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第二話 十字殺人事件
三
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満頼達が情報集めに奔走している頃、女光龍率いる海蓮水軍もまた、各地から情報を集めていた。
しかし、満頼達と違い、女光龍達が集めている情報は
「お頭。やはり妙ですぜ。あの渋川満頼ってやつ。」
渋川兄弟の情報だ。
「何かわかったか?」
ゆらゆら波に合わせて揺れる船上で、女光龍は胡座に頬づえをつく。
「お頭曰く、渋川義行って御人が殺されたのは二十六年前……応安三年だろ?」
部下の問いかけに「ああそうだ。」と頷けば、ボリボリと頭を掻いた部下は、
「生まれてなかったぜ。渋川満頼。」
とあっけらかんと情報を落とした。
「……は?」
想定外の情報に女光龍は間抜けた音を口からこぼす。女光龍のぽかんと空いた口をそのままに、部下は言葉を続ける。
「産婆からァ話を聞けた。満頼が産まれたのは応安五年だとよ。」
ただなぁ、と部下は腕を組んで顔を顰め、唸るように言葉を発した。
「話聞いた感じなぁーんか隠してるっぽいんだよなぁ……」
確証はない、勘の域を出ないその違和感。部下は悩ましげにため息を吐いた。
それに、女光龍は
「お藤と一緒に行ったんだろ?それでも聞き出せなかったのか?」
と、意外そうに目を丸くする。
お藤、と呼ばれた少女は、ニ年ほど前に女光龍が筑前の人売から買った少女である。
これがまたよく口の回る少女で、人の心にするりと潜り込み、情報を聞き出すのが大層上手い少女でもあった。
「無理だったねェ。お藤も特に失敗したわけじゃねぇんだけど、ありゃ忠義で口を閉ざしてる。」
部下の言葉に女光龍は「口のうまいお藤でも無理なら産婆からこれ以上聞き出すのは難しいよなぁ。」と息を吐き出した。
恐怖や金での口止めは案外あっさり口を割る。より恐ろしい恐怖、より多い金、それらをチラつかせれば人という生き物は簡単にこちらへ靡くものだ。
だが、忠義というものほど口を固くさせるものは無い。
渋川氏族全体へなのか、それとも渋川満頼への忠義なのかはわからないが、お藤でも聞き出せないのなら産婆は死ぬまで口を割らぬだろう。
「満頼の名前を使う、お前は誰なんだろうなぁ。」
ゆらゆら揺れる水面を眺めながら女光龍がこぼした呟きは波の音に消えていった。
奴が何者なのか、それを判断できるだけの材料はない。味方になったのかと問われればすぐに答えられるだけの関係性も出来ていない。
ただ、満頼と名乗るあの男の、渋川義行を殺した仇に対する激情。
あれだけは間違いなく本物だった。
****
「少弐氏族の下っ端?」
女光龍が繰り返した死んだ男の身元に満頼は「ああ、地侍の男だ。」と説明に補足を加える。
昼の煌々と降り注ぐ太陽の光を避けるかのように、二人は鬱蒼と茂る森の中、それぞれの木に背中を預け腕を組む。
陽の当たる場所は少し汗ばむ程暖かいが、木々に遮られた森の中は少し肌寒く感じた。
「そうなると、ボクたちへの警告の線は薄いか……」
と、女光龍が顎に指を添え考え込む仕草を見せると、満頼は「いや、」と口を開いた。
「現段階ではなんとも言えない。仇の姿形がはっきりしていない今、どう関わってきているのかも分からないからな……ただ、戦になる可能性は高い。」
戦、という言葉に女光龍は眉を寄せる。そんな女光龍を横目に満頼は言葉を続けた。
「少弐氏族は先代九州探題の時から関係が悪化しつつある。南朝方でも特に抵抗している氏族だ。」
「……仮に犯人が幕府側の人間なら、攻め込む理由になるのか。」
女光龍の言葉に満頼も眉間に皺を寄せたまま頷いてみせる。
「……また、人が死ぬのか。」
「……そうだな。」
二人の吐き出した言葉は重い。命が簡単に散るこの戦乱の世で、大切な人の命の尊さを知っているが故の重みだ。
「……私は、」
不意に満頼が口を開いた。
「人が死なずに済むのならそれに越したことはないと思っている。」
武士としては甘い考え方だがな、とどこか自嘲するように言葉を落とす満頼に、女光龍は僅かに目を見開く。
満頼のその思想は、武家の人間としては異端もいい所。普通の武士ならば戦場での死は誉。民の命や下っ端の集めた足軽なんかの命は気にするものでもない。
命というものが極端に軽くなっているのが常だ。
だが、
「いーんじゃねぇの?アタシは好きだぜ?その考え方。」
女光龍は否定することなく口角を吊り上げ笑った。
「そもそも海蓮水軍も基本的に人殺しは厳禁にしてあるし。」
と肩を竦めて「倭寇にしちゃあ甘い考え方だけどな。」なんて先程の台詞をなぞる女光龍に、満頼もフッと僅かに口角を緩める。
その表情に、女光龍はかつての義行を重ね見た。
(……間違いない。顔だけじゃない、命を重んじるその考え方は義行とそっくりだ……間違いなく、満頼を名乗るこの男は義行の子供……だが、何故……)
わざわざ、恐らく兄弟であろう満頼の名を借りなければならないのか。
(義行の子供は三人、満頼、満行、義長……生まれた順番は満頼が先としかわからないが……)
満頼と名乗る目の前の男の常にそばに居た『長』と名乗る青年。恐らく彼が義長。そして先日囮として協力していた『行』と呼ばれていた少年。彼が満行と考えるのが妥当だろう。
(……だがそうなると本物の満頼はどこへ消えた?)
