28 / 54
第2章・新たなる太郎のはじまり
【mission28】リンギット国家資産次官の箱
しおりを挟む
西川博士が大いなる期待を寄せるこのコザヤマさんという人物・・・一体どのような人物なのか。
「西川さん、今日はどのようなご用件で?」
「ああ、今日はこの太郎くんという子の記憶の映像をさらに見られるようにしてほしいんだ!」
「あ、【情報拡大】ですね?それならお安いご用で!」
「頼む!ありがとう!」
するとコザヤマさんは僕の方を向いて頷いてから言う。
「はじめまして!僕は【キョウイチ・コザヤマ】という。よろしくね!君はあの村山太郎君だね!」
「は、はい!」
「必ず君の汚名を晴らして見せるよ!」
「あ、は、はい・・・!」
僕はコザヤマさんのこの言葉を聞いてあることを一瞬忘れていたのに気が付いたのだ。それは自分が未だ世間では犯罪者扱いされていること・・・今は協力してくれる人に恵まれているが実際僕をテロリストと認識している人も少なくないのだ。
「どうしたの?」
「あ、大丈夫です!」
僕はぼ~っと考え込んでしまい、コザヤマさんが心配してくれたのである。するとコザヤマさんはモニターの前に立ち、キーボードを打ちまくると僕に言う。
「僕は【情報】に関わる能力がある。それを駆使して今から【情報拡大】と【新情報取得】を発動させる。これで君の半径一キロ以内の情報からさらに広範囲の情報を得ることが出来る。つまり・・・」
「つまり・・・?」
「先程まで見れなかった範囲も見えるようになる。だから西川さんが話していたトラックの行方が分かるかもしれない。」
「では、あのビルの辺りまでは分かりますでしょうか?」
僕は爆破される前のビルの映像を指差すとコザヤマさんは自信に満ちた笑みを浮かべて頷く。
「もちろんギリギリの範囲だが見られるよ!あのビルが君が破壊したとされてしまったビルだね!」
「ええ!あのビルを爆破した罪で僕は死刑判決を受けてしまいました・・・!」
「しかし情報を掴むことが出来れば君の無実を晴らせる可能性が十分にある。」
僕はつばをゴクリと飲んだ。もしかしたら無実の罪が晴れるかもしれない・・・そうすれば元の世界に帰ることが出来るだろうし、もう『死』に怯える必要はない・・・しかし僕は自分が死刑判決を受けてあれだけ生きる気力がなかったこれまでの自分が嘘のように思うほど生きたいと思うようになっていた。するとコザヤマさんが僕に言う。
「太郎君、今からトラックを追跡するよ。西川さん、トラックの出発に映像を合わせてください!」
「分かった!」
そしてコザヤマさんはキーボードを打ち続けると出発したトラックの映像が映り、なんと僕から半径一キロ以内を越えてずっとトラックを映像が追いかける。
「や、やった!」
「あれ、あの建物は【フィン・リンギット】の事務所?」
トラックは突然ある事務所らしきテナントが入るビルの前に停車したのである。僕はコザヤマさんに質問をする。
「すみませんがコザヤマさん、リンギットさんって誰でしょうか?」
「ああ、議員の【フィンリー・レンジ・リンギット】は国家資産次官で副長官の次の位の人物だ。だがあのトラックの運転手と関係あるのかな?」
コザヤマさんはなぜリンギット国家資産次官がトラックの運転手と関わりがあるのかと疑問に感じていると運転手がタブレットのようなものをリンギット国家資産次官に見せたのである。すると彼は顔が青ざめて事務所内に入り、箱を持って出てきたのである。
「あれ、どうしたんだリンギット次官?顔が青いぞ。」
「ん?コザヤマさん。あのリンギットさんという人、大きな箱を持ってきましたよ!」
「あ、本当だ。」
「しかし一体何を見せたんでしょうか?」
「さあな、顔が青ざめていたから相当まずいものかな?」
「あと運転手の正体が分からない。」
「まああの運転手は恐らくテロ関係者と関わりがあると考えると多分下請け業者くらいの立場かな。」
リンギット国家資産次官に何かを見せた運転手の正体と何を見せたか議論を交わしていた僕とコザヤマさんだったが運転手がトラックに乗って去った直後にリンギット次官は正座してうなだれたのだ。
「リンギットさん?どうしたのでしょうか?」
「もしかしてやむを得ずあの箱を渡したのかもしれないな。」
リンギット国家資産次官のこの時の心境を僕は理解できなかったが引き続きトラックを映像で追いかけていくと衝撃の映像が入っていたのである。
「ちょ、太郎くん!」
「あ、これは!?」
僕の見たその映像とは・・・そしてリンギット国家資産次官が渡した箱の中身とは・・・?
