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第42話 知ると未来が変わる
しおりを挟む「…まずは誰から見る?」
リセ先輩が5名を前にして聞いてくれる。優しい先輩だな。
「はいはーい!!私、見たい!!」
そう言ってアズが手を挙げる。
「…そうか、では前に出ろ。魔宝珠に手を当てろ。」
ドキドキしながら、手を当てたアズの身体が光に包まれる。
~~~~~~~~~~~~~~~~
名前:アズ レベル:1
使用魔法:火魔法Lv1
使用技能:棒術Lv1
特殊状態:特になし
スキル:魔力変換
~~~~~~~~~~~~~~~~
「おおお~~。これが私。見事にレベル1。…あ!!スキル有る!!魔力変換だって!」
「うむ。珍しいモノではないが、自分の魔力を物理的な物に変換できる。お前の属性なら火の剣や火の弓、火の槍などを作れるだろう。弓などは何度も打ちやすくなる為、消費が魔力のみとなる。」
「おおおお~。頑張る頑張る!!」
「良かったな、アズ。」
「うんうん!!」
「次だ、誰が行く?」
「私。行きたい」
「リンか。行ってこい」
「うん。アル、見ててね」
高揚している様子で、リンも魔宝珠に手を当てる
~~~~~~~~~~~~~~~~
名前:リン レベル:1
使用魔法:風魔法Lv3
使用技能:短剣術Lv1
特殊状態:特になし
スキル:障壁、飛行
~~~~~~~~~~~~~~~~
「「「おおお~。」」」
「リンは風魔法のレベルが上がってるんだな。」
「ええ、勉強と努力でずっと頑張っていたのよ。」
「スキルは障壁と飛行かー。風の定番だね。」
「うん、私は知っていたわ。」
「え?何で?」
「授業で定番を試すじゃない? 皆やっていたよね?」
リセ先輩以外、全ての人が首を振る。
「アンタ達・・・いい加減にしなさいよ?」
「授業ってそんな事してたんだ・・・」
「土属性の事、授業で扱わないから・・・」
「カナ、知らなーい」
「魔宝珠出したのは…、間違いだったか?」
リセが深いため息をつく。
「すみません、先輩。ただ他の人も見て良いですか?俺も見たいし・・・」
「ああ、構わん。」
「カナも―。見たい!」
そう言ってカナから見ていく。
~~~~~~~~~~~~~~~~
名前:カナ レベル:1
使用魔法:水魔法Lv1
使用技能:弓術Lv1
特殊状態:特になし
スキル:全体回復
~~~~~~~~~~~~~~~~
「「「おお~。」」
「あれ~?カナ、弓使った事ないよ?」
「生来持っていた物かもしれんな。才能だ」
「スキルも全体回復か。需要が多い。」
「育てれば戦場で女神に成れるな。」
「え~。カナできなぁい。」
「・・・育てばな。」
全員から、生暖かい目がカナに注がれる。
「次は・・私も良いですか?」
そう言って、モモが前に来た。非常に強い意志を感じる。控えめな彼女が自主性を見せ始めたのは、後から思えば、この頃からだったんだろう。その人となりは正直、この段階では判らなかった。
「…行け。私は早くアルピエロが見たい。」
リセ先輩は興味を示していないようであった。
「モモは何だろね?」
「さあな。ただ決意を持った。何にせよモモは此処から成長して行ける。」
外野がそう話していると、モモが魔宝珠に魔力を込めていく。
モモの未来が変わった瞬間だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~
名前:モモ レベル:1
使用魔法:属性無し(闇属性の適応有)
使用技能:特になし(呪術Lv1、魔力吸収Lv1)
特殊状態:特になし(Lvが低く、魔力不足)
スキル:闇の波動、ネクロマンサー
~~~~~~~~~~~~~~~~
「「「ええええええ????」」」
皆が驚愕する。モモの、そのステータスの内容に。
