恥ずか死ぬ

千東風子

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そのよん

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 入学して半年。
 王立学園のカリキュラムはハンパありませんでした。
 中途半端に優秀な私は(自分で言うな)、与えられた課題をこなすので精一杯の日々。

 加えて、入学理由の天恵について、週に一回、魔道具開発に協力するため王宮にも通っているのです。
 片道徒歩三十分は結構キツいけど、いい運動になっています。
 馬車? うち、田舎貴族なもんで、王都にいわゆるタウンハウスなるものはないんですよ。つまりは、この身一つでの寮暮らしです。お金を出せば馬車の手配は出来るけど、正直、もったいないし。

 しかしまあ、これは忙しい。
 領地に帰るどころか、手紙なんてよく書けたな。義理堅いな……『兄』様は。

 入学式の日に私が手紙を出してから、お父様とお母様からは「とにかく、身体に気をつけて学園生活を楽しみなさい」と何も触れずに気遣ってくれる言葉と、バーベリ先輩のおじ様たちからは「こちらが勝手に騒いでリェーナを傷付けてしまい申し訳なく思う」という謝罪と、兄様からは「皆、お前の幸せを願っている」という手紙がすぐに返って来ました。

 今年、私がどこかの「学園」に入学する歳だと知っているはずのバーベリ先輩からの手紙は、ありませんでした。
 もう、私宛には来ないのでしょう。

 私が心配せずとも、学園でバーベリ先輩と遭遇することはなく、お似合いの二人が並んでいる姿を時折遠目に見かける程度でした。(見つけたらすぐ隠れて逃げるし)

 クラスメイトは天才と秀才ばかりで、私の成績は最下位とブービーを争う日々。
 ちなみに、逆トップ争いを繰り広げている私たち三人、オレークとナターリヤとは、とっても仲良しです。

 オレークは割と大きな商会の五男で、八人兄弟なんですって! 商会を継ぐお兄様から王立学園に入らなきゃ家を出ろと言われて、ヒイヒイ言いながら頑張っていますわ。

 ナターリヤは子爵家の一人娘。考古学が好きで才能もあるのですが、いかんせん、他の教科がからきしでヒイヒイ言っていますの。

 私? 満遍まんべんなくヒイヒイですわ。

 最下層三人で「分からん分からん」と、わちゃわちゃ勉強しているのを見かねた中くらいの成績のクラスメイトが、ちょいちょい私たちに教えてくれるようになりました。

 やがて教えてくれる人数の方が多くなり、リアルトップ集団が「仲間に入れてよぅ」と参戦すると、クラス全員が参加する放課後勉強会となってしまいました。

 何でも、私たち三人に理解できるように説明出来なければ、それは真に理解していないと同じことだそうです。
 絶妙に失礼ですが、教えてくれるなら黙りましょうとも。

 勉強会では皆で課題をやっつけた後、輪番で自分の得意分野をドヤァ披露する時間があります。これがまた皆の一面が知れて面白い時間なのです。

 今日はとうとう私の番!
 この間のテストの成績順なので、最後ですが、何か?

 私が皆にドヤァ出来るのは、天恵くらいしかありません。
 天恵持ちの人の中には何が出来るかを隠す人も少なくないけれど、私は隠さずに使っています。
 天恵を隠すも隠さないも、お父様も学園も私の判断に任せてくれています。

 これまで、クラスメイトには私の天恵についてはっきりと話したことはありませんでした。満を持すとは、この事なんでしょう。

 将来的には天恵コレで魔道具の開発に携わってガッポリ稼ぐつもりなので、宣伝もありますし。

 さあ、驚くがいい! 私の天恵に!(ドヤァ)

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