Undergroundシリーズ

鴻上縞

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番外編

阿部くんと将生さんと田島さん

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 聞いて欲しい。俺の直属の兄貴分の話しを。

 まさしく暴君。俺の事を長い足で蹴り、冷ややかに罵り、踏み躙る。畏怖さえ覚える程の美貌を侍らせ、誰にも媚びず、誰にも靡かない孤高の男──だった。

「こっちの色の方が合いますかね」
「そうですね、肌のお色味的にはこちらの方が映えるかと思います」
「じゃあこっちにしようかな。生地はあまり光沢のないものの方がいいかな。顔がそこまで派手じゃないので、負けると思うんですがどう思います」
「でしたらこちらは。柔らかいお顔立ちなので、型にもよりますがこう言った生地の方が引き締まるかと思います。もしそのままの柔らかい雰囲気がお好みでしたら──」
 将生さんは若いテーラーと真剣な顔で話し込んでいる。ここは将生さんがいつもスーツを仕立てている老舗の紳士服店。去年先代は亡くなったが、その息子さんが跡を継いでなんとかやっているようだ。随分と先代を気に入っていた将生さんがまだ利用していると言う事は、息子さんの腕も良いのだろう。
 ここは政界の重鎮などが好んで使う、こんな三下には一生縁のない完全オーダーメイドの紳士服店。その脇で俺と三島はできる限り背筋を伸ばし、行儀良く並んで見守っている。田島さんはと言えば、初めて見る世界に興味津々の様子で見本として飾られているスーツの生地をしげしげと眺めている。
「なんか、予想以上の姐さんっぷりだなあ」
 思わず呟く俺に、隣の三島は物憂げなため息を吐く。
「俺はリクルート田島さんが好きだよ」
 芸人みたいな名前をつけるな。

 今日将生さんは午前中時間を作ったようで、二人は俺たちを連れ田島さんのスーツを仕立てに来ている。三島はああ言うが、将生さんの行動は至極真っ当だ。山室組の若頭ともあろう男がいつまでもセール品のリクルートスーツじゃ示しがつかない。だが田島さんは頓着しない性格と言うよりも、正直万年三下の俺より稼いでいない。組長が息子可愛さで有耶無耶にしているのだろうが、夜の店には一切行かなくとも舎弟に奢らなきゃいけなかったりするわけで、自分にはたまの動物園くらいしか使う当てがなくとも金なんて余らないだろう。
 今までは特に気にした素振りは見せなかったが、やはり将生さんも思う所があったのだろう。そう言う関係になったからにはあの目が出るくらい高いスーツも将生さんが出すのだろうが、随分と逞しい女房だ。

 俺が将生さんの良妻っぷりに感心している横で、三島は細い溜息を吐いた。
「そう言う意味で言ったんじゃないのに。何でまた、付き合うなんて思考になるんだか」
 元々将生さんにも憧れを持っていた筈の三島が将生さんを疎ましく思うのは何も将生さんの愚行により自分が死に掛けたからと言う訳ではない。惚れ込み二年もの間諦めず直談判を続けやっと右腕となれた男が、あの悪名高い暴君の毒牙にかかった事が三島は面白くないようだ。とは言え俺の見方は少し違う。多分毒牙にかかったのは、将生さんの方だ。
「ま、忙しい二人のたまのデートくらい多めに見てあげようや」
 見てみろ田島さんの嬉しそうな顔を。あれが見られただけでこの時間も無駄じゃない。
「それにしても全然連絡も取らないみたいだし、全然会ってもいないみたいだし、大人の恋愛ってそんな感じなのかな。俺なんて彼女出来たら毎日会いたいのに」
「俺たちの知らない所でも会ってはいるみたいだよ。田島さんは感情に素直な人だから、夜突然いなくなったりする事は実は結構ある。困るんだよ。何かあったら。阿部から将生さんに言ってくれないか」
「むりむり、殺される」
 俺が口なんか出したら、最近何故か暴れん坊に戻った将生さんに確実に始末されるだろう。
 ふと視線を向け、思わず溜息が漏れる。テーラーの質問に答える田島さんを見た事もない優しい瞳で見詰める将生さんは、やはりどこからどう見ても最上級の男だ。
「将生さんはなんだかんだやっぱり上等な男だからさ。田島さんも五皮くらい剥けるんじゃない。リクルート田島さんも良いけど、山室組を背負うに相応しい装いってあると思うし。それに田島さんの本質は変わらないだろ」
 三島はぶすっとしていたが、反論して来ない所を見ると一応納得はしたらしい。全く心酔とは厄介だ。俺は将生さん付きで良かった。尊敬する理由がないから。いや、良い所はあるのだが、田島さんほど尊敬と言う意味でできる部分は普段の暴君っぷりに掻き消されてしまうと言うだけだ。

