかけることもなく、ただただ周囲の話に耳を傾けながら穏やかに飲んでいる姿は、国父と呼ぶに相応しいお方だと感心させられるね」
おおよそ、国民に無関心だったころの国王しか知らない彼は、またも溜息を吐く。
「国民に呑ませる酒があるなら、全て集めてわしのところに持って来い!」とでも言い出してもおかしくないほどの狭量な王だと揶揄できるのが、彼の知る国王だ。
凡そ、国父なんて言葉とは程遠い人物像だというのに。
(私の知っている陛下とは、別人のようだ。影武者に印象操作でもさせてるんじゃないだろうか)
「王様のお陰で、本当に少しずつだけれども皆の暮らしぶりはよくなってるよ。酒を飲めるようになった連中も増えたからね」
酒場のおかみさんも、景気の上向きを実感してニコニコとしている。
事実、この場には多くの農民が集まっている。
そして、彼らの表情はどれも明かるいものだ。
それ自体は男を満足させられる光景ではあったが、これを作り出したのが歴代稀に見る愚王だというのが、素直に喜べない事実でもある。
最近でこそ給与も少し上げてもらえたが、長らく年始の昇給が微増だった彼からすると僅か一年で懐が温かくなったと実感できる彼らが妬ましくすらある。
(領民の幸福こそが、我らの仕事の最大の成果なのだが……そこに割く予算を全て、あの豚が持って行ったせいで俺たちは無能の謗りを受け続けてきたと言うのに)
内心でそんな愚痴を吐きながらも、彼らに気取られることなく人好きのする笑みを浮かべて話の続きを促す。
「それに王様は誰にも気づかれることなく、お会計をして出ていくんだけど……いっつも、金貨を数枚置いていくんだ。みんなに、酒と料理を振舞ってくれって」
「みんなも陛下が一人で呑むのを楽しんでるのを知ってるから、あえて声は掛けないけど感謝はしてるよ。だから、仕事ぶりで返そうとしてるんだ」
男は、それは血税だ! と声をあげそうになったのを、どうにか堪える。
結局は彼らの納めた税で、元をたどれば彼らのものだ。
そのお金を、少し還元しているだけに過ぎない。
「ですが、我が国は税が重たいでしょう」
「それねぇ……ダーツゼイ伯爵とウーラチョボ子爵が色々と、悪い事してたんでしょ? 王様が育てた孤児の子が、帳簿を見て気付いたっていうじゃない」
「凄いよなぁ。親の居ない子を、王様が引き取るなんて。そのうえ、教育まで施して成果まで出してる。凄いお方だよ」
違う!
あの二人は確かに不正を行ったが、根本となる重税の原因はその王様なんだよ!
と、声を大にして叫べたら、どれほどスッキリするか。
しかし、この流れでそれを言ったところで、彼が悪者にされるのは分かり切っている。
深いため息を吐くと、酒場の主人が何を勘違いしたのか感慨深げに頷く。
「そうだよなぁ。感心して溜息も漏れるってもんだよな。なんであんなに評判が悪いのか、不思議でならなかったが……敵対勢力ってのがいるのかな?」
「この国の王様は、神様に選ばれた血筋だっていうのにねぇ」
店主と女将の言葉に何も言う気がなくなった男は、今日はこれで仕事はお終いにしようと気分を変えるために酒をさらに注文する。
ヤケ酒のように、小一時間ほど暴飲暴食をした男がおあいそをお願いしようと店主に声を掛ける。
しかし、彼は困ったように微笑むだけで、金額を提示してこない。
男が思わず眉を寄せて店主を見ると、彼はほうっと溜息を吐いて微笑みかけてきた。
どこか労わるようなその表情に、男の眉間の皺が深くなる。
「ん? さっきまで、そこの隅っこで呑まれてた陛下が、お兄さんの分は払ってくれたよ。なんだ、あんた王城の役人だったんだって? お勤めご苦労さんだってさ」
しかし続く店主の言葉に、男は思わず固まってしまった。
それから、一気に血の気が引くのを感じる。
こんなところで仕事をさぼって大酒を飲んでいたところを、まさか陛下に見られるとは思ってもいなかったからだ。
それどころか、内政調査部でも下っ端の自分のことを覚えていたことに戦慄を覚える。
(まずいことになった……きっと、明日出勤したら上司からの大目玉どころじゃないかもしれない)
