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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革
81.フランツ・フィールディング教授
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マギア教授を中心とした闇の魔法使いの捜索部隊は、これといった手掛かりを掴めずにいた。
唯一の接点であるアイリへの聞き取りや尋問は、最終手段としている。
なるべく、こちらが探しているということを相手には知らせたくはなかったからだ。
マギア教授が、最初に闇の魔法使いに出会ったのは20年ほど前。
祖父の墓参りに行くと、彼女が祖父の墓石に向かって手を合わせていた。
そして、墓石をそっと撫でるとフードを被り、その瞬間、ふっと消えた。
マギア教授がこれまで出会った魔法使いは、祖父と彼女の二人しかいない。
この国から魔法使いがいなくなってから100年が経つと言われていたが、それは魔法使いが活躍していた時代からというのが正確だった。
魔法使いたちは、その頃から徐々に力を失い、使えていた魔法が使えなくなっていったという。
そして、その数も急激に減っていった。
本当に最後の魔法使いだったと思われる祖父は、水の魔法使いだったが、指先から水が出せるくらいの生活魔法しか使えなかった。
もしかすると、彼女も祖父のようにかろうじて魔力が残っていた魔法使いかとも思ったが、姿を消せる魔法は上位のものだったはずだし、そもそも彼女はまだ少女のようだったから、完全に魔法の力が衰えてから生まれているはずだ。
謎の魔法使いである彼女は、常にマギア教授の心に引っかかっている、そんな存在だった。
研究生時代に、師匠であるフランツ・フィールディング教授に彼女の話をしてみたことがあった。
もしかすると、フィールディング教授ならば、何か知っているかもしれないと思ったからだった。
すると、フィールディング教授は思わぬ返答をした。
「その子は闇の魔法使いかもしれん。」
その時初めて、独自に「魔法が使えなくなった原因」と「闇の魔法使い」について秘密の研究をしていることを打ち明けてくれたのだった。
マギア教授は、フレエシアとディナルドを伴って、そのフィールディング教授の自宅を訪れていた。
そこは貴族街と庶民の下町の間にあり、金持ちの商店主や物好きな貴族の隠居たちが居を構える不思議なエリアで、高貴さと雑多さが入り混じっている。
フィールディング教授は、学園を引退する時にその一角に一人暮らし用の自宅を建てたのだった。
そして伯爵でありながら、実質はすでに隠居を決め込んでおり、今は貴族街に住む長男が家門を取り仕切っている。
「やあ、いらっしゃい。
テオドール君、久しぶりだね。」
フィールディング教授が自ら玄関まで出てきて、三人を歓迎してくれた。
そして、そのまま応接間へと案内をし、メイドにお茶を用意するように指示を出す。
まだ引退するには惜しいのではないかと思われるほど、かくしゃくとした老人だった。
「師匠、こちらはフレエシア・ウェスペル公女、それでこちらはディナルド・ルーナノワ公子です。」
「ほう、両公爵家のご令嬢とご子息とは。
フランツ・フィールディングと申します。
今日は我が家へようこそいらっしゃいました。」
若輩者の二人に対しても、丁寧にあいさつをするフィールディング教授に、フレエシアとディナルドもそれぞれ自己紹介をする。
お茶を持ってきたメイドが下がると、マギア教授は今の状況をすべてフィールディング教授に伝えた。
「資料が消失してしまい、実証できないのは分かっているのですが、師匠の研究成果をもう一度私たちに教えてもらえないでしょうか?」
「うん、状況は分かった。ちょっと待っていて。」
フィールディング教授はソファから立ち上がると、応接間から出ていき、そして大量の書類を抱えて戻ってきた。
ディナルドが慌てて手伝いをする。
「実はやっぱり諦めきれなくて、少しずつ研究を進めていたんだよ。」
フィールディング教授はそう言うと、にかっと笑顔を見せた。
唯一の接点であるアイリへの聞き取りや尋問は、最終手段としている。
なるべく、こちらが探しているということを相手には知らせたくはなかったからだ。
マギア教授が、最初に闇の魔法使いに出会ったのは20年ほど前。
祖父の墓参りに行くと、彼女が祖父の墓石に向かって手を合わせていた。
そして、墓石をそっと撫でるとフードを被り、その瞬間、ふっと消えた。
マギア教授がこれまで出会った魔法使いは、祖父と彼女の二人しかいない。
この国から魔法使いがいなくなってから100年が経つと言われていたが、それは魔法使いが活躍していた時代からというのが正確だった。
魔法使いたちは、その頃から徐々に力を失い、使えていた魔法が使えなくなっていったという。
そして、その数も急激に減っていった。
本当に最後の魔法使いだったと思われる祖父は、水の魔法使いだったが、指先から水が出せるくらいの生活魔法しか使えなかった。
もしかすると、彼女も祖父のようにかろうじて魔力が残っていた魔法使いかとも思ったが、姿を消せる魔法は上位のものだったはずだし、そもそも彼女はまだ少女のようだったから、完全に魔法の力が衰えてから生まれているはずだ。
謎の魔法使いである彼女は、常にマギア教授の心に引っかかっている、そんな存在だった。
研究生時代に、師匠であるフランツ・フィールディング教授に彼女の話をしてみたことがあった。
もしかすると、フィールディング教授ならば、何か知っているかもしれないと思ったからだった。
すると、フィールディング教授は思わぬ返答をした。
「その子は闇の魔法使いかもしれん。」
その時初めて、独自に「魔法が使えなくなった原因」と「闇の魔法使い」について秘密の研究をしていることを打ち明けてくれたのだった。
マギア教授は、フレエシアとディナルドを伴って、そのフィールディング教授の自宅を訪れていた。
そこは貴族街と庶民の下町の間にあり、金持ちの商店主や物好きな貴族の隠居たちが居を構える不思議なエリアで、高貴さと雑多さが入り混じっている。
フィールディング教授は、学園を引退する時にその一角に一人暮らし用の自宅を建てたのだった。
そして伯爵でありながら、実質はすでに隠居を決め込んでおり、今は貴族街に住む長男が家門を取り仕切っている。
「やあ、いらっしゃい。
テオドール君、久しぶりだね。」
フィールディング教授が自ら玄関まで出てきて、三人を歓迎してくれた。
そして、そのまま応接間へと案内をし、メイドにお茶を用意するように指示を出す。
まだ引退するには惜しいのではないかと思われるほど、かくしゃくとした老人だった。
「師匠、こちらはフレエシア・ウェスペル公女、それでこちらはディナルド・ルーナノワ公子です。」
「ほう、両公爵家のご令嬢とご子息とは。
フランツ・フィールディングと申します。
今日は我が家へようこそいらっしゃいました。」
若輩者の二人に対しても、丁寧にあいさつをするフィールディング教授に、フレエシアとディナルドもそれぞれ自己紹介をする。
お茶を持ってきたメイドが下がると、マギア教授は今の状況をすべてフィールディング教授に伝えた。
「資料が消失してしまい、実証できないのは分かっているのですが、師匠の研究成果をもう一度私たちに教えてもらえないでしょうか?」
「うん、状況は分かった。ちょっと待っていて。」
フィールディング教授はソファから立ち上がると、応接間から出ていき、そして大量の書類を抱えて戻ってきた。
ディナルドが慌てて手伝いをする。
「実はやっぱり諦めきれなくて、少しずつ研究を進めていたんだよ。」
フィールディング教授はそう言うと、にかっと笑顔を見せた。
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