 田島さんと三島とは店先で別れ、俺は将生さんだけを乗せ車を走らせる。このまま会社の運転手に引き渡せば任務完了。午後は久々にゆっくりできる。その浮かれた気持ちがついつい出てしまい、俺は意気揚々と地雷原に突入した。
「将生さんは、何で田島さんと付き合ったんですか」
 言い終わるか終わらないかのうちに、運転席の背もたれが物凄い音を立てて蹴り飛ばされた。
「ぶち殺すぞ」
 何でだ。もうリミッターが振り切れている。慌ててハンドルを握り直し、何とか事故は回避したが、恐ろしい事をするもんだ。
「いや、なんか今まで通りと言うか、あんまり付き合いたてで燃え上がってる感じはしないんで」
 慌てて取り繕うようにそう言うと、煙草に火を付け少し落ち着いたのか、将生さんは細い息を吐いた。
「そうだね。こんなに執着されないのは初めてかもしれない。俺なんて最も信用ならない人間だからね。恋人や伴侶となっても心を掻きむしられるみたいだよ。昔は着信が500件溜まっていたり、妻に盗聴器まで仕掛けられていたくらいだ」
 メンヘラ製造機だ。
「良かったですか、田島さんと付き合って」
「良かったんじゃない」
「で、何で付き合ったんですか」
「しつこい奴だな」
 しつこくて空気が読めないのが俺のウリだ。
 しばらくの沈黙の後、溜息にも似た吐息が微かに鼓膜に触れた。
「引力だよ」
「引力、ですか」
 ぽつりと呟かれた言葉にミラーを伺うと、将生さんは憂い気な瞳を車窓に投げている。
「深い深い穴の底に引き摺り込まれて行くような、強烈な引力」
 半分くらい何言ってるか分からないが、それはいつもの事だ。
「抗ってきた。十年以上。だがあの人が撃たれた時、あの人を失うかもしれないと思った時、それがもう出来なくなった」
 確かにあの時の将生さんの取り乱しようは凄まじいものだった。あんなに取り乱す姿を見たのは、エンコ詰事件の時くらいか。
「命を賭してでもあの人を守りたい。今はそう思う」
 この男からそんな言葉が聞けるなんて、驚きだ。田島一平とはすごい男だと素直に感心してしまう。
「まあその仕事は三島のものだから、俺はあの男の探究心を満たしてやれば良い」
「探究心って、例えば」
 ふ、と流れた視線がミラー越しに俺を見据える。女の子大好きな俺でさえ、ゾッとする。やはりこの男の重い色気は凄まじい。
「そんなに気になるなら聞かせてあげるよ。君が知りたがっている、あの人の本当の顔」
 あ、すごい嫌な予感がする。
「あの少年のような男がどうやって欲情していくか、どうやって俺を乱すのか、長いドライブが終わるまで詳しく説明してあげるから感謝しろ」
「あ、大丈夫です。聞きたくないです」
 将生さんが嫌がらせに二人のとんでもなく濃い性生活を暴露してくるものだから、俺はその倍の声量で歌い続ける。車内は正に地獄絵図と化した。

 それから一ヶ月後、遂にリクルート田島卒業の日が訪れた。昨晩俺が将生さんから仕立て上がったスーツを受け取って今朝田島さんに渡したのだが、田島さんは早速腕を通してただいま手が空いている部屋住の若手を集めお披露目会を開催している。日本最大の暴力団の総本山とは思えない、なんとも和やかな朝である。
「どう、似合う」
 そう言って仕立て上がったスーツに身を包んだ田島さんは、俺たちが知る田島さんではなかった。元々将生さんに負けず劣らずスタイルは良い。顔は甘い童顔だが整ってはいるし、何よりこの体型と容貌に合わせて仕立てられたスーツは、普段お気楽能天気な少年田島一平に確かな大人の色気を添えていた。
 行儀良く正座でその姿を見詰めていた部屋住の連中から歓声が上がる。
「か、かっこいい」
 例に漏れず思わず感嘆のため息を漏らす俺の横では三島が拝んでいる。こいつの心酔っぷりにもたまに引くが、確かに田島さんはあの将生さんの横に立っても引けを取らない程いい男になった。スーツ一つでこうも変わるのか。髪の毛は寝起きのままでぼさぼさだけど。猫っ毛だからか、ふわふわと寝癖が揺れている。そこが田島さんらしさを残してくれていた。
 やはり将生さんは、俺たちでは束になっても敵わないくらい上等な男だ。それはそうか。こんな世界を後ろ盾なくその身一つでのし上がってきた男だ。

