悪役令嬢にならないための指南書

ムササビ

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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革

102.舞踏会の終幕2

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他の貴族たちがダンスや談笑を再開する中、リナとアイリは近づいてくるリーリウムから目が離せなかった。

「初めまして。リナ・ロベルティ様ですわね?」

リーリウムは丁寧にお辞儀をすると、アイリではなくリナに話しかけた。


ここから話は少し前に遡る。
ヴィオラとアンドレアスは話し合いが終わるとその場で別れ、アンドレアスは、そのまま人目を避けるように自分の屋敷へ帰っていった。
正気を取り戻しているうちに、今回の件で自宅にて自粛をしている両親や兄と今後のことを話し合わなければならなかったからだ。
会場にはアイリがいるので、マギア教授のペンダントはヴィオラに託した。
そしてヴィオラは、ユニカ様の日記を手にリーリウムの部屋へと向かっていた。
昨日再び増えたユニカ様の日記のページを、どうしてもリーリウムに見せなければいけないと思ったからだった。
リーリウムの部屋に到着すると、さっそく該当するページを妹に読ませた。


『光と闇の魔法使いについて。
光は正義、闇は悪と決めつけてはいけません。
ヒロインの中には、マリアのような光の魔法使いも、リナのような闇の魔法使いもいました。』


「リナ……? 最近学園に転校してきたという、チャームの持ち主と同じ名前ですわ。」

リーリウムの疑問にヴィオラは頷くと、先を読むように促す。


『わたくしもマリアは聖女で間違ったことはしないから“正義”だと思っていたし、リナは悪いヒロインで王子や公爵令嬢を破滅させたから“悪”だと思っていました。
だけど、今は違う。
大変なことが起きています。
もし、あなたの前にリナ・ロベルティと名乗る方が現れたら、わたくしが助けを求めていると話してください。
この日記を書けるのも、もうこれが最後かもしれません。』


「どういうことですの?
これではまるで、まだユニカ様がご存命で、この日記を書き続けているようではありませんか。
それに、リナ様はその時代から生き続ける、闇の魔法使いということに……?
闇の魔法使いといえば、魔法を封じた元凶だと教授やフレエシアお姉様がおっしゃっていた方ではありませんか……。
まったく、理解が追い付きません。」

「わたくしもです。
ユニカ様たちが生きていたのは、今から約五百年前。
通常ならば、考えられませんが……。」

「それに、ユニカ様は助けを求めていらっしゃる……。
リナ様に聞けば、ユニカ様に何が起こっているのかが分かると言うことでしょうか?
しかし、闇の魔法使いはこの国にとって敵のようなもの。
いくらユニカ様の日記でも、そう簡単には信じられませんわ。」

「それは、わたくしたちの独断で決められることではありませんわ。
国王陛下やヘンリクス殿下へ、すぐにお伝えすべき案件です。
リーリウム、早急に陛下との話し合いの場を設けることはできないかしら?」

これはもはやエレンシア王国の根幹に関わる問題だと判断したヴィオラは、リーリウムの協力を得て、まずはヘンリクスを呼んでもらった。
事情を聞いた彼は、すぐに国王との会談の場を設けてくれたのだった。
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