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第2章 夏
◆農場から夜市へ!照陽祭、はじめて屋台奮闘記
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照陽祭、いざ出陣!
今日は朝からしーちゃんに荷馬車を牽いてもらい、みんなで王都へ。
大した準備はなかったんだけど…照陽祭の当日ともなると、どうしても心がソワソワしてくる。
案の定、ロニーさんは朝から真っ青。
今にも倒れそうな様子に、ケイトさんが「パンッ!」と背中を叩いて正気に戻す一幕も。
それを見たおばあちゃんは、ため息をつきながら「誰に似たのか、肝っ玉が小さいねぇ」とひとこと。
こういう時、女性陣の強さを再認識しちゃうよね…。
しかも誰かが極端に緊張してると、こっちの緊張が抜けるっていうか――ある意味、ロニーさんに感謝。
荷馬車の中身は、皮を剥いたユニ・コーンとタレ。洗った皮つきの黄金芋にトッピング。
調理器具、油、炭――今回は煙の出ない「煙清炭(※1)」を使うよ。これならご近所迷惑にもならないからね。
すべて、私の課金世界遺産こと「時間停止チェスト」にぎゅっと詰め込んでいる。
「ノエルちゃんの持ち物は、凄い魔道具が多いねぇ~」
と、ぽつり呟くおばあちゃん。
ガラガラの荷馬車にチェストひとつだけ乗ってるの、そりゃ妙な光景だよね。
「ええ、もう慣れたつもりでしたけど、まだまだ出てきますね」
ケイトさん、それビックリ箱扱いされてる気がするんですが!?
「精霊と友人って時点でもう俺たちの尺度で物考えちゃいけねーよ」
……ロニーさん、私まだ“人間”カテゴリに入れてもらえてますか?
そんなツッコミ交じりの会話をしながら、馬車はゴトゴトと土道を進む。
御者はガチャ丸。冷却機能付きストールポンチョのおかげで、炎天下でも汗ひとつかいていない。
日差し除けの麦わら帽子をかぶり、すっかり“夏の風物詩”みたいな風貌。
私の肩の上には姫ちゃま。ウノ・ドス・トレスは馬車の周りをふわふわ公転中。ときどき草むらで火薬層をつまんで戻ってくる。
(……みんなで王都に向かうの、考えてみたら初めてかも)
ロニーさんはいつも畑仕事だし、ケイトさんもずっと店番してもらってたし。
本人たちはそれでいいって言うんだけど、今更なんだか申し訳ない気がして来た。
よし!今日は、交代で夜市を楽しんでもらおう。絶対に!
やがて南門をくぐると、そこはもう“準備中の熱気”でいっぱいだった。
石畳の両側に、屋台を組み立てる人の群れ。トンテンカンテンと木槌の音があちこちに響き渡っている。
ずらりと並ぶ屋台すべてが、それぞれのギルドの威信を背負っていると思うと、自然と背筋が伸びた。
ロニーさんも、キリッと表情を引き締めていて、ようやく肝が据わった様子。
私たちも、指定された区画で屋台を組み立てる。といっても、支柱と台、天幕を組み立てる簡易型。
ここで、あらためて王都と照陽祭の構造を説明すると――
王都は、中央広場を中心に放射線状に街並みが広がっており、東西南北に一直線に伸びる大通りがそれぞれの門へと続いている。
照陽祭の屋台は、この大通りにずらりと並び、出店先は東西南北で大きく分けられているのだ。
▼東通り
冒険者ギルドや鍛冶ギルドが中心の職人エリア。
中でも冒険者ギルドで行われる素材オークションは祭りの目玉のひとつ。
ただし、血の気が多い人達が集まるせいか、毎年ちょっとした暴力沙汰も起こる。
▼西通り
薬師ギルドや魔道具ギルドなどが揃うインテリエリア。
「ポーション」「魔道具」「古書」「学術書」など、“知”の結晶が屋台を飾る。
けれど、その知の高さゆえ、あちこちで喧々諤々と論戦が白熱しており、近寄りがたいのが玉に瑕。私はちょっと苦手。
▼南通り
農業ギルドや料理人ギルド、日用品などが並ぶ庶民エリア。
照陽祭に訪れた人は、まずここで腹ごしらえしてから、それぞれの目的地に向かうのが定番。
いろんな人が集まって雑多で賑やか。けれど、なぜか一番落ち着く場所。気兼ねしなくていいって、やっぱりいいよね。
▼北通り
商人ギルドが中心となる、服飾や宝飾が集まる貴族エリア。
高級品を探すならここ!だけど、庶民が足を踏み入れると一瞬で浮く。
私は……まぁ、入る勇気もありません。
屋台の準備を進めていると斜め向かいから――
「わぁ~うれしい!!ノエルさん!!!」
顔を上げると、そこには笑顔満開のマーヤさん(※2)がいた。
「料理人ギルド」からの推薦で出ることになったとか。
白木の屋台はもう“移動式パン屋さん”の風格。屋台というよりお店そのもの!