男の顔が真っ青になったのを見て、店主の男性が安心させるように肩を叩いて良い笑顔を向ける。
「仕事をしてたら、たまには浴びるほど酒を飲まないと、やってられないこともあるだろうってさ」
「王様もおしのびだから、ここでのことは見てないことにするってさ。あんた、あんな良い人の下で働いてるんだから、もっと頑張んなよ」
「頑張ってるから、こんなに飲んで陛下が心配したんだろう。働き過ぎは、駄目だって言ってたぞ」
2人に慰められて、少しだけ気が楽になった彼は凄く変な顔をしていた。
奥歯にものが挟まったような、モヤモヤした顔だ。
もはや、違う世界の言葉を聞いているような……脳が理解することを拒否しているような感覚すらあった。
次の日彼が重い足取りで職場にいったら、部署の全員が一泊二日の慰安旅行に行けるように手配してあった。
上司曰く、息抜きが足りてないと陛下直々にお叱りがあったらしい。
息を抜いてばかりはだめだが、生活にメリハリが無いと人生は楽しめないぞと、半ば強引に近場の温泉地に向かう馬車と現地で泊まる宿を手配されたと。
(本当に、どうしたんだ陛下は……良い事なんだけど、怖い)
男は、最後まで疑心暗鬼だったが、温泉旅行ではめっちゃはっちゃけていた。
「陛下サイコー!」
と叫びながら酒を一気飲みする彼を、同僚たちは変な目で見ていた。
声を掛けた農夫の言葉を聞いて、男が首を横に振る。
この村での国王の評判は、すこぶるいい。
良すぎるくらいだ。
「農業に関しても詳しいし、やっぱり学がある人ってのは違うねぇ。流石貴族様を束ねるお方だよ」
農夫の横にいた彼の妻も、ニコニコと笑みを浮かべながら国王を褒める。
この国の王の実情を知る彼は、苦い顔をしそうになりつつ咄嗟に笑みに切り替える。
(ここで私が嫌な顔をすれば、怪訝に思うだろう。良い事なのだから、そう思わせておいた方がいい)
自分に言い聞かせるように思案し、次の話を聞きに酒場に行く。
やはりある程度アルコールが入った方が、人は口が滑らかになるものだ。
内心を大袈裟に語ることも少なくないが、その内容こそが本心とも言える。
多少の誇張は入っていても、それは将来的に彼らの思考の変化に対する未来予測に繋がるからだ。
しかしながら、そこでも国王の話は好意的なものが多い。
思わず男が顔を顰めそうになり、慌てて笑顔で取り繕う。
国王の実態を知る彼からすれば、暴言の一つでも吐き捨てたくなるような高評価だ。
お前らが王城勤めになれば、三日と掛からず真反対の評価になるだろうと内心で思うに留めたのは、経験豊富な役人だからだろう。
「ん? 陛下なら農作業を手伝ったあとは、そこのカウンターで一人で飲んでるよ。村民が酒を飲んで楽しむ姿を、それはそれは眩しそうな目で見てるよ。いい王様だよ」
「ああ、そうだな……特にこちらに話しかけることもなく、ただただ周囲の話に耳を傾けながら穏やかに飲んでいる姿は、国父と呼ぶに相応しいお方だと感心させられるね」
おおよそ、国民に無関心だったころの国王しか知らない彼は、またも溜息を吐く。
「国民に呑ませる酒があるなら、全て集めてわしのところに持って来い!」とでも言い出してもおかしくないほどの狭量な王だと揶揄できるのが、彼の知る国王だ。
凡そ、国父なんて言葉とは程遠い人物像だというのに。
(私の知っている陛下とは、別人のようだ。影武者に印象操作でもさせてるんじゃないだろうか)
「王様のお陰で、本当に少しずつだけれども皆の暮らしぶりはよくなってるよ。酒を飲めるようになった連中も増えたからね」
酒場のおかみさんも、景気の上向きを実感してニコニコとしている。
事実、この場には多くの農民が集まっている。
そして、彼らの表情はどれも明かるいものだ。
それ自体は男を満足させられる光景ではあったが、これを作り出したのが歴代稀に見る愚王だというのが、素直に喜べない事実でもある。
最近でこそ給与も少し上げてもらえたが、長らく年始の昇給が微増だった彼からすると僅か一年で懐が温かくなったと実感できる彼らが妬ましくすらある。
