[完結][番外編更新中]氷の騎士は、異世界から来た運命の番を溺愛する。

りさあゆ

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       ハル

 ジークは、ビックリしてる?それとも怒ってる?
 ヴィーちゃんと、相談して、こんな事したけど、、、
 ジークに言ったら、反対されるだろうしね。
 でも、僕だって、ジークの為に指輪を送りたいんだ。

 だからね、ヴィーちゃんと、相談したのは、僕が舞踏会でピアノを弾けば、注目されるでしょう?そうすれば、貴族の人ばかりだから、自分のお茶会とかに、呼ばれるんじゃないかって。そしたら、ヴィーちゃんは、お茶会よりも、ハルちゃんのピアノを聴く会を作ればいいのよ。そこで、貴族達には、チャリティーとして、お金を落として貰うの。それだったら、どちらも良い事だと思うの。って。僕の報酬は、皇国の方から出るんだって。でも、そのお金を寄付したらいいんじゃない?そう言うと、皇国としては、各地にある孤児院や教会などに、毎月決まった資金を支給してるんだって。後は、個別に寄付をしたり。だから、それ以上の資金は皇国からは支払えないみたい。皆の税金だからね。で、それとは別にチャリティーとかで楽団を呼んだり、詩人の人を呼んだりするんだって。その時には、その人達に報酬を支払う資金は、ちゃんとあるんだって。だから、僕には報酬が払われるのよって、ヴィーちゃんが言ってくれたので、その話に乗る事にしたんだ。

 ちなみに、報酬はどれくらいか聞いてみたんだ。もう、ビックリ!!!
 僕がジークに送る指輪の金額は、セバスさんに聞いてたんだ。
 その金額を聞いた時、何回かピアノの会を開かないと、駄目だよねぇ~って思ってたんだけど、ヴィーちゃんに聞いた額が、かなり多くて、余裕で買える額だったから指輪の金額だけ、貰う事にしたんだ。
 ヴィーちゃんは、駄目よ!ちゃんと報酬は貰いなさい。ハルちゃんのピアノは、それ以上の価値があるのよ!
 なんて、嬉しい事言ってくれたんだけど本当に、それ以上はいらない。
 こんな事するの、今回だけだから。
 ジークは、許してくれないかも知れない
今回だけだからと、お願いするつもりなんだ。
 僕は、ジークの為だけピアノを弾ければいいんだ。
 怒らせたり、悲しませる事はしたくないよ。
 ただ、今回だけは、許して欲しいな。


 ピアノを弾き終わり、ヴィーちゃんと控室に戻る。
 部屋に入ると、ジークがいた。
 僕は、ジークにごめんなさいと謝ろうとすると、ジークは、僕を抱きしめて、笑顔で「ハル、凄く素晴らしいピアノだった」
って言ってくれた。
 
 てっきり、怒ってると思ってたのに、逆に褒められた。
 なんて、この人は優しいんだろう?きっと心の中では、怒ってた筈なのに。
 怒っていいんだよ、ジーク。
 勝手な事して!とか、何で黙ってた!とか。
 どうして?
 僕は、そんな優しいジークに、我儘を言ったのに。
 涙が出て止まらない。
 「ごめんなさい」の言葉を泣きながら伝える。
 
 「ハル、謝らなくていいんだよ。」
 って、抱き上げて、僕の涙を親指で払って、頬を撫でる。
 泣かないで、と。
 「ハル、、、怒ってないから、ちょっとはビックリしたけど、大丈夫、ちゃんと2人で、これからの事、話をしよう。ね?」
 「うん、ありがと、ジーク。大好き。」
 「愛してるよ、ハル。」

 ふと、周りを見たら、ヴィーちゃんもいないし、セシルもいなくなってた。
 あれ?皆どこに行ったの?
 ジークはヴィーちゃんは、陛下が迎えに来て、セシルは帰りの馬車を呼びに行ってるって。
 もう、用事は済んだから帰るんだって。

 そっか、僕も疲れちゃったなぁ。
 ジークの腕の中で、ウトウトしてたら、ジークが寝てていいよ。って頭を撫でるから、そのまま寝ちゃいました。

 

 朝、目が覚めて、いつもジークの腕の中にいるはずが、、、いない。
 ジークがいなかった。
 えっ?どうして?
 ま、まさか、前に居た世界に戻った?
 周りを見ると、いつもの部屋だ。
 良かった。
 ジークは?
 どこ?目から涙が溢れてそうになってるのが分かる。
 半泣きになりながら、ジーク、と名前を呼ぶ。

 ジークを探そうとベッドから降りようとすると、部屋の外から、バタバタと音がして、バンッと扉が開く。
 ジークが「ハル!」と僕を呼びながら、走って来て僕を抱きしめる。

 「ジーク!ジーク!」
 僕は泣きながらジークに抱きつく。
 「ハル、ハル、ごめんな?側に居なくて寂しかったよな?ごめん。」
 「どして?どこ行ってたの?」
 「ハルが良く寝てたから、起こすのが可哀想で、先に風呂に入って来た。」
 そう言えば、髪がまだ濡れてる。
 急いで入ってきてくれたのかな?
 「僕こそ、ごめんね?起きたらジークがいなくて、元の世界に戻ったのかと思って焦っちゃった。ふふっ髪まだ濡れてる。乾かそうか?」
 「不安にさせたな、ごめんな?ハル、乾かしてくれるか?」
 「うん!乾かしてあげる。こっちに座って?」
 ジークをソファに座らせ、僕はソファの後ろからジークの髪を優しく拭く。
 こんな、穏やかな時間が幸せ。
 ありがとう、ジーク。
 昨日の事も。
 そうだね。2人で沢山話をしよう。
 これからの2人の幸せの為に。。。
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