 自慢の女房がくれたスーツを見せびらかしたいのか、お披露目会が終わっても田島さんはうきうきしながら屋敷を練り歩いていた。途中組長にも怒れていたが、意に介さず。
 やがて疲れたのか、それでもまだ気持ちだけ浮ついていたようで、庭の掃除をする俺の周りを無意味に歩いている。微笑ましく見守りながらもふと聞いてみたくなった。
「田島さんは、何で将生さんと付き合ったんですか」
 無駄な歩みを止め、田島さんは少し考え込んだ後に首を捻った。
「何でだろうなあ。将生が俺の事大好きなのは知ってた。でも全然そんな気なくてさ。そもそもよく分かんなかったから。人をどうこうって。俺も将生のことは好きだったよ。人間として、面白いから。だから漠然とこのまま歳取っても将生は隣にいるって疑わなかった」
 そこまで言うと、田島さんは無邪気に笑った。
「でも俺はこんなんだから、なんか快気祝いの日に将生を怒らせたみたいで。何言いたいか分かるのに、たまに全然分かんないんだよ、あいつ。それで将生が離れて行くなあと思ったら、嫌だなと思って」
 快気祝いの日、あれだけ喧嘩をするなと言ったのにあろう事か将生さんは田島さんの胸ぐらを掴んでいた。慌てて止めたが、あれは将生さんの決別だったのか。相変わらず愛情表現が凶暴すぎる。
「でも俺は、自分の事もよく分かってないからさ。将生が望むならと思って、自分の気持ちを確かめる為にも最後のつもりで顔見に行ったら、なんか急に米倉さんの話ししだして。そうか、将生はずっと米倉さんの事好きなんだなって知って。将生の一番が俺じゃないのは嫌だなと思ったら、なんか急に覚悟が決まっちゃってさ」
 米倉さんとは、自害した國真会の元若頭の事だろう。その衝撃的な悲劇は有名な話しだ。確か将生さんはその下についていたと聞いた事があるが、将生さんはそれ程その人を尊敬していたのだろうか。
「ずっと感じてた。あいつの引力みたいなもん。強いんだよ、それが」
 将生さんと同じ事を言うなんて、照れるからやめてほしい。
「きっと将生じゃなきゃ、こんな俺はダメだったんだな」
 そう言って微笑んだ田島さんの顔は、見た事のない、微かな寂しさを滲ませていた。きっと田島さんと同じ。将生さんもまた、田島さんでなければダメだったのだろう。俺もいつかそんな恋がしてみたい。

 そんな田島さんはたまに俺を連れて将生さんと三人で食事をしたがる。それは俺と二人で動物園に行った帰りだったりするから、気を遣ってくれているのかとも思ったが、そうではない。
 最近の田島さんのブームは、俺に将生さんの可愛い顔とやらを見せる事らしい。恋は盲目とはよく言う。確かにとんでもない美形だし、男の美人とはこう言うものだと思っているが、将生さんを可愛いと思った事はない。まず性格が悪い。次に性格が悪い。とにかく性格が悪い。そして将生さんは、俺が思う五倍男と言うよりオスだ。俺が知る限りでも女は数えきれないほどいた。被っていようがいまいが、そもそも付き合っているのかも怪しい。プライドはエベレスト級だし、自他共に認める利己主義者。だからこそ、真逆の田島さんと惹かれ合ったのかななんて、俺は思ったりする。

 今日もまた三人で比較的良心的な居酒屋に来ている。個室があって、カルピスがあればいいと将生さんに仰せつかっていつも俺が探すのだが、田島さんは酒よりカルピスが好きらしい。将生さんはいつもカルピスのある店を探すのが面倒くさいなんて言っていたが、やはり意外と将生さんは献身的だ。そんなに前から田島さんの事を想っていたのかと思うと、確かに可愛い所もあるんだなと納得した。口が裂けても言えないが。
「俺も将生付きになりたい」
 田島さんはそう言いながら、頬に沢山の唐揚げを詰め込んでにこにこしている。
「逆だろ、どう考えても」
 隣で吐き捨てるようにそう言って、将生さんはさっきからサラダばかりを食べている。意識の差がすごい。そんな事を考えていると、田島さんは真っ直ぐな瞳で将生さんを見詰めた。
「いや、俺も将生に罵られたい」
 それには俺も思わず止めに入る。
「やめた方がいいですよ。この人の罵り方は凄いんですから。俺がどれだけ枕を濡らしたか」
「何でも知りたいんだよ、俺は。罵られたいし、甘えられたい」
「すごく気持ち悪いです」
 将生さんの言葉に田島さんはショックを受けたようだ。あの悲しそうな顔を見ろ。可哀想だ。しかし田島さんはめげずに身を乗り出すと、潜めた声で俺に囁いた。
「でもなあ、雄二。将生は意外とマゾっ気があってなあ」
「あ、ちょっと生々しいのはやめて欲しいです」
 将生さんが嫌がらせに大暴露していた二人の性生活と繋がってしまう。やめて欲しい。
「ええ、なんでよ。こんな事話せるの雄二だけなのに。俺の初めての恋人だぞ。青春だぞ。話し聞いてよ」
「いやです聞きたくないです。三島にしてくださいよ」
「三島はなあ俺の事が大好きだから可哀想だろ」
「俺も直属の兄貴分の下の話聞かされて可哀想です」
 そこで遂に暴君の堪忍袋の緒が切れた。
「お前ら本当いい加減黙らないと欄干から吊るすぞ」
 二人して説教をされ、しょぼくれる。
 青春だなんだと浮かれてはいるが、二人の関係はやはり傍目から見るとドライだ。こんな風に飯を食い、やる事だけやって、その繰り返し。ウェットすぎてフラれる俺は見習わなくてはならいのかもしれない。