(領民の幸福こそが、我らの仕事の最大の成果なのだが……そこに割く予算を全て、あの豚が持って行ったせいで俺たちは無能の謗りを受け続けてきたと言うのに)
内心でそんな愚痴を吐きながらも、彼らに気取られることなく人好きのする笑みを浮かべて話の続きを促す。
「それに王様は誰にも気づかれることなく、お会計をして出ていくんだけど……いっつも、金貨を数枚置いていくんだ。みんなに、酒と料理を振舞ってくれって」
「みんなも陛下が一人で呑むのを楽しんでるのを知ってるから、あえて声は掛けないけど感謝はしてるよ。だから、仕事ぶりで返そうとしてるんだ」
男は、それは血税だ! と声をあげそうになったのを、どうにか堪える。
結局は彼らの納めた税で、元をたどれば彼らのものだ。
そのお金を、少し還元しているだけに過ぎない。
「ですが、我が国は税が重たいでしょう」
「それねぇ……ダーツゼイ伯爵とウーラチョボ子爵が色々と、悪い事してたんでしょ? 王様が育てた孤児の子が、帳簿を見て気付いたっていうじゃない」
「凄いよなぁ。親の居ない子を、王様が引き取るなんて。そのうえ、教育まで施して成果まで出してる。凄いお方だよ」
違う!
あの二人は確かに不正を行ったが、根本となる重税の原因はその王様なんだよ!
と、声を大にして叫べたら、どれほどスッキリするか。
しかし、この流れでそれを言ったところで、彼が悪者にされるのは分かり切っている。
深いため息を吐くと、酒場の主人が何を勘違いしたのか感慨深げに頷く。
「そうだよなぁ。感心して溜息も漏れるってもんだよな。なんであんなに評判が悪いのか、不思議でならなかったが……敵対勢力ってのがいるのかな?」
「この国の王様は、神様に選ばれた血筋だっていうのにねぇ」
店主と女将の言葉に何も言う気がなくなった男は、今日はこれで仕事はお終いにしようと気分を変えるために酒をさらに注文する。
ヤケ酒のように、小一時間ほど暴飲暴食をした男がおあいそをお願いしようと店主に声を掛ける。
しかし、彼は困ったように微笑むだけで、金額を提示してこない。
男が思わず眉を寄せて店主を見ると、彼はほうっと溜息を吐いて微笑みかけてきた。
どこか労わるようなその表情に、男の眉間の皺が深くなる。
「ん? さっきまで、そこの隅っこで呑まれてた陛下が、お兄さんの分は払ってくれたよ。なんだ、あんた王城の役人だったんだって? お勤めご苦労さんだってさ」
しかし続く店主の言葉に、男は思わず固まってしまった。
それから、一気に血の気が引くのを感じる。
こんなところで仕事をさぼって大酒を飲んでいたところを、まさか陛下に見られるとは思ってもいなかったからだ。
それどころか、内政調査部でも下っ端の自分のことを覚えていたことに戦慄を覚える。
(まずいことになった……きっと、明日出勤したら上司からの大目玉どころじゃないかもしれない)
男の顔が真っ青になったのを見て、店主の男性が安心させるように肩を叩いて良い笑顔を向ける。
「仕事をしてたら、たまには浴びるほど酒を飲まないと、やってられないこともあるだろうってさ」
「王様もおしのびだから、ここでのことは見てないことにするってさ。あんた、あんな良い人の下で働いてるんだから、もっと頑張んなよ」
「頑張ってるから、こんなに飲んで陛下が心配したんだろう。働き過ぎは、駄目だって言ってたぞ」
2人に慰められて、少しだけ気が楽になった彼は凄く変な顔をしていた。
奥歯にものが挟まったような、モヤモヤした顔だ。
もはや、違う世界の言葉を聞いているような……脳が理解することを拒否しているような感覚すらあった。
次の日彼が重い足取りで職場にいったら、部署の全員が一泊二日の慰安旅行に行けるように手配してあった。
上司曰く、息抜きが足りてないと陛下直々にお叱りがあったらしい。
息を抜いてばかりはだめだが、生活にメリハリが無いと人生は楽しめないぞと、半ば強引に近場の温泉地に向かう馬車と現地で泊まる宿を手配されたと。
(本当に、どうしたんだ陛下は……良い事なんだけど、怖い)
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