「・・・こ・・これって?」
「ネクロマンサー?」
「前回大戦時に、全ての死者を操ったという。」
「前回大戦では魔族にいた。」
「こんなスキルを持っているというのか・・」
「・・・何も出来ない私に・・スキルが。」
「モモ。よくわからんが凄そうだ。良かったな」
「・・・うん。ありがとう。」
リセ先輩が頭を抱えている。
「…何という事だ。本来なら、こんなスキル持ちは、戦場で将になるべきスキルだ。こんな子にそんなスキルがついているとは・・・。学園の入学方法を、根本から考えなければいかん内容だ。優秀な子が低クラスに位置されている・・・。」
リセ先輩は学園のシステムにも疑問を持ったようだ。・・・確かに強いスキルであれば優秀だと認定し、英才教育を施す方が良いだろう。学園の受付の魔宝珠では見つけられない才能があるのだ。…悔しいハズだ。
モモはぶつぶつ言っており、何かを聞き取れない。
「・・・嬉しい。無能だと呼ばれた私にも、力が有るんだ・・・。本当にアル君についてきて良かった。アル君が私を導いて・・・くれた?・・・これは運命?逃しちゃいけない・・・。」
何やらぶつぶつ言ってるモモを尻目に、アルピエロも鑑定に向かっていく。
「…僕も良いですか?」
「勿論だ。それが見たかった。」
アルも魔宝珠に手を当てる。
~~~~~~~~~~~~~~~~
名前:アルピエロ レベル:20
称号:地に愛されし者、神の使徒
使用魔法:土魔法Lv18
使用技能:剣術Lv4、盾術Lv5
特殊状態:特になし
スキル:錬金(中級)、ゴーレム召喚
~~~~~~~~~~~~~~~~
「レベル20!!」
「土魔法も18!!」
「やっぱりアル君強い・・・。」
「カナ強い人好きだな~。」
モモの目もトロンとしている。
孤独で強くなった結果が、人を惹きつけていく。
「お、スキルが増えて・・・・る。神の・・・使徒?何だこれは?」
アルが混乱する。
「リセ先輩、こんなの前回無かった!これは?」
「・・・わからん。分からんが…、教会が知ったら、祭り上げそうな称号だな。何か心当たりは?」
「そう言えば、アルが先生を助けた後、《神様にお願いしてくる》って・・・。帰って来た時も《治してくれた》って・・・。その後聞いても、それ以上言ってくれなくて…。」
「俺はポロポロ言ってたんだなあ。正直に話すよ。・・・・ダンジョン攻略した時、神様に会ったんだ。それで邪悪を倒せるように強くなれって。そう言われた。半信半疑ではあったけどね。その後に図書館で調べたら神様の名前が一致していた。それから少しずつ信じたんだ。」
「えええええ??あの図書館!?」
「…ちょっと。ちゃんと言いなさいよ、そんな事だとは思わなかった!」
「どう説明していいのか、判らなかったんだよ・・。いきなり神様に遭ったなんて言ってみろ。頭のおかしい奴だと思われないか?」
「もう、話に付いていけない・・」
「カナ、わかんな~い」
リセから質問が出た。
「私からも良いか?何故こんな急激に強くなっているのだ?これはもう学生レベルではない。・・・何をした?」
アルは話し始めた。
初めは死への恐怖の克服の為であった事。絶対に死なない事を母と約束した。それが難しい事を学園での生活で感じた。主には実習や強者と会う事で、自分自身への自信が失われた事。それを教師サガに相談するとギルドを勧められた。
そこで依頼を受けて、魔物を討伐していく。ぐんぐんとレベルが上がった。それが何よりもアル自身、嬉しく思った。
だが途中で敵わない存在をいくつか見た。それが未来の恐怖に感じた。更に武具や戦術を工夫した。
それによりC級に至り、この状態になったと伝えた。
それらを伝えた時、皆が呆然としていた。
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