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第16章・ステラガーデン編
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竜太は橿原を仲間に入れて感激していたが松浦は信用できずにいた。
「あんた一体何なんだ?俺達になんか用なのか!?」
「ええ……用事と言うよりお会いしたかったのですよ。足立さんの友人だと聞いていましたから。」
「あんたが……何で足立さんの名前を!?」
「深い事情さ……それよりも信用できないのは仕方ないですがこれをお渡しします。」
竜太と親しかった足立の名前を出した橿原を松浦はまだ信用できずにいたが、橿原はそれでもズボンの右ポケットからあるメモ用紙を取り出したのである。それを松浦に渡す。
「これは…………こ、これは!?何であんたが持っているんだ!?」
「“歴史を伝える者達”といいましょうか。私も代々その使命を負っていますから……」
「そ、そんな使命があったのか……あと、あ……ありがとうございます……ところで代々使め……」
「その話はあなた達の仲間を助けたあとでも良いじゃないでしょうか?」
「そうかもしれない。」
松浦はメモ用紙のデータをサトキに送り、自身もメモを読み上げたのであった。
「何々……?『10万年ほど前に世を作られし立創雄太子命の34世孫・美馬命の男系の直系子孫にあたる参翠鳥王の子・若千穂王より浦氏の歴史が始まる。若千穂王の9世孫・与入王に現西浦村の家を父から与えられ、そこに移住した。』……ほお……」
「後ろを見てください。続きがありますよ。」
「どれどれ……『与入王の15世孫・久衆王の子、宗院王は帝から“浦姓”を授かり、“浦宗院”と名乗る。そしてここから西浦村の浦氏の歴史は始まったとされている。』か……誰が記したんだろう。この情報……」
「でしょうね。その情報を記した人物と古代に滅びし浦一族の歴史の調査をしているのが“リテン”の浦氏なのでございます。」
「リテンの浦氏が……」
「ええ、元々“日尻”氏がリテンをおさめていましたが、昔に異世界(ヒナの世界)から浦姓を名乗る人物がリテンへと流れてきたのです。その人物がリテンに在住し、そこで子孫を繁栄させました。」
「…………」
「そして1780年……リテンをおさめていた“日尻摂也”様が浦氏の女性と結ばれ、浦氏に入られました。男13、女8の命を授かり、浦氏の枝はリテンを中心に広がっていきました。」
「“スーザック”の“周参見野家”みたいだな。」
「周参見野家とは事情は違いますが……同じといえば同じ……で、あなた。仲間を助けてからお渡ししたいそれに関わる物があるのでまずは助けにいきましょう。」
「そうだったな……まずはヒナちゃんの救出に行こう!!」
橿原と話をした松浦の表情は少し別人のように明るくなっていた。仲間が増えたことと自身も調べている“歴史”に少し触れることが出来たのだから……しかし松浦の姿を見て橿原は心のなかで呟いた。
「(いつかは彼らに伝えなければいけません……浦氏の出自の話や知られざる真実の話など……まずは彼らのために協力するのみです……)」
そしてクライドディーゼルは目的地へと再び出発したのであった。
「あんた一体何なんだ?俺達になんか用なのか!?」
「ええ……用事と言うよりお会いしたかったのですよ。足立さんの友人だと聞いていましたから。」
「あんたが……何で足立さんの名前を!?」
「深い事情さ……それよりも信用できないのは仕方ないですがこれをお渡しします。」
竜太と親しかった足立の名前を出した橿原を松浦はまだ信用できずにいたが、橿原はそれでもズボンの右ポケットからあるメモ用紙を取り出したのである。それを松浦に渡す。
「これは…………こ、これは!?何であんたが持っているんだ!?」
「“歴史を伝える者達”といいましょうか。私も代々その使命を負っていますから……」
「そ、そんな使命があったのか……あと、あ……ありがとうございます……ところで代々使め……」
「その話はあなた達の仲間を助けたあとでも良いじゃないでしょうか?」
「そうかもしれない。」
松浦はメモ用紙のデータをサトキに送り、自身もメモを読み上げたのであった。
「何々……?『10万年ほど前に世を作られし立創雄太子命の34世孫・美馬命の男系の直系子孫にあたる参翠鳥王の子・若千穂王より浦氏の歴史が始まる。若千穂王の9世孫・与入王に現西浦村の家を父から与えられ、そこに移住した。』……ほお……」
「後ろを見てください。続きがありますよ。」
「どれどれ……『与入王の15世孫・久衆王の子、宗院王は帝から“浦姓”を授かり、“浦宗院”と名乗る。そしてここから西浦村の浦氏の歴史は始まったとされている。』か……誰が記したんだろう。この情報……」
「でしょうね。その情報を記した人物と古代に滅びし浦一族の歴史の調査をしているのが“リテン”の浦氏なのでございます。」
「リテンの浦氏が……」
「ええ、元々“日尻”氏がリテンをおさめていましたが、昔に異世界(ヒナの世界)から浦姓を名乗る人物がリテンへと流れてきたのです。その人物がリテンに在住し、そこで子孫を繁栄させました。」
「…………」
「そして1780年……リテンをおさめていた“日尻摂也”様が浦氏の女性と結ばれ、浦氏に入られました。男13、女8の命を授かり、浦氏の枝はリテンを中心に広がっていきました。」
「“スーザック”の“周参見野家”みたいだな。」
「周参見野家とは事情は違いますが……同じといえば同じ……で、あなた。仲間を助けてからお渡ししたいそれに関わる物があるのでまずは助けにいきましょう。」
「そうだったな……まずはヒナちゃんの救出に行こう!!」
橿原と話をした松浦の表情は少し別人のように明るくなっていた。仲間が増えたことと自身も調べている“歴史”に少し触れることが出来たのだから……しかし松浦の姿を見て橿原は心のなかで呟いた。
「(いつかは彼らに伝えなければいけません……浦氏の出自の話や知られざる真実の話など……まずは彼らのために協力するのみです……)」
そしてクライドディーゼルは目的地へと再び出発したのであった。
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