ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

光の希望と絶望⑥~矢西野敏幸と海南口絶人と周参見野金平~

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 『あんたが手を出せないなら俺が倒す!!』


 矢西野は周夫が手を出せないのならと自ら前線に立ったのである。しかし絶人は光の剣(ライターブレード)で応戦しようとしており余裕の表情であった。


 「光の剣・・・か。弱そうだな。」


 「・・・ほざけ。」


 「ポキッと折っちゃる!!」


 「君は俺の能力はこれだと思っているのかい?」


 「絶人さんとやら・・・俺はあまり相手をこれだ・・・とすぐに認識しないタイプでね・・・」


 「ほぉ・・・君は戦いの心得を知っているみたいだな。」


 「てりめーだ!!」


 すると絶人は呟く。


 「君よりあの・・【クラーク・ビスマルク】の外孫の真矢君に会いたかった・・・!!」


 「すまんが俺も会ったこと無くてな!!それには応えらんねえ!!」


 「・・・フフフ。」


 「何がおかしい?」


 急に笑う絶人に矢西野は不気味さを感じながらも問うが・・・


 「君には関係ないだろう!?」


 「!!?」


 突然怒りを滲ませた迫力のある表情に矢西野は驚いた。だが矢西野も絶人のそれ・・を見てニヤリと笑ったのであった。


 「君も何がおかしいんだ?」


 「そんなの関係ねえっすよ!!」


 笑いながら鋭い目つきをしては絶人を威嚇する矢西野であった・・・が・・・


 「絶人さ~ん、協力に来ましたぜ~!!」


 「おっ!!」


 「!?」


 「!?」


 突然絶人の元に救援がやって来たのであった。救援が来るのを予測できなかった周夫と矢西野は驚きの表情であった。


 「矢西野さんとやら・・・俺のトーク力・・・に引っ掛かったな!?」


 「まさか・・・てめぇ!?」


 「俺は“話術・・使い”!!君達が来るのを見透して既に援軍を呼んでいた!!そして相手を会話で誘惑すると俺が勝利を勝ち取るときが来たんだ!!」


 すると周夫達の後ろからも声が聞こえてきたのである。


 「こっちも来たぞーっ!!お前の勝ちなど決まってねーよ!!」


 「この声は!?」


 周夫が後ろを振り向くと援軍がやって来たのである!!


 ●周参見軍艦家39男・幸徳!!

 ●周参見軍艦家48男・太陽!!

 ●周参見軍艦家47女・ユミリ!!


 「チーちゃん、あれ!!」


 「心強いぜ!!ありがたい!!」


 喜ぶ周夫と矢西野だったがなぜか絶人も笑みを浮かべていたのだ。


 「ハハハハハ!!そんな余裕な君達に絶望とやらを見せてやる!!援軍を見な!!」


 すると援軍を見た周夫・幸徳・太陽・ユミリは驚いたのである。


 「・・・え?」


 「嘘だろ・・・おいおい・・・」


 「金平きんぺい・・・何でだよ!?」


 「キンちゃん!?どうしてあなたが・・・」


 絶人の援軍にいたのは周参見野軍艦家50男・周参見野すさみの金平きんぺいだったのだ!!その金平の額には『W』の刺青みたいなものが刻まれていたのであった。
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