さすがお金持ちさんがバックアップしているだけある。
「まさか斜め向かいになるなんて!」と、本当に嬉しそうに言ってくれた。
「今日はミーナちゃんは?」と聞けば、夜だから教会に預けているとのこと。
事件以降、お金持ちさんが教会というか、孤児院をかなりバックアップしているらしく、マーヤさんのお店では孤児院出身の子も多く働いているのだとか。
その縁でテルサ(※3)さんと仲良くなり、テルサさんに時々ミーナちゃんをお願いしていたりするそうだ。
私はあの時、子供たちの“自立支援”までは思い至らなかった。
あの子達の「その先」を考えてくれる人がいる。それだけで、心がぽっと温かくなった。
「ノエルさんのところは何を出すんですか?」
「うちは“農業ギルド”からだから、農産物だよ?でも自信作!あとでマーヤさんに差し入れしますね」
「じゃぁ、うちも差し入れしますね」
二人でニシシと悪戯っぽく笑い合い、屋台へ戻ると――うちの準備も完成していた。
私の前にはBBQグリル、ロニーさんの前には簡易調理セット。
おばあちゃんとガチャ丸は補佐。
ケイトさんは接客、しーちゃんは看板ウリ坊。
ウノ・ドス・トレスは炭の管理で、姫ちゃまは……涼しい風を送る係…かな。
それぞれが、それぞれの役割で、夜の帳を待つ。
空はゆっくりと茜を手放しながら群青に染まり、石畳に長く伸びた影たちは輪郭を失っていく。
ポツリ、ポツリと灯りがともりはじめる屋台。
夏の熱気が王都の路地と建物を撫でていく。
ロニーさんがジュワッと黄金芋を油に投じた音が響いた。
あとは、中央広場からの開幕の合図を待つだけ――
照陽祭の夜が、静かに、確かに始まろうとしている。
(※1.第2章夏◆異世界の不思議な炭がいっぱい!)
(※2.第1章春◆ふわふわパンのその後)
(※3.第1章春◆こんなはずでは…)
今日は朝からしーちゃんに荷馬車を牽いてもらい、みんなで王都へ。
大した準備はなかったんだけど…照陽祭の当日ともなると、どうしても心がソワソワしてくる。
案の定、ロニーさんは朝から真っ青。
今にも倒れそうな様子に、ケイトさんが「パンッ!」と背中を叩いて正気に戻す一幕も。
それを見たおばあちゃんは、ため息をつきながら「誰に似たのか、肝っ玉が小さいねぇ」とひとこと。
こういう時、女性陣の強さを再認識しちゃうよね…。
しかも誰かが極端に緊張してると、こっちの緊張が抜けるっていうか――ある意味、ロニーさんに感謝。
荷馬車の中身は、皮を剥いたユニ・コーンとタレ。洗った皮つきの黄金芋にトッピング。
調理器具、油、炭――今回は煙の出ない「煙清炭(※1)」を使うよ。これならご近所迷惑にもならないからね。
すべて、私の課金世界遺産こと「時間停止チェスト」にぎゅっと詰め込んでいる。
「ノエルちゃんの持ち物は、凄い魔道具が多いねぇ~」
と、ぽつり呟くおばあちゃん。
ガラガラの荷馬車にチェストひとつだけ乗ってるの、そりゃ妙な光景だよね。
「ええ、もう慣れたつもりでしたけど、まだまだ出てきますね」
ケイトさん、それビックリ箱扱いされてる気がするんですが!?
「精霊と友人って時点でもう俺たちの尺度で物考えちゃいけねーよ」
……ロニーさん、私まだ“人間”カテゴリに入れてもらえてますか?
そんなツッコミ交じりの会話をしながら、馬車はゴトゴトと土道を進む。
御者はガチャ丸。冷却機能付きストールポンチョのおかげで、炎天下でも汗ひとつかいていない。
日差し除けの麦わら帽子をかぶり、すっかり“夏の風物詩”みたいな風貌。
私の肩の上には姫ちゃま。ウノ・ドス・トレスは馬車の周りをふわふわ公転中。ときどき草むらで火薬層をつまんで戻ってくる。
(……みんなで王都に向かうの、考えてみたら初めてかも)
ロニーさんはいつも畑仕事だし、ケイトさんもずっと店番してもらってたし。
本人たちはそれでいいって言うんだけど、今更なんだか申し訳ない気がして来た。
よし!今日は、交代で夜市を楽しんでもらおう。絶対に!
