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背徳の香り (拘束・目隠し)
4 ※
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ベッドに座らされ、躰にかけられていた物がとられた莉人は居心地が悪そうに身動いだ。
「アシュレイ、いい加減にこれ外せって···」
目の前に立っている気配を感じながら莉人は訴えるが、返事は返ってこない。
「お··い···」
無言のまま彼が動く空気を感じ、不安が過る。
指がツ ─···と胸を滑るように触れ、莉人は息を呑んだ。その指はすぐに離れ、今度は脇腹の辺りを擦っていく。
「···やめっ·····ぁ···」
ゾクゾクする甘い刺激に、切ない吐息が混る。
莉人の制止の言葉を聞いたアシュレイの指は莉人の肌から離れた。
次はどこを触られるのか。視界が奪われた事が莉人の肌の感覚を研ぎ澄まし、触れるか触れないかの距離で動く指の気配にも敏感に感じとってしまっていた。
「くっ···ぅ···」
触れられていないのに、空気の動きを感じて微熱の混じる吐息が零れる。触れられる事を期待し、胸の突起も尖り始めた。
「触って欲しいか?」
突然、耳元で囁かれた言葉に痺れるような疼きを感じ、躰が焦れるように揺れる。
「ふっ···ぅ···はぁ、ぁ···」
上がる呼吸に艷やかな吐息が混ざり、より一層、淫靡な色気を纏う。
「もぅ···嫌··だ···」
焦らさる苦痛に、莉人は懇願するように言った。
「一人で行動するなと言っただろ、どんな目に遭うかもう少し身を持って知ったらどうだ?」
「な···んで俺が」
「あんな姿を見せられて、俺が怒っていないとでも思っているのか?リヒト」
「っ ────」
アシュレイの怒りを含んだ声色にビクッと莉人は肩を揺らした。
「彼奴らにどこまで触られた?下もされたのか?」
「胸···だけで他は···」
触られていないと首を横に振る。
「だが、見られていただろ」
「···それは······」
視界を奪われていて、そうだとも違うとも言えずに口籠る。
「膝を立てて脚を開け、リヒト」
「えっ······」
「彼奴にも見せていただろ?」
「だからって、そんな格好···」
出来ない、と言いかけた莉人の胸の突起をアシュレイは指で摘み、キュッと強めに力を込めた。
「やっ···ああっ···」
突然の刺激に莉人は喘ぎ声を抑える事も出来ず口から迸らせた。
「リヒト」
胸を摘んだまま促すように名を呼ばれ、莉人はおずおずと膝を立て脚を左右に開いていった。
アシュレイの視線は今、何処に向けられているのだろうか。見えない分、アシュレイの視線が自分の局部に注がれているように強く感じてしまい、芯が熱くなる。
「触ってもいないに下が濡れ始めているみたいだぞ?」
言葉で煽られ、下肢に快楽が走り抜ける。何時もより強く感じてしまう快楽に莉人は耐えきれず、
「せめ··て目隠しだけでも··」
外して欲しいと訴えるが、解かれる気配はない。
「怒っていると言っただろ?もう暫くこのままでいろ···」
そう言いながら、アシュレイは莉人の陰茎の裏側を指でゆっくりとなぞった。
「や、嫌だ···んんっ····」
もどかしい刺激に莉人の躰は打ち震える。
アシュレイは確実な快楽は与えず、首筋に唇で触れたり指で微かに擦るだけの愛撫を繰り返した。
「ぁ···ぅうっ···ゃあっ···」
悩まし気な甘い嬌声が莉人の口から絶え間なく洩れる。次に触れられる箇所が分からず、躰全体が性感帯のように過敏になっていた。
「もぅ···嫌だ···許して···」
とうとう莉人の口から哀願の言葉が零れる。
──── もう俺意外に触れさせるな···
耳元でそう囁くと、アシュレイは莉人の視界を奪っていた紐の結び目を解いた。
明かりのつけられていない部屋の暗さに目はすぐに慣れ、アシュレイの表情を見る事が出来た。
もう彼の瞳に怒りの色はなく、いつもの愛おしく見つめる瞳をしていた。腕の拘束も解かれ、涙に濡れた目尻にアシュレイの唇が触れる。
「アシュレイ···お願いだから、もう···」
焦らすような愛撫は嫌だと、情熱的に彼の唇に口づけた。舌を押入れ、舌を絡めていく。
「んンッ···」
飲みきれない唾液が喉を伝うが、構わず角度を変えて唇づけを交わした。
