ヒナの国造り

第１６章・ステラガーデン編

更なる真実⑥

　この日の夜、道場で修行を終えてへとへとの竜太に男性はお知らせをしたのである。


　「今日の晩御飯はスーザックのレストランで食べよう。僕の親友がたくさん来ているので仲良くしてもらえたらと思う。」


　「トシさんのお友だちですか？それは楽しみだな。」


　二人は車がなくてもすぐに行ける場所なので徒歩で移動したのであった。この時、二人を陰で追っていた黒石は助手の『ギリシャ』と共に二人を追跡する。


　「黒石さん、あの二人ですか？」


　「ああ、恐らく若くない方の男がこれまでの元凶とあの方は睨んでいる。」


　「そうでしょうか？僕には悪そうな人には見えませんがね……」


　黒石達の狙いはどうやら男性のようであった。ただギリシャはあまり男性のことを疑っているようには見えなかったのであった。



　そしてスーザックのレストランに到着し、食堂内に入ると６人ほどの人がいたのである。


　「みなさんこんばんは。僕の愛弟子です。」


　男性は６人に竜太を愛弟子として紹介したのであった。６人の名前と出身は以下。



　●リュウ・ソウ……(サクシゴン出身)


　●セブ・サロンガ……(比ひ之の島しま出身)


　●ソクラテス……(ギルーザ出身)


　●ミリアド……(オランディア出身)


　●ウラディミール・ムルアカ……(ボンゴ都出身)


　●ギネス・ボークフィート……(ロストゲート島出身であの有名な北ほっ渡と頼らい進しんほどの身体の大きさである。)


　竜太が机の上を見るとボークフィートの前には筒が、ソクラテスの前には水晶玉が置いていた。尚、机の上には７人分のフォークとスプーンとナイフが置かれており、一人分が足りないのである。するとボークフィートは筒の蓋を開けてひっくり返し、中身が無いことを確認すると再び蓋を閉めて筒を縦に振ったのである。そして蓋を再び開けて筒の蓋の部分を下に向けると中からフォークとスプーンとナイフが出てきたのである。竜太はそれを見て驚いたのである。


　「！？」


　竜太は驚き、男性に問いかける。


　「あれは何だ！？」


　「彼は能力者リミッターだよ。筒の中から色んな物を出すことが出来る能力だよ。」



　「すげえ……」
　

　色々な能力があるのだなと竜太は感心したのである。そして竜太は席に座り、男性とその親友６人と話をすることになったのである。


　「この人たちは皆、各国の官僚だよ。」


　「偉い人達じゃないですか……僕と立場が違う……」


　「気にしないで。この人達は立場を強調するような人達ではないから。」


　そう言われると竜太は少しホッとしたのであった。そして会話が始まるとなんやかんやで竜太も男性も男性の親友６人も会話で盛り上がったのであった。