[完結][番外編更新中]氷の騎士は、異世界から来た運命の番を溺愛する。

りさあゆ

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       ハル

 今日は、観覧試合が行われる日だ。

 あれから、ジークは休みもなく仕事で僕は、ヴィーちゃんの所へ行ったりしながら過ごしてた。
 そして、今日、観覧試合に行くんだけど、その場所までは、馬車でいくんだよ!馬車だよ!馬車!
 すっごく楽しみ!
 ここには、お馬さんがいるの?
 なんて言ったら、厩舎がありますよって
だから、見たい!って言ったら、少し距離があるみたいで、今度ジークに連れて行ってもらうんだ。

 ジークは、朝早くから屋敷から出て、準備の為に競技場に向かった。
 その時に、ジークが馬に乗ってたの!
 もう凄くカッコ良くて、見惚れてたら、ジークがおいでって言って、僕を馬に乗せてくれたんだ!
 視線が高くなって、見晴らし最高!
 あんまりはしゃぐと、お馬さんがびっくりしちゃうもんね。
 ジークに、下ろしてもらって、お馬さんに、ありがとうねっ!って挨拶したら、お馬さんがすり寄って来たから、首の所を撫でさせてくれたんだ。凄く手触りが良くてスリスリしてたら、ジークにもういいからねって言われて、手を離したんだけど、お馬さんが「もっと撫でて」て感じで、僕にグイグイ寄って来たから、またねって言うと、やっと離れてくれたんだ。
 それから、ジークに行ってらっしゃい。した。

 身支度をして、ジークの両親と、トーマスさんと、セシルで出発だ。

 屋敷の前に、馬車が待っていた。
 僕がイメージしてたより、ずっと大きい
お馬さんが1台で4頭、2台で8頭もいる。

 こういうの見ると、異世界に来たんだなぁって思うなぁ。
 お父様と、お母様に手を引かれて馬車に乗るんだけど、あれ、僕は乗れるの?
 どうしよう?と考えてると、男の人が来て、サッと踏み台を出してくれた。
 お父様が先に乗って、お母様の手を差し出して乗せる。
 僕は、自分で乗ろうと、踏み台に足をつけると、お父様が両手を僕の脇に出し、そのまま、ストンって馬車の中に降ろされたから、えっ?と思わず声が出た。
 「ハル、ここに座りなさい。」とお父様に言われて、座ると、横にはお母様、隣りにお父様。
 はい。挟まれてます。
 恥ずかしいのを誤魔化す様に、馬車の中を見渡す。
 はぁぁもう豪華だ。
 綺麗な飴色の内装で、蔦模様が綺麗だ。
しかも、凄く広くて、対面にも席があるが誰も座ってない。
 えっ僕、あっちに座りますよ。
 腰を少し上げると、
 「ハルちゃん、立つと危ないから、座っていましょうね」
 はい。
 素直に座りました。
  
 両方とも窓が付いていて、カーテンが閉めてある。
 隙間から覗こうとしたら、駄目よ。と言われて、大人しく座り直しました。
 結構な時間、経ってお尻が痛くなって来た頃、着いたよ。の声。

 また、お父様に降ろされて、周りを見ると、人がいっぱい!
 しかも、カラフル!色々な髪色で、色の洪水だ。
 本当に黒髪っていないんだなぁ。
 こっちよ。と、お母様に手を引かれて移動する。
 
 これまた、競技場の大きい事!!
 上から見ると円形になってるんだろうなと、見上げると、高い!ビルだったら何階になるのかな?
 なんだか、圧倒されて、言葉も出ない。

 囚われた宇宙人の様に連れて行かれる僕だった。

 建物に入ると、さっきまでと違って、人もまばらだ。
 ひとつの扉の前で止まる。
 トーマスさんが、扉を開くと応接間みたいな所で、ソファに座る。
 ここは?
 公爵家専用の部屋なんだって。
 式典が始まるまで、この部屋でゆっくり過ごすんだそう。
 セシルがお茶を入れてくれて、それを飲む。
 お菓子もあるので、それも頂く。
 「あんまり食べては、駄目よ、ハルちゃん。すぐに昼食だからね。」
 「はーい!」

 扉がノックされて、行こうって言われて席を立つ。
 セシルが僕の服を直してくれる。
 ありがとう。と言って部屋を出る。

 階段を上がって行くんだけど、急ではなく、幅の広い階段なんだけど、疲れる。
 それを見たお父様が、抱っこした。
 もう、抱っこしなくていいのに!
 と、言える訳はなく、泣く泣く、、、
 はい。安心安全な縦抱っこです。

 階段が終わったら、今度は、眩しくて目を細める。
 うぁぁぁ!凄い!凄い!
 昔のコロッセオみたい!
 ぐるりと、円形になってて、周りが観客席になってる。
 僕達がいる場所は、それが一望出来る場所になってて、案内された場所は、隣に、豪華な椅子があって、皇帝陛下が座る場所なんだそうだ。
 その隣には、ヴィーちゃんが座るのかな?
 僕は、お父様とお母様に挟まれ座っている。後ろに少し小さな椅子があり、そこにトーマスさんとセシルが座っていた。

 鐘の音がなり、辺りが静かになった。

 ザッザッと音が聞こえて、何?と、広場を見る。
 奥の扉から、騎士団の人達が整列しながら入場して来た。
 すっごい揃ってて、鳥肌が立つ。
 何人いるの?いつまでも途切れる事なく行進が続き、やっと終わったと思ったら、
奥から、また10人くらい出て来た。
 その、整列してる人数、なんと、1000人!なんだって。
 その人達が、ザザって半分に割れて、中央に道が出来る。
 また扉が開いて、お馬さんに乗った人がその道を、走る。

 「ジークだ!!」

 思わず、口から出て、慌てて口を塞ぐ。
 お母様に頭を撫でられて、ちょっと恥ずかしい。
 
 でも、目はしっかりジークを見てる。

 はぁぁもうカッコイイ!!!

 ジークが馬から降りると、お馬さんは、ちゃんと、じっとしてる。

 また、鐘の音がすると、広場にいる騎士団の人達が、一斉に首を垂れる。
 すると、僕達の横にある扉から、皇帝陛下が出て来た。
 後ろには、ヴィーちゃんがいた。
 僕も、慌てて頭を下げる。

 陛下が
 「今日が良き日になるよう、皆の活躍に期待する。」
 そう言葉を述べられると、席に着く。

 チラッとヴィーちゃんの方を見ると、僕の方を見て手を振っていたので、僕も小さく振り返す。

 広場の方をみると、ジークが台に上がって、陛下に向けて挨拶をする。
 「本日は、騎士団、皇国軍、共に全力で戦う事を誓います。」
 一礼して、下がる。
 会場は、地響きがするくらいの拍手喝采で、わぁぁぁぁ!!って耳が痛くなるくらいだ。

 ジークは、馬に乗って会場から出て行く
その後、団員達が続き、砂が舞う。
 
 これから、どうなるの?
 キョロキョロしてたら、行くよ。って手を引かれて、またあの部屋へ戻った。

 今からお昼を食べて、それから試合が始まるんだって。ジークは当分出て来ないから、ここでゆっくりするんだって。
 早く、ジークを見たいな。
 僕はワクワクしながら、時間が来るのを待ったんだ。

 あの時のワクワクを返してって、なるのに、後数時間。
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