「西川さん、今日はどのようなご用件で?」
「ああ、今日はこの太郎くんという子の記憶の映像をさらに見られるようにしてほしいんだ!」
「あ、【情報拡大】ですね?それならお安いご用で!」
「頼む!ありがとう!」
するとコザヤマさんは僕の方を向いて頷いてから言う。
「はじめまして!僕は【キョウイチ・コザヤマ】という。よろしくね!君はあの村山太郎君だね!」
「は、はい!」
「必ず君の汚名を晴らして見せるよ!」
「あ、は、はい・・・!」
僕はコザヤマさんのこの言葉を聞いてあることを一瞬忘れていたのに気が付いたのだ。それは自分が未だ世間では犯罪者扱いされていること・・・今は協力してくれる人に恵まれているが実際僕をテロリストと認識している人も少なくないのだ。
「どうしたの?」
「あ、大丈夫です!」
僕はぼ~っと考え込んでしまい、コザヤマさんが心配してくれたのである。するとコザヤマさんはモニターの前に立ち、キーボードを打ちまくると僕に言う。
「僕は【情報】に関わる能力がある。それを駆使して今から【情報拡大】と【新情報取得】を発動させる。これで君の半径一キロ以内の情報からさらに広範囲の情報を得ることが出来る。つまり・・・」
「つまり・・・?」
「先程まで見れなかった範囲も見えるようになる。だから西川さんが話していたトラックの行方が分かるかもしれない。」
「では、あのビルの辺りまでは分かりますでしょうか?」
僕は爆破される前のビルの映像を指差すとコザヤマさんは自信に満ちた笑みを浮かべて頷く。
「もちろんギリギリの範囲だが見られるよ!あのビルが君が破壊したとされてしまったビルだね!」
「ええ!あのビルを爆破した罪で僕は死刑判決を受けてしまいました・・・!」
「しかし情報を掴むことが出来れば君の無実を晴らせる可能性が十分にある。」
僕はつばをゴクリと飲んだ。もしかしたら無実の罪が晴れるかもしれない・・・そうすれば元の世界に帰ることが出来るだろうし、もう『死』に怯える必要はない・・・しかし僕は自分が死刑判決を受けてあれだけ生きる気力がなかったこれまでの自分が嘘のように思うほど生きたいと思うようになっていた。するとコザヤマさんが僕に言う。
「太郎君、今からトラックを追跡するよ。西川さん、トラックの出発に映像を合わせてください!」
「分かった!」
そしてコザヤマさんはキーボードを打ち続けると出発したトラックの映像が映り、なんと僕から半径一キロ以内を越えてずっとトラックを映像が追いかける。
「や、やった!」
「あれ、あの建物は【フィン・リンギット】の事務所?」
トラックは突然ある事務所らしきテナントが入るビルの前に停車したのである。僕はコザヤマさんに質問をする。
「すみませんがコザヤマさん、リンギットさんって誰でしょうか?」
「ああ、議員の【フィンリー・レンジ・リンギット】は国家資産次官で副長官の次の位の人物だ。だがあのトラックの運転手と関係あるのかな?」
コザヤマさんはなぜリンギット国家資産次官がトラックの運転手と関わりがあるのかと疑問に感じていると運転手がタブレットのようなものをリンギット国家資産次官に見せたのである。すると彼は顔が青ざめて事務所内に入り、箱を持って出てきたのである。
「あれ、どうしたんだリンギット次官?顔が青いぞ。」
「ん?コザヤマさん。あのリンギットさんという人、大きな箱を持ってきましたよ!」
「あ、本当だ。」
「しかし一体何を見せたんでしょうか?」
「さあな、顔が青ざめていたから相当まずいものかな?」
「あと運転手の正体が分からない。」
「まああの運転手は恐らくテロ関係者と関わりがあると考えると多分下請け業者くらいの立場かな。」
リンギット国家資産次官に何かを見せた運転手の正体と何を見せたか議論を交わしていた僕とコザヤマさんだったが運転手がトラックに乗って去った直後にリンギット次官は正座してうなだれたのだ。
「リンギットさん?どうしたのでしょうか?」
「もしかしてやむを得ずあの箱を渡したのかもしれないな。」
リンギット国家資産次官のこの時の心境を僕は理解できなかったが引き続きトラックを映像で追いかけていくと衝撃の映像が入っていたのである。
「ちょ、太郎くん!」
「あ、これは!?」
僕の見たその映像とは・・・そしてリンギット国家資産次官が渡した箱の中身とは・・・?
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる