ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

発作

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 絶対絶命の危機の竜太にトリガーを引こうとする東寺であった。


 「さようなら・・・愚かなる英雄よ・・・」


 「く・・・!!」


 竜太は目を瞑り、口を閉じていた。そして死を覚悟したのか少し口が笑っていたのである。


 「死ね・・・」


 トリガーを引こうとした東寺だかその瞬間、突然胸を押さえて銃を投げ捨てて苦しみ始めたのである。


 「く・・・何でこんなときに・・・!!」


 「(もしかして特殊能力リミット・アビリティの副作用の胸の痛みか!?)」


 どうも東寺は運悪く胸の激痛を発症してしまったのである。能力者リミッターなら誰しもが経験する苦痛である。


 「(俺も数年前にこの激痛を味わった。死ぬんじゃないかと思うくらいきつくて痛かった。)」


 竜太も経験済みのその痛みは尋常ではなく人によっては死にかけることもあるようだ。だが・・・


 「(だけどこれが起きるのは普通のペースなら数十年に一度くらい・・・だけどこいつは能力を乱発しているようだから間隔は短いはずだ。)」


 能力を使いすぎると前回の胸の痛み出す時期から今回の時期への間隔は短く、使用が少ないと長くなるようである。


 「う・・・うぁぁぁっ!!」


 東寺の姿を見た竜太はポケットから何かを取り出してそれを彼に見せるとある交渉をしたのである。


 「新宮地さんはどこだ?教えてくれたらこれをやる。」


 「!?それは【激痛抑制剤】っ!!」


 竜太が見せたのは【激痛抑制剤げきつうよくせいざい】という原因不明の痛みを抑える薬であった。


 「新宮地さんをどこに連れていったか教えてくれたらこれをやる。」


 「ふざけんな・・・あ・・・ぐぅぅ・・・!!」


 「早く言え。死にたいんか?」


 「う・・・処刑台の塀の向こうにアジトがある・・・!!そこに行けば・・・あぅ・・・!!」


 「ありがとう。ほらよ・・・!!」


 すると竜太は薬を東寺に投げつけたのであった。投げつけられた薬を拾った東寺は薬を飲むと痛みがやわらいだのかそのまま地べたで眠りについた。


 「新宮地さん!!新宮地さん!!」


 新宮地を心配する竜太だが一刻も早く助けるために処刑台の塀の向こうへと向かう。


 「(新宮地さんも・・・ヒナちゃんも・・・助けてやる!!)」


 竜太は全力で駆け抜けていた。
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