ヒナの国造り

第１１章・新たな武器と過酷な道のり

まさかの再会①

ヒナは感動していたが直露と竜太は若干安堵していたのである。

「よかった。人が襲われていたから助けたらヒナちゃんだったね。」

「直露さん、久しぶりっすね。元気にしていましたか？それと直露さんもヒナちゃんと関わりがあったのですね。」

「竜ちゃん、確かに偶然だな。あと松浦君は元気かい？」

「はい、元気ですよ。一緒に行動していましたが昔から変わりないですよ！」

二人は話をしていたがヒナはそれに気づかずまだ感動していたようである。

「本当に二人に再会できるなんて……」

竜太はヒナに気づいたのである。

「あ、まずい。話に夢中になりすぎていた…………おーい、ヒナちゃん！！大丈夫かなーっ！！？再会できて嬉しいよっ！！」

竜太の声を聞くとヒナはさらに感動していた。竜太は現在は自身の経験を講演で伝えており、各地を回る忙しい日々である。直露は議員として現在は良い国作りのために政治活動に励み、古代都市復活阻止のために全力を尽くしている。

「僕の議員活動は順調かは分からないけどどうしても古代都市の復活の阻止のために頑張らなければいけない。でも人生はなんやかんやで楽しいよね。ヒナちゃんは冒険を楽しんでいるかい？」

「うん、私はいつも楽しんでるよ！！」

身体の痛みが落ち着いてはいないが常に楽しんでいることを強調するヒナ。でも一人で山道を歩くのは危険であることに変わりはない。

「とりあえず山道を抜けるまでは僕たちと一緒に行こう。」

直露はそう言うと竜太も賛同した。

「ああ、この辺りは十分散歩したから息子と一緒に降りよう。じゃあ僕らも行くか！！」

竜太は連れ子である息子とともに直露、ヒナと山道を歩くことにしたのである。

「二人は歩きで来たの？」

ヒナは質問をした。

「うん、俺らはここの怪物なんか楽勝に倒せるから普段から歩きだぜ。」

竜太は即答した。直露は竜太の回答を聞きながら苦笑いしていたのである。

「二人とも本当は強いんだね……」

ヒナは感心していたが直露は意外な発言をしたのである。

「いや、強いんじゃなくて強くなったんだ。辛い経験をして来たから強さを身に付けることが出来た……ヒナちゃんも苦戦していたけど強くなっていることが分かるよ。」

「私も強くなった…………？」

「ああ……十分に強くなったよ。」

「でもまだまだだよ……必ずさらに強くなってやるんだ……！！そうしたら守りたい人を守れるからね……！！」

「ヒナちゃん、その気持ちが大事だよ！！」

直露はヒナを激励した。ヒナは直露に励まされて気持ちが高まってきたのである。