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夕陽のせい
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「よし、これで忘れ物はないよね!」
鏡の前で服装チェックをし、カバンを持って扉に向かった私は部屋を出た
今日は、日曜日
そう彼との約束の日だ
集合場所に待ち合わせ時刻10分前に着いた私は、相手がもう来ているのか探した
しかし、それもすぐに終わる
なぜなら彼はいつも人目を惹く容姿だからだ
「ごめんお待たせ!待った?」
彼の所に手を振りながら近付き、そう問いかけた
「いや、全然俺もさっき来たところだし」
「そっか、それにしても今日はどこに行くの?」
「夕方になってから連れていきたいところがあんだけど、まだ秘密な!」
「えー、どこ?気になる!!うーんでも秘密なんでしょ?」
「あぁ、だからそれまでにどっか行きたいとことかあるか?」
「だったら・・・映画とか見に行こうよ煉君!」
それから私は彼の手を引き、2人で歩きながら私はあの時のことを振り返った―――
私は、2人からのメールが送られてきた時、決断を迫られた
「どうしよう!どうしよう!どっちを選べばっ・・・!!」
その後、数十分をかけて悩んだ末出した答えは、煉君だった
「先に約束したのは煉君となんだからこっちが先だよね・・・だから決して拓海君を避けたわけじゃないっ!」
誰に対しての言い訳かはわからないがとにかく私はそう叫んで決意した
そこからの私の行動は素早かった
2人にそれぞれ丁寧に返事を送信し、相手からの反応を待った
送信後しばらくして2人から返信が来た
まずは、煉くんのメールから開けてみた
『それじゃあ、楽しみにしてるぜ。』
この短い文が届いていた
次に開くのに勇気がいる拓海君のメールを開けた
『そっか、残念(>_<)
友達と先に約束してたんだったら仕方ないな・・・(´▽`;)ゞ
また今度誘うよ♪ヽ(´▽`)/
拓海』
このメール文を見て私は一気に脱力し、いつの間にか止めていた呼吸を再開した
「良かった~!!
あの事については一切触れてなかった!」
それからまた1つ大きなため息をつき、ベッドに転がった
「でも、拓海君とは結局合わせる顔ないよ~!」
そうつぶやいた後私はベッドの上をごろごろ転がりながら唸っていたが段々それも面倒になってきたため、最終的に考えることを放棄した
「でもまあ、なるようになるよね~」
そのつぶやきを最後に私はその日を終えた
隣を歩いている煉くんをチラ見しながら回想を終え、新たに違うことを考えた
今でも拓海君とのことはどうするべきなのか自分の中で答えは一切出ていない
しかし、今は煉くんと今日1日を楽しく思い出に残るように努めようと思った
その日は、街中をぶらぶらした後私が提案し最近気になっていた映画を見て、その次に彼がずっと教えてくれなかった連れていきたい場所とやらに案内された
私はどこに向かうのか分からないため、彼に手を握られながら彼の後を歩いた
「結局どこに向かってるのかまだ聞いてないんだけど、そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?」
私はそうやって前に問いかけたが相手はこちらを振り返り、意地悪な笑顔を浮かべて「まだ内緒」と言って私の手を引いていた
繋がれた手を見ながら、その返事に不満を抱きつつも、同時にドキドキが止まらない
果たしてこのドキドキは、まだ見ぬ行き先についてのものなのかあるいは――――――
少しぼーっとしてた私はいつの間にか彼が足を止めていたことに気付かず、彼の背中に正面衝突してしまった
そんな私にもお構い無く彼は到着したことを告げた
「着いたぜ」
「わぁ・・・・」
私は下を向いていた顔を上げて目の前に広がる景色を視界に入れたあと、思わず感嘆の声をもらしていた
「俺、よく1人でここに来るんだ、嫌なことがあった時とかに・・・・でもここに来るとまあいいやってなるんだよな・・・・」
「・・・・・・・」
私は、今目の前に広がる景色に圧倒されて彼の言葉に応えることが出来なかった
目の前には、町が一望でき夕方独自の色合いにより赤から青へのコントラストが綺麗で私はそのまましばらく景色に見とれていた
私達の住んでいる町は大きいがどちらかと言うと自然が多いそんな場所だ
だからこの景色は陽が沈むに従って少しずつ私達に見せる景色を変えていきまるで自分の住んでいる町ではなく、どこか違う世界にいるようにも錯覚してしまう
完全に太陽が隠れてから思う存分景色を堪能した私は、この感動を共有しようと思い隣を見上げた
すると、いつからなのか彼はすでに私の方をじっと見つめていた
そんな彼によって、喉まで出かかっていた感動の言葉は奥に引っ込み、少しの間見つめ合った後、私は耐えきれなくなりついには目線を彼から逃げるように外してしまった
なぜなら彼の瞳を見ているとまるで私のすべてを彼が見透かすかのように感じたからだ
それと同時にこのまま彼と目を合わせていたら私でも気付かなかった何かが内から飛び出して行きそうだと恐怖にも似た感情が私の中で膨れ上がったからだ
私が気持ちを落ち着けていると、彼が口を開いたので何の気なしに彼の方に顔を向けて見上げた
そこには真剣な目と表情が待っていた
しかも彼の口から紡がれるそれはやっと落ち着けた私の心を再び波立たせ、さっき以上に揺らがせるものだった
「やっぱり俺はお前が好きだ、桜・・・俺は今日一緒にいてますますそれが強くなった、だからっ―――」
煉君はそこで一旦言葉を区切り、おもむろに私から離れ、立っていた柵に駆け寄りすでに沈んだ太陽の残光で照らされている景色に向かって叫んだ
「だからっ、例え桜が他のやつを好きでも俺はぜってぇに振り向かせてみせるっ!!」
静寂の中いきなりそう叫んだ後、彼はこちらをチラッと見たがすぐに町の方を向き、私から顔を隠した
しかし、私にはその一瞬で彼が浮かべている表情がはっきり見えてしまった
それにより私は認識してしまった
彼の顔が赤かったことそして、私も同じように赤に染まっているだろうことにもすべてを夕陽のせいにして――――――
_______________________________________________
お読み頂きありがとうございました\(^o^)/
今回も更新が遅れてしまいすみませんでした!!
