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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革
39.リーリウム慌ただしい昼休み1
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「お付き合いいただいて、ありがとうございます。」
「いいよ、どうせやることもなかったし。
学園の立て直しは、僕にとっても重要な問題だからね。
それにフレエシア嬢とのランチはとっても楽しそうだし!」
アイリを撒いた後、リーリウムたちは研究棟へ向かっていた。
教授陣への聞き取り調査と、フレエシアとランチを共にする約束をしていたためだ。
通常、研究棟へ生徒は立ち入れない。
研究室を持っている優秀な生徒か、教授から一時利用の許可を得た者のみ例外的に入れるのだ。
リーリウムたちは学長からの特別許可という形で、いつでも研究棟を利用できるようにしていた。
研究棟に入ると、まずはフレエシアの研究室へ赴く。
ドアをノックすると、フレエシアがドアを開けてくれた。
「やあ、リーリウム、殿下もいらっしゃい!
ここは散らかっているから、コモンスペースへ行こう。
リーリウムは、これを持ってくれる?」
フレエシアはリーリウムに紅茶が入った魔道ポットとカップが入ったバスケットを渡すと、さらに一回り大きいバスケットを研究室から持ち出した。
プリムラと同じ、料理長特製のサンドイッチとフルーツケーキがたっぷり詰まったバスケットだ。
「フレエシア嬢、わたしが持とう。」
「いえいえ、殿下に持たせるなんて!
私、意外と力強いんですよ。」
あまりの大きさにルヴァリが声をかけるが、フレエシアは笑顔で断る。
「しかし、女性にそんな大きな荷物を持たせるなんて……。」
「俺がもちましょうか?」
護衛騎士のトムが見かねて声をかける。
「ダメダメ!
トム君は護衛騎士なんだから、いざって時に手がふさがっていちゃだめでしょ。」
フレエシアはトムの申し出も断り、思案するとニヤリと笑ってこう言った。
「うーん、では、いっしょに持ちますか?」
バスケットの持ち手の片方をルヴァリに持たせると、大きなバスケットを二人で運ぶ奇妙な状態になった。
「ふふ、これは楽しいな。」
意外なことに、まんざらでもなさそうなルヴァリ。
そのまま四人でコモンスペースに移動すると、ちょうど開いていたテーブルセットにバスケットを置いた。
「トム君も座りなよ。
サンドイッチいっぱいあるからさ。」
ルヴァリの席の後ろに立っているトムに、フレエシアが声をかける。
トムはちらりとルヴァリを見ると、ルヴァリも笑顔でうなずく。
「では、失礼いたします。」
トムが着席すると、リーリウムは魔道ポットから紅茶を人数分のカップに注ぐ。
「同じような魔道具のポットを、ユニカ高等学院の学院長先生のお部屋でも見ましたわ。
ずっと暖かくて、紅茶の味の劣化もない、不思議なポットです。」
「そう、それ。学院長先生からもらったんだもん。同じのがもう一つあるからって。」
「え! いつの間に会われたんですか?」
「リーリウムから学院長先生の話を聞いた次の日に訪問して、もう何度か遊びにいっているよ。」
フレエシアの行動力には、毎回びっくりさせられる。
相手によるが、先ぶれを出さずに相手方に訪問することも多々あり、「親しき中にも礼儀あり」だと何度か公爵に注意されている。
「その話、また今度聞かせていただけますか? お姉さま。」
「うん、もちろんだよ!」
ルヴァリたちの前で魔道具や魔力の話はしづらいので、話を切り上げるリーリウム。
学院長に会ったのなら、その話くらい聞かせてくれても良かったのにとも思うが、ウェスペル公爵家の姉妹たちは基本的にマイペースで、隠し事をしているわけではなく自分の話はあまりしない。
リーリウムだって、日記帳の一件がなければ、ヘンリクスとの関係を姉妹に明かすことはなかっただろう。
「今日はあまりゆっくりとお食事を楽しめないのです。
今から教授たちの聞き取り調査をしなくてはいけなくて。」
「ああー、授業、ひどかったでしょ?」
授業後にルドヴィクと話した内容をフレエシアに伝える。
「わたくしも第一線で研究をしている先生が授業をした方が良いのではないかと思うのですが、ずっとあのような授業が続くのでしょうか?」
「うーん。私が入学したときにはもうあんな感じだったね。
先輩たちの話では、十年くらい前に学園長が変わってからひどくなったって話だよ。
まあ、政治と同じ、派閥ってやつだね。」
「そうなのですね……。
お姉さま、その頃のお話に詳しい方、誰かご存じありませんか?」
「それなら、さっき話に出ていたマシュー様を訪れるといいよ。
ちょうどそのころ生徒だったはずだし。
ちょっと変わった人だけど、悪い人じゃないよ。
堅苦しい人ではないから、アポ取りも不要だからね。」
リーリウムは、すでに約束を取り付けていた教授たちに加えて、マシューの研究室も訪れることにした。
ヘンリクスへ伝えるべき情報をなるべく集めなくてはならないのだ。
「いいよ、どうせやることもなかったし。
学園の立て直しは、僕にとっても重要な問題だからね。
それにフレエシア嬢とのランチはとっても楽しそうだし!」
アイリを撒いた後、リーリウムたちは研究棟へ向かっていた。
教授陣への聞き取り調査と、フレエシアとランチを共にする約束をしていたためだ。
通常、研究棟へ生徒は立ち入れない。
研究室を持っている優秀な生徒か、教授から一時利用の許可を得た者のみ例外的に入れるのだ。
リーリウムたちは学長からの特別許可という形で、いつでも研究棟を利用できるようにしていた。
研究棟に入ると、まずはフレエシアの研究室へ赴く。
ドアをノックすると、フレエシアがドアを開けてくれた。
「やあ、リーリウム、殿下もいらっしゃい!
