【完結】友達未満恋人以上そんな関係ありですか?

はゆりか

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ユシンside ③-3

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久々の学園。
特別棟にあてがわれた自室でマリアと久々に会う。

マリアが断るはずがないし、今更感があるにも関わらずいざ伝えようとするとどう切り出せばいいか悩む…

こんな事で俺が悩む日がくるなんて…



タイミングを見計らうが中々口に出せず、集中もできていないくせに書類チェックしていると、引出しの中にある懐かしい問題集に目が止まった。


確かこの問題集…


ペラペラとめくり一つの問題を見つけると思わず笑みが溢れてしまう。


「マリア。この問題覚えているか?」

お茶の用意をしていたマリアが私の言葉に手を止める。

「これは…」

俺の近くまで来て問題を見たマリアは顔を赤く染める。


「あの時はえらい変な解き方をしていたよな。どうやったらこんな単純な問題をあんなややこしくできたんだか…」

俺が揶揄う様に言うと、マリアはぷぅと頬を膨らませる。

かわいいな。おい。


そんな事を思いながら当時のマリアの事を思い返す。


表情豊かな部分はかわらないが、今思うとあの頃マリアは自分を馬鹿に見せる為なのかだいぶツンツンとしていたな…

今ではだいぶ素直で柔らかくなった。

やはりあの頃はかなり無理をしていたのだろう。


でも、改めてあの時の事を思うとマリアはかなり頭の回転が早く、どんな状況でも瞬時に対応できる有能さがあった。

自分では気付いていない。
全て無意識に行っていたのだと思う。

自分自身の精神を保つ為に己をマインドコントロールして自身を奮い立たせて過ごしていた。

だからこそマリアの強さが…凄さがわかる。


そんなマリアに他の誰でもない俺が気付けてよかった。
本気でそう思う。



マインドコントロールそれを解いてくださったのがユシン様って事ですね」

マリアは少し恥ずかしそうに…でもなんとも言えない嬉しそうな笑みを浮かべる。


そんな笑みを見てしまえば気持ちが抑え切れなくなる。

俺はマリアの頭を軽く撫でるとキスをする。
もう何度目かわからないキス。

何度しても足りない。

愛おしい。
愛おしい…
愛おしい……


もう、俺はマリアがいない生活に戻る事は出来ないだろう。

これから先、何があっても俺はマリアと共に過ごし、共に悩み、共に考え年老いて行きたい。


「マリア…学園を卒業したら俺は王家を抜ける。そして、父上より侯爵の地位を受けることが決まった。俺は侯爵当主となり騎士団に入団して兄上の…この国の剣となり盾となる。最初は慣れない事に色々不便な事もあるかも知れない。でも、マリアと共に乗り越えて行きたいと思う」

俺が真剣に伝えると、マリアは一瞬驚いた様に目を見開いてからフワリと笑みを浮かべてコクリと頷く。

「はい。私も頑張ります。共に乗り越えて行きましょう」

俺の言葉にマリアは真剣な瞳で答えてくれる。

マリアのその言葉に俺の心は満たされていく。




「学園を卒業したらすぐ結婚しよう」

一度、マリアを強く抱きしめてから伝えたかった言葉を告げる。
マリアは予想していなかったからか驚いた表情をする。


…ダメか?


「…すぐ…ですか?予定ではユシン様が騎士団に入り地盤をそれなりに築いてからと…」

マリアは明らかな戸惑いを見せる。 


意外と喜んでくれるかもしれないと期待していただけに少しショックを受ける。

まぁ表には出さないが…結構キツイ。

でも、諦めるわけにはいかない。


マリアの気持ちも分からなくはない。
マリアの事だから結婚しても俺に頼らず自ら色々な事をやって行きたいのだろう。

その為に、ユーラの元に行き商業の事を学べるのを楽しみにしている。
俺自身それに対して反対するつもりはない。

マリアは何も我慢する必要はない。
ただ、できる限り共にいたい。
その気持ちだけは譲れない。


「結婚しても子供が出来るまではマリアは自由にしたらいい。ユーラの元で学び商業をはじめてもいい。その時は全力で協力する。好きな本も好きなだけ集めていい。俺に遠慮する事はない。学園を卒業したら今の様に会う事は出来なくなる。騎士団入団一年目はほぼ会えなくなるだろう。そんなの俺は耐えられる自信がない」

「ユシン様…」
「もう敬称はいらない。ユシンと呼べと言っているだろう」
「それは…」

マリアは戸惑いながらも先程とは違う表情をみせる。

もう一押しか…


「マリア。俺と結婚してください。俺の妻となりこれから先共に歩んでほしい」


そう言って俺は願いを込めてマリアに再び口付けをする。

マリアは昔の初めてキスをした時の様な真っ赤な顔をして私を見つめると、覚悟を決めた様に小さくコクンと頷く。


「…よろしくお願いします」


小さい声ではあったがそう答えるマリアを見て、俺は最高に幸せな気分になる。

俺は強くマリアを抱きしめると再び深くキスをする。


「ありがとう」

俺は小さく呟く。


俺と出会ってくれてありがとう。
俺を好きになってくれてありがとう。

君という存在が俺を救ってくれた。


何があってもマリアを守り抜く。
ずっと愛し続ける。

お前をこの世界の誰よりも幸せにすると誓うよ…





ただ、一つだけ訂正するよ。
子供が出来るまでとは言ったが、きっと子供はすぐに出来るだろう。

色々と我慢しているからな…

それだけは許してくれ。
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