やがて南門をくぐると、そこはもう“準備中の熱気”でいっぱいだった。
石畳の両側に、屋台を組み立てる人の群れ。トンテンカンテンと木槌の音があちこちに響き渡っている。
ずらりと並ぶ屋台すべてが、それぞれのギルドの威信を背負っていると思うと、自然と背筋が伸びた。
ロニーさんも、キリッと表情を引き締めていて、ようやく肝が据わった様子。
私たちも、指定された区画で屋台を組み立てる。といっても、支柱と台、天幕を組み立てる簡易型。
ここで、あらためて王都と照陽祭の構造を説明すると――
王都は、中央広場を中心に放射線状に街並みが広がっており、東西南北に一直線に伸びる大通りがそれぞれの門へと続いている。
照陽祭の屋台は、この大通りにずらりと並び、出店先は東西南北で大きく分けられているのだ。
▼東通り
冒険者ギルドや鍛冶ギルドが中心の職人エリア。
中でも冒険者ギルドで行われる素材オークションは祭りの目玉のひとつ。
ただし、血の気が多い人達が集まるせいか、毎年ちょっとした暴力沙汰も起こる。
▼西通り
薬師ギルドや魔道具ギルドなどが揃うインテリエリア。
「ポーション」「魔道具」「古書」「学術書」など、“知”の結晶が屋台を飾る。
けれど、その知の高さゆえ、あちこちで喧々諤々と論戦が白熱しており、近寄りがたいのが玉に瑕。私はちょっと苦手。
▼南通り
農業ギルドや料理人ギルド、日用品などが並ぶ庶民エリア。
照陽祭に訪れた人は、まずここで腹ごしらえしてから、それぞれの目的地に向かうのが定番。
いろんな人が集まって雑多で賑やか。けれど、なぜか一番落ち着く場所。気兼ねしなくていいって、やっぱりいいよね。
▼北通り
商人ギルドが中心となる、服飾や宝飾が集まる貴族エリア。
高級品を探すならここ!だけど、庶民が足を踏み入れると一瞬で浮く。
私は……まぁ、入る勇気もありません。
屋台の準備を進めていると斜め向かいから――
「わぁ~うれしい!!ノエルさん!!!」
顔を上げると、そこには笑顔満開のマーヤさん(※2)がいた。
「料理人ギルド」からの推薦で出ることになったとか。
白木の屋台はもう“移動式パン屋さん”の風格。屋台というよりお店そのもの!
さすがお金持ちさんがバックアップしているだけある。
「まさか斜め向かいになるなんて!」と、本当に嬉しそうに言ってくれた。
「今日はミーナちゃんは?」と聞けば、夜だから教会に預けているとのこと。
事件以降、お金持ちさんが教会というか、孤児院をかなりバックアップしているらしく、マーヤさんのお店では孤児院出身の子も多く働いているのだとか。
その縁でテルサ(※3)さんと仲良くなり、テルサさんに時々ミーナちゃんをお願いしていたりするそうだ。
私はあの時、子供たちの“自立支援”までは思い至らなかった。
あの子達の「その先」を考えてくれる人がいる。それだけで、心がぽっと温かくなった。
「ノエルさんのところは何を出すんですか?」
「うちは“農業ギルド”からだから、農産物だよ?でも自信作!あとでマーヤさんに差し入れしますね」
「じゃぁ、うちも差し入れしますね」
二人でニシシと悪戯っぽく笑い合い、屋台へ戻ると――うちの準備も完成していた。
私の前にはBBQグリル、ロニーさんの前には簡易調理セット。
おばあちゃんとガチャ丸は補佐。
ケイトさんは接客、しーちゃんは看板ウリ坊。
ウノ・ドス・トレスは炭の管理で、姫ちゃまは……涼しい風を送る係…かな。
それぞれが、それぞれの役割で、夜の帳を待つ。
空はゆっくりと茜を手放しながら群青に染まり、石畳に長く伸びた影たちは輪郭を失っていく。
ポツリ、ポツリと灯りがともりはじめる屋台。
夏の熱気が王都の路地と建物を撫でていく。
ロニーさんがジュワッと黄金芋を油に投じた音が響いた。
あとは、中央広場からの開幕の合図を待つだけ――
照陽祭の夜が、静かに、確かに始まろうとしている。
(※1.第2章夏◆異世界の不思議な炭がいっぱい!)
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(※3.第1章春◆こんなはずでは…)
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