大嫌いな腹黒騎士から兄の代用品として抱き潰される俺の話

胡蝶乃夢

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三話

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「い、いやだ! いや……っ!!」

 逃げを打つ腰が押さえつけられ、熱くたけった先端がヒクつく後孔に押し当てられる。
 アルタイルはなまめかしく舌舐めずりして見せ、妖しく光る金眼を細めて顔を近づけ、耳元で囁く。

「もっと気持ちよくしてやるから、上手く呑み込めよ。奥まで俺で満たして、よがり狂わせてやる」
「やっ……やめろ、やめっ! 入れるなぁ!!」

 頭を振って拒絶する言葉に反して、解された後孔は容易く口を開き、熱く太い先端をゆっくり呑み込んでいく。

「あ、あぁっ……いやだっ、だめ……こんなの、入れっ……あ、あっ、入ってく、る……ひ、ぁああっ!」

 灼熱しゃくねつの剛直に押し開かれる感覚に、声を抑える余裕もなく、悲鳴じみた嬌声を上げてしまう。
 一番太い雁首かりくびを呑み込んだところで、一気に奥まで突き上げられる。
 過敏になっていたところを容赦なく擦り上げられ、奥の奥までミチミチに押し開かれて満たされていく。
 壮絶な刺激に堪らず、身体を弓なりにしならせて声にならない絶叫を上げた。

「~~~~~~~~っ、っっ!!!」

 快感の波が全身を駆け巡り、わけもわからないまま強制的な絶頂に押し上げられ――弾けた。
 視界がチカチカと点滅して星が散り、強すぎる快楽に息が詰まってはくはくと口が動き、呼吸すらままならない。
 剛直をきつく締めつけてガクガクと腰が震え、揺れる屹立の口からは勢いのない白濁液があふれ、ダラダラとこぼれ落ちていく。

 そんな俺の痴態ちたいを見て、アルタイルは一瞬呆気にとられた後、心底嬉しそうに笑う。

「は、はは……入れただけでイッたのか?」

 愕然がくぜんとして放心する俺の目から、生理的なものか精神的なものかわからない涙があふれる。

「……ふっ、くぅ……っ……ふぅ……うぅ……」

 気づけば、嗚咽おえつが漏れ、泣きたくもないのに泣いていた。

「ああ、可哀想に……こんな身体じゃ、もう女は抱けないな……ははは」

 惨めで哀れな俺の醜態しゅうたいを目にし、アルタイルは感極まったように俺を抱きすくめ、強引に口づけしてくる。

「んっ、んむ! んあ、んっ、んんっ!!」

 口づけなんて許した覚えはないのに、貪るように激しく吸いつかれ、息ができない。
 あげく、口の中に舌まで入れられ、押し出そうと舌で押せば、舌を絡められて舐め回される。

 傍若無人ぼうじゃくぶじんな横暴さに苛立ち――思いっきり噛みつく。

「――ッ!」

 さすがに、痛みにうめいて顔が離された。
 眉をひそめるアルタイルの唇から、一筋の赤い血が滴る。

 俺は荒い息を吐きながら、忌々いまいましいこいつを睨みつけて言い放つ。

「はぁっ、はぁっ……貴様なんか、大っ嫌いだ! 貴様のものになんか、絶対にならないからな!!」

 そう断言すれば、アルタイルの顔に影が差す。
 金眼だけをギラギラと激情にたぎらせ、地を這う低い声が響く。

「ああ、まだ足りないか……徹底的にわからせないといけないな……お前は俺のものだと……」

 血の混じるたんを横に吐き捨て、唇から垂れる血を雑に拭って舌先で舐めて見せ、アルタイルは嗜虐的な笑みを浮かべ、俺の腰を鷲掴む。
 腰が引かれ、中を満たしていた剛直がズルリと引き抜かれる――かと思いきや、敏感になりすぎているそこを狙い、容赦なく突き上げられる。

「ひいっ、あぁっ、待、待て……イッたのに、動くなぁっ!」

 悲鳴を上げても遠慮などなく、張り詰めた剛直でさらに強く擦り上げられ、激しい律動が開始される。

「あっ、ああっ、そこ、そこやめっ! いあ、あぁっ、あくっ、あん!!」

 制止の声など無意味で、感じすぎて辛いところばかりを的確に責め立てられ、達したばかりなのに、すぐ頂点に追い詰められていく。

「いあっ、あん、イクッ、またイクッ、イクゥッ! あっ、あぁん、んっ、んんっ! イッてる、イッてるからぁ、やめっ、あ、ああ――」

 絶頂する快感に身体を震わせ、ろくな抵抗もできなくなれば、腰を鷲掴んでいた手が放され、今度は乳首や屹立を弄くりいじめだす。
 その間も、力強く穿たれる剛直の律動が弱められることはなく、制御などできない強烈な刺激に何度も強制絶頂させられ、もはや喘いで身悶みもだえることしかできない。

 凌辱りょうじょくされるまま嬌声を上げ、開いたままになった口からは唾液が垂れ、生理的か精神的かわからない涙が止まらない。終わらない連続絶頂の責め苦に髪を振り乱し、過ぎた快楽に歪む顔がグチャグチャになっていく。

 そんな俺の乱れる姿を見下ろし、アルタイルは恍惚こいこつとした仄暗ほのぐらい笑みを浮かべ、呟く。

「……堕ちろ……堕ちろ……早く俺のところに堕ちてこい――」

 喘ぎ声と吐息の合間、呪詛じゅそのように繰り返される言葉が妙に耳に残る。

 肉体は熱く享楽きょうらくしてよろこんでいるのに、心は凍え悲嘆ひたんしていている。こんな責め苦なんて堪えられない。
 もう許して欲しい、この苦しさから解放して欲しい、そう泣いてすがりたくなる……。

 だけど、これから一生、兄の代わりとして抱かれ続けることになる方がずっと辛い。俺には堪えられない。
 だから、今どんなに責め立てられて辛くても、抗わずにはいられないんだ。
 俺は兄の代わりじゃない。兄の代用品になんてしないでくれ。

 抗えば抗うほど、手酷く凌辱され、いつも足腰が立たなくなるほど、徹底的に抱き潰される。
 そうなるとわかっていても、それでも抗わずにはいられない――

「……いや、だ……いや……あ、あっ……もう、やめ、ろ……ん、あぁっ……ア、……アル……っ……」

 ――アルタイルと兄の逢瀬おうせ遭遇そうぐうしていなければ、あの会話を偶然聞いていなければ、こんなに苦しくならずに済んだのだろうか……。
 そんなことを考えながら、快楽堕ちさせようと躍起やっきになるアルタイルに抱き潰され、俺の意識は混濁こんだくしていった――――……。

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