女光龍がその疑問を直接ぶつけるには、満頼と名乗る目の前の男への信用度が足りない。
(アタシの目的は義行の仇討ち……正直それに関係ないならどうだっていいしなぁ……)
下手に渋川のお家騒動に関係しているとなればわざわざ薮をつつくのも蛇が出て面倒くさそうだ。
このご時世、例え兄弟でも跡目争いが耐えないような時代なのだ。仇討ちに関係ない面倒事は御免こうむるのが本音だった。
「……なんだ?じぃっと見つめて。気味が悪いぞ。」
「お前も大概口が悪いよな?」
考え込む際に見すぎたのは間違いないが、気味が悪いはないだろう気味が悪いは。
ご丁寧に顔を顰めてそう言う満頼に呆れたようにはぁ、と息を吐き出した女光龍は「なぁに、お前は何者なんだろうなと思っていただけさ。」と試すように言葉を投げた。
それに、僅かばかり目を見開いた満頼はフッと口角を上げ、
「九州探題長官、渋川満頼。お前のような悪ぅい倭寇から民を守る者さ。」
と、悪戯げに告げた。
しかし、満頼達と違い、女光龍達が集めている情報は
「お頭。やはり妙ですぜ。あの渋川満頼ってやつ。」
渋川兄弟の情報だ。
「何かわかったか?」
ゆらゆら波に合わせて揺れる船上で、女光龍は胡座に頬づえをつく。
「お頭曰く、渋川義行って御人が殺されたのは二十六年前……応安三年だろ?」
部下の問いかけに「ああそうだ。」と頷けば、ボリボリと頭を掻いた部下は、
「生まれてなかったぜ。渋川満頼。」
とあっけらかんと情報を落とした。
「……は?」
想定外の情報に女光龍は間抜けた音を口からこぼす。女光龍のぽかんと空いた口をそのままに、部下は言葉を続ける。
「産婆からァ話を聞けた。満頼が産まれたのは応安五年だとよ。」
ただなぁ、と部下は腕を組んで顔を顰め、唸るように言葉を発した。
「話聞いた感じなぁーんか隠してるっぽいんだよなぁ……」
確証はない、勘の域を出ないその違和感。部下は悩ましげにため息を吐いた。
それに、女光龍は
「お藤と一緒に行ったんだろ?それでも聞き出せなかったのか?」
と、意外そうに目を丸くする。
お藤、と呼ばれた少女は、ニ年ほど前に女光龍が筑前の人売から買った少女である。
これがまたよく口の回る少女で、人の心にするりと潜り込み、情報を聞き出すのが大層上手い少女でもあった。
「無理だったねェ。お藤も特に失敗したわけじゃねぇんだけど、ありゃ忠義で口を閉ざしてる。」
部下の言葉に女光龍は「口のうまいお藤でも無理なら産婆からこれ以上聞き出すのは難しいよなぁ。」と息を吐き出した。
恐怖や金での口止めは案外あっさり口を割る。より恐ろしい恐怖、より多い金、それらをチラつかせれば人という生き物は簡単にこちらへ靡くものだ。
だが、忠義というものほど口を固くさせるものは無い。
渋川氏族全体へなのか、それとも渋川満頼への忠義なのかはわからないが、お藤でも聞き出せないのなら産婆は死ぬまで口を割らぬだろう。
「満頼の名前を使う、お前は誰なんだろうなぁ。」
ゆらゆら揺れる水面を眺めながら女光龍がこぼした呟きは波の音に消えていった。
奴が何者なのか、それを判断できるだけの材料はない。味方になったのかと問われればすぐに答えられるだけの関係性も出来ていない。
ただ、満頼と名乗るあの男の、渋川義行を殺した仇に対する激情。
あれだけは間違いなく本物だった。
****
「少弐氏族の下っ端?」
女光龍が繰り返した死んだ男の身元に満頼は「ああ、地侍の男だ。」と説明に補足を加える。
昼の煌々と降り注ぐ太陽の光を避けるかのように、二人は鬱蒼と茂る森の中、それぞれの木に背中を預け腕を組む。
