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四十四話 緑のシンボル
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――スピカがフラフラと地面に落ちている。私はなんとかギリギリキャッチできた。
「ちょちょちょ⁉大丈夫スピカ?」
(着いたわよ...でもちょっと休んで良い?)
スピカは疲れ切って眠ってしまった。私の目の前には緑色の装置がある。スピカが頑張って精神を削りながらここまで連れてきてくれたんだ。早く解除して先に進まないと。するとレイド兄さんが装置に触った。
「これ、どうやって解除するんだ?」
「あれっ?なんかここに....」
私は装置に何か文字が書いてあるのを見つけた。
平穏で自由なところを渡り歩け
「「....は?」」
平穏で自由なところに立て、ね?うん。平穏と自由ね?確か緑のシンボルとかだったと思うしわかるよ?でも立てとは?いやわからん。
「....まだ、まだ詰みではないよ?」
「そういやぁスピカが持ってた本があったな。」
「そうだね!スピカ~アイテムボッk….」
私の手の中には強風の中でもすやすやと気持ちよさそうに眠るスピカの姿があった。
「......」
「そういえば寝てんじゃん‼」
焦りで変な汗をかき始めた。考えようとするとパニックになって考えがまとまらない。
「レイド兄さんどうしよう⁉考えがまとまらない‼」
「落ち着け‼時間制限は無いからゆっくり考えろ!大丈夫だから!」
私は深呼吸をしながら頭を落ち着かせ、考え始めた。緑のシンボルは平穏と自由、その中から考えるのは....⁉平穏....私達がいるところとは真逆。ってことはその中に平穏な道を探せってこと?いや、ここから動くのはリスクが高い。それに何が平穏かもわからないのに。もし動いて間違ったら道順を覚えていない私は絶対また装置に戻ることなんてできない。
「くそッ‼頭を早く回せ‼」
スピカを潰さない程度に両手をキュッと閉める。スピカの寝息がかすかに感じられた。
「――スピカ....?」
「えっ?」
「ねぇ!スピカの属性ってなんだっけ⁉」
レイド兄さんが私の気迫に押されて一瞬たじろいだ。
「緑の風属性だが?」
「.....‼」
風....‼もしかして平穏で自由って風の事をさしてる?でもそれだけじゃ....あっ‼
私は試しに濃くなっている霧の中に足を突っ込んでみた。すると、私の周りの一つだけ霧は濃いけど風が穏やかな場所があった。
「来た....‼」
「なにか分かったのか⁉」
私は考えを説明した。レイド兄さんは結構真剣に一つ一つ聞いてくれて話しやすかった。
「それじゃあ、行ってくる‼」
「おい待て。」
私が早速霧の中に入ろうとするとレイド兄さんに腕を掴まれ、止められた。
「今さらっと話しやがったが、もし間違ったら――。だよな。俺は戦いのことでしか頭が回らない肉頭なんだ。だからこうゆう危険な場所には俺がいく。」
予想外の反応だった。まさかそんな事を考えてたなんて。私は失礼だけど少し可笑しくなった。
「大丈夫だよ。まぁ大丈夫とは言い切れないけど....でもありがとう、心配してくれて。だけど私結構こうゆうの得意なの!だから安心して待ってて?」
そう言うとレイド兄さんは私の腕から手を離した。私はそれを確認して、レイド兄さんにスピカを託した。
「こういうときぐらいは役に立たせてよ!」
レイド兄さんはその応えに何故か苦笑いで返した。
「気をつけてな。」
「うん!」
そして私は一歩ずつ一つ一つタイルにつま先を出し、風を感じて進み始めた。
「ちょちょちょ⁉大丈夫スピカ?」
(着いたわよ...でもちょっと休んで良い?)
スピカは疲れ切って眠ってしまった。私の目の前には緑色の装置がある。スピカが頑張って精神を削りながらここまで連れてきてくれたんだ。早く解除して先に進まないと。するとレイド兄さんが装置に触った。
「これ、どうやって解除するんだ?」
「あれっ?なんかここに....」
私は装置に何か文字が書いてあるのを見つけた。
平穏で自由なところを渡り歩け
「「....は?」」
平穏で自由なところに立て、ね?うん。平穏と自由ね?確か緑のシンボルとかだったと思うしわかるよ?でも立てとは?いやわからん。
「....まだ、まだ詰みではないよ?」
「そういやぁスピカが持ってた本があったな。」
「そうだね!スピカ~アイテムボッk….」
私の手の中には強風の中でもすやすやと気持ちよさそうに眠るスピカの姿があった。
「......」
「そういえば寝てんじゃん‼」
焦りで変な汗をかき始めた。考えようとするとパニックになって考えがまとまらない。
「レイド兄さんどうしよう⁉考えがまとまらない‼」
「落ち着け‼時間制限は無いからゆっくり考えろ!大丈夫だから!」
私は深呼吸をしながら頭を落ち着かせ、考え始めた。緑のシンボルは平穏と自由、その中から考えるのは....⁉平穏....私達がいるところとは真逆。ってことはその中に平穏な道を探せってこと?いや、ここから動くのはリスクが高い。それに何が平穏かもわからないのに。もし動いて間違ったら道順を覚えていない私は絶対また装置に戻ることなんてできない。
「くそッ‼頭を早く回せ‼」
スピカを潰さない程度に両手をキュッと閉める。スピカの寝息がかすかに感じられた。
「――スピカ....?」
「えっ?」
「ねぇ!スピカの属性ってなんだっけ⁉」
レイド兄さんが私の気迫に押されて一瞬たじろいだ。
「緑の風属性だが?」
「.....‼」
風....‼もしかして平穏で自由って風の事をさしてる?でもそれだけじゃ....あっ‼
私は試しに濃くなっている霧の中に足を突っ込んでみた。すると、私の周りの一つだけ霧は濃いけど風が穏やかな場所があった。
「来た....‼」
「なにか分かったのか⁉」
私は考えを説明した。レイド兄さんは結構真剣に一つ一つ聞いてくれて話しやすかった。
「それじゃあ、行ってくる‼」
「おい待て。」
私が早速霧の中に入ろうとするとレイド兄さんに腕を掴まれ、止められた。
「今さらっと話しやがったが、もし間違ったら――。だよな。俺は戦いのことでしか頭が回らない肉頭なんだ。だからこうゆう危険な場所には俺がいく。」
予想外の反応だった。まさかそんな事を考えてたなんて。私は失礼だけど少し可笑しくなった。
「大丈夫だよ。まぁ大丈夫とは言い切れないけど....でもありがとう、心配してくれて。だけど私結構こうゆうの得意なの!だから安心して待ってて?」
そう言うとレイド兄さんは私の腕から手を離した。私はそれを確認して、レイド兄さんにスピカを託した。
「こういうときぐらいは役に立たせてよ!」
レイド兄さんはその応えに何故か苦笑いで返した。
「気をつけてな。」
「うん!」
そして私は一歩ずつ一つ一つタイルにつま先を出し、風を感じて進み始めた。
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