「リヒト···もう分かったから···」
髪を掬うように撫でると、ベッドへ押し倒した。
「アシュレイ、いい加減にこれ外せって···」
目の前に立っている気配を感じながら莉人は訴えるが、返事は返ってこない。
「お··い···」
無言のまま彼が動く空気を感じ、不安が過る。
指がツ ─···と胸を滑るように触れ、莉人は息を呑んだ。その指はすぐに離れ、今度は脇腹の辺りを擦っていく。
「···やめっ·····ぁ···」
ゾクゾクする甘い刺激に、切ない吐息が混る。
莉人の制止の言葉を聞いたアシュレイの指は莉人の肌から離れた。
次はどこを触られるのか。視界が奪われた事が莉人の肌の感覚を研ぎ澄まし、触れるか触れないかの距離で動く指の気配にも敏感に感じとってしまっていた。
「くっ···ぅ···」
触れられていないのに、空気の動きを感じて微熱の混じる吐息が零れる。触れられる事を期待し、胸の突起も尖り始めた。
「触って欲しいか?」
突然、耳元で囁かれた言葉に痺れるような疼きを感じ、躰が焦れるように揺れる。
「ふっ···ぅ···はぁ、ぁ···」
上がる呼吸に艷やかな吐息が混ざり、より一層、淫靡な色気を纏う。
「もぅ···嫌··だ···」
焦らさる苦痛に、莉人は懇願するように言った。
「一人で行動するなと言っただろ、どんな目に遭うかもう少し身を持って知ったらどうだ?」
「な···んで俺が」
「あんな姿を見せられて、俺が怒っていないとでも思っているのか?リヒト」
「っ ────」
アシュレイの怒りを含んだ声色にビクッと莉人は肩を揺らした。
「彼奴らにどこまで触られた?下もされたのか?」
「胸···だけで他は···」
触られていないと首を横に振る。
「だが、見られていただろ」
「···それは······」
視界を奪われていて、そうだとも違うとも言えずに口籠る。
「膝を立てて脚を開け、リヒト」
「えっ······」
「彼奴にも見せていただろ?」
「だからって、そんな格好···」
出来ない、と言いかけた莉人の胸の突起をアシュレイは指で摘み、キュッと強めに力を込めた。
「やっ···ああっ···」
突然の刺激に莉人は喘ぎ声を抑える事も出来ず口から迸らせた。
「リヒト」
胸を摘んだまま促すように名を呼ばれ、莉人はおずおずと膝を立て脚を左右に開いていった。
アシュレイの視線は今、何処に向けられているのだろうか。見えない分、アシュレイの視線が自分の局部に注がれているように強く感じてしまい、芯が熱くなる。
「触ってもいないに下が濡れ始めているみたいだぞ?」
言葉で煽られ、下肢に快楽が走り抜ける。何時もより強く感じてしまう快楽に莉人は耐えきれず、
「せめ··て目隠しだけでも··」
外して欲しいと訴えるが、解かれる気配はない。
「怒っていると言っただろ?もう暫くこのままでいろ···」
そう言いながら、アシュレイは莉人の陰茎の裏側を指でゆっくりとなぞった。
「や、嫌だ···んんっ····」
もどかしい刺激に莉人の躰は打ち震える。
アシュレイは確実な快楽は与えず、首筋に唇で触れたり指で微かに擦るだけの愛撫を繰り返した。
「ぁ···ぅうっ···ゃあっ···」
悩まし気な甘い嬌声が莉人の口から絶え間なく洩れる。次に触れられる箇所が分からず、躰全体が性感帯のように過敏になっていた。
「もぅ···嫌だ···許して···」
とうとう莉人の口から哀願の言葉が零れる。
──── もう俺意外に触れさせるな···
耳元でそう囁くと、アシュレイは莉人の視界を奪っていた紐の結び目を解いた。
明かりのつけられていない部屋の暗さに目はすぐに慣れ、アシュレイの表情を見る事が出来た。
もう彼の瞳に怒りの色はなく、いつもの愛おしく見つめる瞳をしていた。腕の拘束も解かれ、涙に濡れた目尻にアシュレイの唇が触れる。
「アシュレイ···お願いだから、もう···」
焦らすような愛撫は嫌だと、情熱的に彼の唇に口づけた。舌を押入れ、舌を絡めていく。
「んンッ···」
飲みきれない唾液が喉を伝うが、構わず角度を変えて唇づけを交わした。
「リヒト···もう分かったから···」
髪を掬うように撫でると、ベッドへ押し倒した。
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