陽の当たる場所は少し汗ばむ程暖かいが、木々に遮られた森の中は少し肌寒く感じた。
「そうなると、ボクたちへの警告の線は薄いか……」
と、女光龍が顎に指を添え考え込む仕草を見せると、満頼は「いや、」と口を開いた。
「現段階ではなんとも言えない。仇の姿形がはっきりしていない今、どう関わってきているのかも分からないからな……ただ、戦になる可能性は高い。」
戦、という言葉に女光龍は眉を寄せる。そんな女光龍を横目に満頼は言葉を続けた。
「少弐氏族は先代九州探題の時から関係が悪化しつつある。南朝方でも特に抵抗している氏族だ。」
「……仮に犯人が幕府側の人間なら、攻め込む理由になるのか。」
女光龍の言葉に満頼も眉間に皺を寄せたまま頷いてみせる。
「……また、人が死ぬのか。」
「……そうだな。」
二人の吐き出した言葉は重い。命が簡単に散るこの戦乱の世で、大切な人の命の尊さを知っているが故の重みだ。
「……私は、」
不意に満頼が口を開いた。
「人が死なずに済むのならそれに越したことはないと思っている。」
武士としては甘い考え方だがな、とどこか自嘲するように言葉を落とす満頼に、女光龍は僅かに目を見開く。
満頼のその思想は、武家の人間としては異端もいい所。普通の武士ならば戦場での死は誉。民の命や下っ端の集めた足軽なんかの命は気にするものでもない。
命というものが極端に軽くなっているのが常だ。
だが、
「いーんじゃねぇの?アタシは好きだぜ?その考え方。」
女光龍は否定することなく口角を吊り上げ笑った。
「そもそも海蓮水軍も基本的に人殺しは厳禁にしてあるし。」
と肩を竦めて「倭寇にしちゃあ甘い考え方だけどな。」なんて先程の台詞をなぞる女光龍に、満頼もフッと僅かに口角を緩める。
その表情に、女光龍はかつての義行を重ね見た。
(……間違いない。顔だけじゃない、命を重んじるその考え方は義行とそっくりだ……間違いなく、満頼を名乗るこの男は義行の子供……だが、何故……)
わざわざ、恐らく兄弟であろう満頼の名を借りなければならないのか。
(義行の子供は三人、満頼、満行、義長……生まれた順番は満頼が先としかわからないが……)
満頼と名乗る目の前の男の常にそばに居た『長』と名乗る青年。恐らく彼が義長。そして先日囮として協力していた『行』と呼ばれていた少年。彼が満行と考えるのが妥当だろう。
(……だがそうなると本物の満頼はどこへ消えた?)
女光龍がその疑問を直接ぶつけるには、満頼と名乗る目の前の男への信用度が足りない。
(アタシの目的は義行の仇討ち……正直それに関係ないならどうだっていいしなぁ……)
下手に渋川のお家騒動に関係しているとなればわざわざ薮をつつくのも蛇が出て面倒くさそうだ。
このご時世、例え兄弟でも跡目争いが耐えないような時代なのだ。仇討ちに関係ない面倒事は御免こうむるのが本音だった。
「……なんだ?じぃっと見つめて。気味が悪いぞ。」
「お前も大概口が悪いよな?」
考え込む際に見すぎたのは間違いないが、気味が悪いはないだろう気味が悪いは。
ご丁寧に顔を顰めてそう言う満頼に呆れたようにはぁ、と息を吐き出した女光龍は「なぁに、お前は何者なんだろうなと思っていただけさ。」と試すように言葉を投げた。
それに、僅かばかり目を見開いた満頼はフッと口角を上げ、
「九州探題長官、渋川満頼。お前のような悪ぅい倭寇から民を守る者さ。」
と、悪戯げに告げた。
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