ここは散らかっているから、コモンスペースへ行こう。
リーリウムは、これを持ってくれる?」
フレエシアはリーリウムに紅茶が入った魔道ポットとカップが入ったバスケットを渡すと、さらに一回り大きいバスケットを研究室から持ち出した。
プリムラと同じ、料理長特製のサンドイッチとフルーツケーキがたっぷり詰まったバスケットだ。
「フレエシア嬢、わたしが持とう。」
「いえいえ、殿下に持たせるなんて!
私、意外と力強いんですよ。」
あまりの大きさにルヴァリが声をかけるが、フレエシアは笑顔で断る。
「しかし、女性にそんな大きな荷物を持たせるなんて……。」
「俺がもちましょうか?」
護衛騎士のトムが見かねて声をかける。
「ダメダメ!
トム君は護衛騎士なんだから、いざって時に手がふさがっていちゃだめでしょ。」
フレエシアはトムの申し出も断り、思案するとニヤリと笑ってこう言った。
「うーん、では、いっしょに持ちますか?」
バスケットの持ち手の片方をルヴァリに持たせると、大きなバスケットを二人で運ぶ奇妙な状態になった。
「ふふ、これは楽しいな。」
意外なことに、まんざらでもなさそうなルヴァリ。
そのまま四人でコモンスペースに移動すると、ちょうど開いていたテーブルセットにバスケットを置いた。
「トム君も座りなよ。
サンドイッチいっぱいあるからさ。」
ルヴァリの席の後ろに立っているトムに、フレエシアが声をかける。
トムはちらりとルヴァリを見ると、ルヴァリも笑顔でうなずく。
「では、失礼いたします。」
トムが着席すると、リーリウムは魔道ポットから紅茶を人数分のカップに注ぐ。
「同じような魔道具のポットを、ユニカ高等学院の学院長先生のお部屋でも見ましたわ。
ずっと暖かくて、紅茶の味の劣化もない、不思議なポットです。」
「そう、それ。学院長先生からもらったんだもん。同じのがもう一つあるからって。」
「え! いつの間に会われたんですか?」
「リーリウムから学院長先生の話を聞いた次の日に訪問して、もう何度か遊びにいっているよ。」
フレエシアの行動力には、毎回びっくりさせられる。
相手によるが、先ぶれを出さずに相手方に訪問することも多々あり、「親しき中にも礼儀あり」だと何度か公爵に注意されている。
「その話、また今度聞かせていただけますか? お姉さま。」
「うん、もちろんだよ!」
ルヴァリたちの前で魔道具や魔力の話はしづらいので、話を切り上げるリーリウム。
学院長に会ったのなら、その話くらい聞かせてくれても良かったのにとも思うが、ウェスペル公爵家の姉妹たちは基本的にマイペースで、隠し事をしているわけではなく自分の話はあまりしない。
リーリウムだって、日記帳の一件がなければ、ヘンリクスとの関係を姉妹に明かすことはなかっただろう。
「今日はあまりゆっくりとお食事を楽しめないのです。
今から教授たちの聞き取り調査をしなくてはいけなくて。」
「ああー、授業、ひどかったでしょ?」
授業後にルドヴィクと話した内容をフレエシアに伝える。
「わたくしも第一線で研究をしている先生が授業をした方が良いのではないかと思うのですが、ずっとあのような授業が続くのでしょうか?」
「うーん。私が入学したときにはもうあんな感じだったね。
先輩たちの話では、十年くらい前に学園長が変わってからひどくなったって話だよ。
まあ、政治と同じ、派閥ってやつだね。」
「そうなのですね……。
お姉さま、その頃のお話に詳しい方、誰かご存じありませんか?」
「それなら、さっき話に出ていたマシュー様を訪れるといいよ。
ちょうどそのころ生徒だったはずだし。
ちょっと変わった人だけど、悪い人じゃないよ。
堅苦しい人ではないから、アポ取りも不要だからね。」
リーリウムは、すでに約束を取り付けていた教授たちに加えて、マシューの研究室も訪れることにした。
ヘンリクスへ伝えるべき情報をなるべく集めなくてはならないのだ。
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