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〜第2章〜
63.『〜ポチの鎖編〜大事な人』
しおりを挟むみつれを連れてしおん達から逃走するスイ。
狭い路地に入り、よつばがバイクで追っていたが急ブレーキを踏まれ激突。
宙に浮き、地面に叩きつけられたよつばは動けずにいた。
よつ「くっそ…こんな痛いのは久々だな……中学の時にかんなとみずきとやり合った時に屋根から落ちた時以来だっけ……ふっ……」
よつばは昔のことを思い出していた。
その時、遠くからよつばを呼ぶ声が聞こえた。
よつ「ん?誰か…呼んでる?」
しお「……ばさん……よつばさん!!よつばさん!!」
呼んでいたのはしおんだった。
よつ「な…なんで…」
しおんはよつばを見つけ走ってきた。
しお「よつばさん!大丈夫ですか!?」
よつ「・・・なんで…来たんですか……み、みつれ…さんは……」
しお「みつれさんはリンさんが追ってくれてます!それより病院に行かないと!!救急車呼びます!!」
よつ「待っ、待って!…病院は駄目……ワタシは大丈夫…だから……」
よつばは救急車を呼ぼうとするしおんの手を止める。
しお「けどッ!!」
よつ「ワタシに構わず…みつれさんを…助けてあげてください……ちょ、ちょっと休んだら……行きますから……」
しお「ダメだ!置いていけない!!僕はよつばさんを死なせたくないんだ!!」
しおんはよつばの手をギュッと握る。
よつ「ふっ…この程度じゃあ…ワタシは死にませんよ……。なんでそこまでワタシに構うんです?」
しお「あなたのことが好きだからですよ!!!」
予想もしなかった返答によつばはポカーンとした。
よつ「はは……ダメですよ…言ったじゃないか……好きになってはダメだって……」
よつばは優しくしおんを笑った。
しお「そうであっても僕にとってよつばさんは大事な人だ!!だからほっとけない!!」
よつ「ふっ…あんた…意外と熱い男だね……。そういう男…嫌いじゃないよ……」
よつばは身体を起こそうとする。
しお「無理しちゃダメだ!今すぐカオリさんの元にッ!んぐッ!?」
よつばはしおんの襟を掴み、しおんにキスをした。
舌を入れての熱いキス。
しおんはよつばの舌を自然と受け入れた。
よつ「これが今のワタシの気持ちだ…。とっときな。」
しお「よつば…さん。」
口には血の味がした。
よつ「けど…本当にちょっと休ませてくれ……肩貸してくれ……」
よつばはしおんの肩を借りて立ち上がる。
しお「とりあえず、どこかで休もう。おぶります!」
よつ「いいよ…歩ける…うっ……」
歩こうとするが脚が言うこと聞かず。よつばは倒れそうになった。
しお「無茶しないで!ほらっ!おぶりますよ。」
よつ「・・・ありがとう…」
しおんはよつばをおぶり、狭い路地を出る。
よつ「あそこの…とこでいい……降ろして…」
ビルとビルの間に寂れた公園のような広場があった。
しおんはよつばをそこのベンチに降ろした。
しお「なにか飲み物とか薬とか買ってきます!待っててください!動いちゃダメですよ!」
しおんは近くのコンビニに走っていった。
よつ「・・・ふっ。面と向かって『好き』って言われたのは…何年ぶりだろうな……」
よつばはベンチに横たわり、しおんの帰りを待った。
一方、リンはスイの車を追いかけていた。
リン「ここを左だね。あっ!いた!」
左折すると前方にスイの車を発見した。
急いで追いかけるリン。
スイ「ちっ!まだ振り切れなかったか!」
スイはルームミラー越しにリンの車を確認した。
スイの進む先には先回りした警察が封鎖していた。
スイ「くそっ!だったら!」
スイはハンドルをきってサイドブレーキを引いた。
車をスピンさせ、リンの車の方向に向いた。
アクセルを吹かし、リンの方向へ車を走らせた。
リン「ッ!?」
スイはリンの車に発砲する。
リンの車のフロントガラスが割れた。
ハンドル操作を誤ったリンは縁石に乗り上げた。
リン「くそっ!!イカれてる!!」
リンは自分が乗っていた車を乗り捨て、すぐに封鎖していた警察車両に乗り込む。
リン「応援を要請して!このままでは市民にも危害がおよぶ!!」
「わかりました!応援を要請します!」
リンは警察車両で再びスイの車を追う。
スイ「・・・とりあえずは振り切れたか……」
少し安堵するスイとは裏腹に、みつれは怯えていた。
みつ「ス、スイ……さっきの…警察じゃないの?大丈夫なの?」
スイ「怖がらせちゃったねポチ。ごめんよ。」
スイはみつれを安心させようと頭を撫でようとする。
みつ「それに…なんで銃持ってるの?その銃…なんか見覚えが………うっ!」
みつれは頭をおさえだした。
スイ「((マズイ!もしかしてこの銃がトリガーだったのか!?))」
みつれを見ていたせいでスイは周りを確認せずに赤信号を通ってしまう。
スイは横からくるトラックに気がつくのが遅れた。
スイ「ッ!?しまっ!?」
スイの車にトラックが衝突した。
スイの車は吹き飛ばされ、信号機に激突し車は停止した。
辺りは騒然とした。
幸いなことに通行人はおらず、二次被害は起きなかった。
スイ「うっ……ポチ……」
みつれは気を失っていた。
スイ「は、早くここを離れないと……」
スイは車から降り、みつれを引きずり降ろした。
スイ「はぁ…はぁ……」
スイはみつれをおぶり、地下鉄駅に入った。
しばらくすると、スイの車を追っていたリンが事故現場に到着した。
リン「なにこれ……どこいった……」
スイの車のドアが開きっぱなしだった。
まだ近くにいるはず。
周りの人に聴き込みすると、地下鉄駅に歩いていったようだった。
リン「絶対逃がさない!」
リンは地下鉄駅に走っていった。。。
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