田舎土魔法使いの成り上がり ~俺は土属性しか使えない。孤独と無知から見出した可能性。工夫と知恵で最強に至る~

waru

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第43話 常識は常識、それはそれ

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アルの話を聞いた、5人が各々に言う。

「…なんて型破りな奴だ、信じられん。普通に考えてギルドは世の中からの爪弾きが行く場所。学園に通う者が向かうとは…。流石サガの教え子というべきか。」

「そんな所も良い・・運命。」

「あの時の相談で、詳しく聞いていれば・・」

「相談する人間違えたかな・・・。」
「カナもやってみた~い。」

アルがカナの言葉を聞いて、促す。

「お、やってみると良い。早く強くなるぞ。レベル上がるのは楽しいし、誰かの助けになるのも嬉しい。結構やりがいあるぞ?」

リセ先輩がそれを聞いて、止めに入る。

「…待て待て。アルピエロだから出来たのだ。普通の人間には出来ん。こんなやり方で進級する奴もいない。本来ギルドの仕組みとしてランクアップは数年がかりだ。1年でギルドに入ったとて、3年時にC級なんぞ…勉強より遥かに難易度が高い。」


アルがギョッとした表情で先輩を見る。
「・・・そうなの?で、でもサガは…うちの教師はこれで行けばいいって…。」

あのクソ教師。まじでやりやがったな。

「はあ・・。知らぬは本人ばかりか。」

「…そのようなやり方は本来出来ん。戦闘経験を付ける為に死んでは元も子もない。戦場に行く前に死ぬ訳にはいかん。なので才有る者ほど丁寧に教育される。ギルドは世間から、爪弾きにされた者が行き着く先だ。まるで学園のような教育機関とは相容れない。」



アルは思う所があった。
「…確かに。歓迎はされなかった。…でも普通の人より僕らはきっと強いですよ?魔法も使えるし…。俺だって…異例の出世だって…ギルドマスターが言ってましたし…。」


リセは紡ぐ。
「軍に上がれずに、ギルドで冒険者になって身を立てる者も居るが、大抵は悪意のある者が多い。評判も良くない為チームが組めず、ソロで活動し、結果的に死ぬ場合が多いと聞く。…正直、この学園のような教育機関で在席するものは殆ど寄りつかない場所だろう。」

「…俺も、ソロですね。」

「アルピエロよ、お前は何故生きていけるのだ?普通、C級となるとベテラン級のランクだ。」


「何って・・・田舎で魔物狩っていたから、そのままの流れで・・・。普通に?」


リンがハッとする。
「…そうだ。アルって野生児だ。模擬大戦の時に、何でそんなに森で動くのに慣れているのか聞いた事があった。私はその時、だから常識ないんだって…」

モモは言う。
「野性味溢れる・・。私と反対で運命。」

アズとカナが隠れて会話する。
「なあ、モモ怪しくない?」
「カナ、わかんな~い」


「…成程。道理でアルは常識が通じない訳だ。それで?アルよ。本当にその子らもギルドへ連れて行くのか?」

「はい。だって、強くなりたいって。」

「聞け。Fクラスの子ら。アルピエロは異常だ。それを鵜呑みに・・・」


皆が先輩に向き直る。
「アルは異常。知ってます」
「絶対マネしない。」

「カナもー。」
「私は一緒なら・・・」


アルは紡ぐ。
「…リセ先輩。俺もそこまで馬鹿じゃない。ギルドの依頼だって、簡単な奴から初めて、地道に強くなって貰う。行き着く先は皆が死ななくていい、安全を掴み取る力だ。死に急ぐための行動じゃない。」




ため息と共にリセ先輩は返す。
「…あいわかった。Fクラスと言えば、戦場でも使い捨てられやすい立ち位置だ。それを少しでも改善したいというなら、このリセ。周囲の邪魔を防いでやろう。…私は、その心意気が気に入った!アルだけではないぞ。お前らもだ。」


なんという豪傑。
性別が違えば、惚れてしまう。


「ありがとうございます、リセ先輩。早速、今日から皆で行ってきます。迷ったり無知に行き着いたら、また相談します。本当に感謝しています。」


「うむうむ。素晴らしい行動力だ。」

「行ってこい。アルピエロ!」
「はい!」



「なんか、青春だねー。」
「あ・・・あの雰囲気に入っていけない。」

「カナ、お腹すいたー。」
「運命の人に着いていく。私の目的が決まった。」



その雰囲気を感じ取ったアズは、リンを捕まえて言う。

「リン、気を付けなさいよ・・・。」
「な、何がよ?」


アズはため息をつく。
「知らぬは本人たちばかりか・・・。」
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