え?何これ?

もっちドーナッツ

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1話「幼馴染」

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  私には大切な大切な幼馴染が五人いて、同学年は一人だけだけど二つ年上の四人とも大の仲良しなはずだった。はずだったのに…

  高校二年生の時、突然年上四人が手紙を残して姿を消した。でも、四人の家族もまだ家にいて、私は混乱の中探し回った。そしたら、同学年の幼馴染が「闇雲に探しても見つかるわけねーだろ。手紙には半年後に必ず戻るって書いてあっただろうが。ばーか」と言ってきてもう一度手紙を見直したら確かにそう書いてあったけどそんな…
家出をする人は置手紙残してそのままいなくなるから、信じられないと思ってたんだけど…ひと月もしたらそんな考えなくなっていた。だって、大好きな人と二人っきりなんだもん。
  ライバルの篠塚万知しのづかまちもいないから、片想い中の安藤冬架あんどうとうかを独り占めできる絶好のチャンスだった。って言っても当の本人は、チャラ男みたいに女の子引き連れて遊び歩いてて学校の評価も悪いかと思いきや抜群の運動神経と頭の良さで先生まで丸め込んでまるで一国の王様みたいになってた。

  周りから見たら、私・西多来実にしたくるみはその下僕に見えるようでよく仲介役を頼まれる。と言っても私が何を言っても意味はないんだけど。
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