 ひとしきり説教を終えると、将生さんは不機嫌そうに吐き捨てる。
「俺が甘える訳ないでしょう」
「甘えてよ」
 田島さんの指先が箸袋を意味もなくいじる将生さんの顎先を引き寄せる。こんな所でやめろと叱りながらも、将生さんのその切なげな瞳は揺れている。きっと誰にも分からない、微かな揺らぎ。
 いや大好きかよ。隠せてないんだよ。
「あ、凄い気まずいですやめてください」
「ええ、見てよ。狂犬と恐れられた将生がこんなに可愛い顔をするようになりました」
「いくら田島さんのお願いでもすみませんなんか嫌です」
 何を見せられているんだ俺は。
「残念だなあ。でも俺だけに見せてくれてるって事かなあ」
 そう言って、田島さんは可愛らしく将生さんの顔を覗き込む。
「ね、将生」
 シカトを決め込み不貞腐れているのかと思いきや、長年この人の下で足蹴にされていた俺が気付かない訳がない。
「あ、ちょっと将生さんまでまんざらでもない顔するのやめてください」
 思わず止めるとおしぼりを投げられた。
「うるさいんだよ」
 冷徹で傲慢で誰も寄せ付けない狂犬、白井将生。女も男も等しく虜にする魔性の暴君のこんな顔を見れるのも、将生さん付きの特権なのかもしれない。

 楽しい夜を過ごし、俺は二人を将生さんのマンションへと送り届けた。見送りの為車外に出た俺に、田島さんはにこやかに宣言する。
「俺は今日は熱い夜を過ごすから」
 将生さんの見事な蹴りが炸裂し、痛いと叫んでいるが田島さんの顔は幸せそうである。
「雄二、こんなんだけどな、将生はちゃんと俺の事好きだからな。夜だけ素直になるってやつだ」
「あ、ちょっと本当に想像させないでください」
「お前如きが想像するな気持ち悪い」
 ここまで尽くしている俺に対して、この人は全く。
「そんな事言うとおかずにしますからね」
「雄二、それは許さない」
「嘘です、すみません」
 将生さんにどつかれながらエレベーターに消えて行く二人を見送る。エレベーターの扉が閉まり俺が見えなくなった途端、田島さんは将生さんの手首を掴み壁に押し当て、噛み付くように唇を塞いだ。
 なるほど田島さんは想像以上の肉食獣だったという訳か。俺には大きな猫ちゃんに思えていたが、将生さんを貪る様は宛ら身を潜め獲物を捕食する虎そのものだ。このギャップにやられたのだろうか。それにしてもまさか、あの将生さんがこんな風に乱暴にされているのにも関わらず健気に受け入れている姿を見ると、二人はやはり愛し合って結ばれたのだろう。
 しかし、あと少し待てないのか全く。そのエレベーターは監視カメラが一階のモニターに映し出されているんだぞ。二人の仲睦まじすぎる様子がただいま絶賛放映中だ。
 人が来ないか心配で、二人がエレベーターを降りるまで見張っていた俺は、自分でも気付かぬうちにいらぬ忠義心が芽生えていた事を思い知らされた。

 色々な人に言われてきた。将生さん付きなんてよくやっていられるな、と。俺も何度も思った。だが将生さんの側にいると飽きないんだ。人間は、人生は、面白いものだと思わされる。本人は死に場所を探しているかのように生きている癖に、不思議なものだ。だが最近、それも少し変わった気がした。将生さんに芽生えた生きようとする気持ち、それはきっと、田島一平と言う男のお陰だ。
 やはり、俺は田島さんについていこう。将生さんになんかついていったら命がいくつあって足りないと言う感想は、やはり変わらない。それでも少しだけ角が取れた将生さんを可愛いと言う田島さんの気持ちが、なんとなく分かってしまった気がした。




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