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【第一章】猫耳娘・菜苺の冒険開幕

武佐古菜苺副長官

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 ヘンプーが恐れるその男の正体は一体誰なのか・・・また【悪夢の歴史】の意味や【夕媛記録帳】とは一体何なのか・・・?


 「ふはははは!!あの方・・・がやって来たぞぉ!!お前達の中にあの方の正体を知らないやつがいるらしいがあの方は偉大だ!!」


 「うるさいぞ、貴様!!」


 男は【あの方】が来てから急に自信を持ち始めたのだ。しかしそれに怒るヘンプーから『貴様』という言葉が出たため菜苺は驚いたのだ。


 「き、貴様・・・!?」


 「俺に貴様呼ばわりか・・・お前も性格が悪くなっているねえ!!本当に腐ってる・・・」


 「あなたに言われたくないわよ!!あなたこそ人の命を軽視するクズ野郎よ!!そんなあなたにヘンプー様を腐ってる呼ばわりする資格なんかないわよ!!」


 「生意気な娘だ。斬るのをやめてやったら調子ぶっこぎやがって・・・切り刻みてぇよお前・・・!!」


 「上等じゃない!!やってみ・・・」


 貴様呼ばわりされたためかヘンプーを批判する男に菜苺は反論をする。そして菜苺が戦意を見せようとするもシュリケが羽交い締めにして制止する。


 「だめだ、菜苺!!」


 「シュリケ君!!この人、私はもう許せない!!」


 「分かるよ気持ちは・・・でも菜苺ちゃんには絶対あれ・・には勝てないんだよ!!」


 「シュリケ君・・・私、私・・・」


 「ヘンプーさんのためになりたいんだろ?僕にも分かるよその気持ち・・・だけどあいつは菜苺が倒せるような相手じゃないんだ!!」


 涙を流してシュリケに気持ちを伝える菜苺。するとシュリケと菜苺の会話を聞いていたのかヘンプーが冷静な口調で言う。


 「そうだよ菜苺ちゃん、シュリケさんの言う通りだ。それにこれは私と彼との因縁・・・菜苺ちゃんが私に気を使わなくていいんだよ。」


 「・・・でも!!」


 「君のような優しい子は私は嫌いじゃない・・・」


 「・・・ヘンプー様・・・!!」


 ヘンプーの言葉を聞いてほほを赤くする菜苺。すると謎の声が彼女の何かをえぐる発言をする。


 「そこの君、ヘンプーとやらの何かね?」


 「私?私はヘンプー様のお友達よ!!」


 「ほぉ・・・君は噂で聞いたことがあるんだ。確か【武佐古むさこ菜苺なちご副長官】さんだったっけ?」


 「な、なぜあなたがそれを・・・!?」


 「情報ネットワークは色々・・あるんだよねそれが・・・!!」


 「武佐古・・・菜苺・・・副長官!?」


 「シュリケ君、お願い!!触れないで・・・・・!!」


 菜苺が拒絶する【武佐古菜苺】という名前と副長官という役職。これは一体何を意味するのか?そして菜苺の知られざる過去とは一体・・・!?
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