何と今回は5ヶ月も間を空けてしまいました・・・・σ( ̄∇ ̄;)
(段々記録が更新されてる・・・(/≧◇≦\))
てすが!
皆さん安心してください!!
ちゃんと完結を目指してますっ(`ー´ゞ-☆
ですのでどうか気長に待っていただけると大変嬉しく思います・・・(´▽`;)ゞ
ではまたの更新をお楽しみに!!(してくれるといいなぁ)
鏡の前で服装チェックをし、カバンを持って扉に向かった私は部屋を出た
今日は、日曜日
そう彼との約束の日だ
集合場所に待ち合わせ時刻10分前に着いた私は、相手がもう来ているのか探した
しかし、それもすぐに終わる
なぜなら彼はいつも人目を惹く容姿だからだ
「ごめんお待たせ!待った?」
彼の所に手を振りながら近付き、そう問いかけた
「いや、全然俺もさっき来たところだし」
「そっか、それにしても今日はどこに行くの?」
「夕方になってから連れていきたいところがあんだけど、まだ秘密な!」
「えー、どこ?気になる!!うーんでも秘密なんでしょ?」
「あぁ、だからそれまでにどっか行きたいとことかあるか?」
「だったら・・・映画とか見に行こうよ煉君!」
それから私は彼の手を引き、2人で歩きながら私はあの時のことを振り返った―――
私は、2人からのメールが送られてきた時、決断を迫られた
「どうしよう!どうしよう!どっちを選べばっ・・・!!」
その後、数十分をかけて悩んだ末出した答えは、煉君だった
「先に約束したのは煉君となんだからこっちが先だよね・・・だから決して拓海君を避けたわけじゃないっ!」
誰に対しての言い訳かはわからないがとにかく私はそう叫んで決意した
そこからの私の行動は素早かった
2人にそれぞれ丁寧に返事を送信し、相手からの反応を待った
送信後しばらくして2人から返信が来た
まずは、煉くんのメールから開けてみた
『それじゃあ、楽しみにしてるぜ。』
この短い文が届いていた
次に開くのに勇気がいる拓海君のメールを開けた
『そっか、残念(>_<)
友達と先に約束してたんだったら仕方ないな・・・(´▽`;)ゞ
また今度誘うよ♪ヽ(´▽`)/
拓海』
このメール文を見て私は一気に脱力し、いつの間にか止めていた呼吸を再開した
「良かった~!!
あの事については一切触れてなかった!」
それからまた1つ大きなため息をつき、ベッドに転がった
「でも、拓海君とは結局合わせる顔ないよ~!」
そうつぶやいた後私はベッドの上をごろごろ転がりながら唸っていたが段々それも面倒になってきたため、最終的に考えることを放棄した
「でもまあ、なるようになるよね~」
そのつぶやきを最後に私はその日を終えた
隣を歩いている煉くんをチラ見しながら回想を終え、新たに違うことを考えた
今でも拓海君とのことはどうするべきなのか自分の中で答えは一切出ていない
しかし、今は煉くんと今日1日を楽しく思い出に残るように努めようと思った
その日は、街中をぶらぶらした後私が提案し最近気になっていた映画を見て、その次に彼がずっと教えてくれなかった連れていきたい場所とやらに案内された
私はどこに向かうのか分からないため、彼に手を握られながら彼の後を歩いた
「結局どこに向かってるのかまだ聞いてないんだけど、そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?」
私はそうやって前に問いかけたが相手はこちらを振り返り、意地悪な笑顔を浮かべて「まだ内緒」と言って私の手を引いていた
繋がれた手を見ながら、その返事に不満を抱きつつも、同時にドキドキが止まらない
果たしてこのドキドキは、まだ見ぬ行き先についてのものなのかあるいは――――――
少しぼーっとしてた私はいつの間にか彼が足を止めていたことに気付かず、彼の背中に正面衝突してしまった
そんな私にもお構い無く彼は到着したことを告げた
「着いたぜ」
「わぁ・・・・」
私は下を向いていた顔を上げて目の前に広がる景色を視界に入れたあと、思わず感嘆の声をもらしていた
「俺、よく1人でここに来るんだ、嫌なことがあった時とかに・・・・でもここに来るとまあいいやってなるんだよな・・・・」
「・・・・・・・」
私は、今目の前に広がる景色に圧倒されて彼の言葉に応えることが出来なかった
目の前には、町が一望でき夕方独自の色合いにより赤から青へのコントラストが綺麗で私はそのまましばらく景色に見とれていた
私達の住んでいる町は大きいがどちらかと言うと自然が多いそんな場所だ
だからこの景色は陽が沈むに従って少しずつ私達に見せる景色を変えていきまるで自分の住んでいる町ではなく、どこか違う世界にいるようにも錯覚してしまう
完全に太陽が隠れてから思う存分景色を堪能した私は、この感動を共有しようと思い隣を見上げた
すると、いつからなのか彼はすでに私の方をじっと見つめていた
そんな彼によって、喉まで出かかっていた感動の言葉は奥に引っ込み、少しの間見つめ合った後、私は耐えきれなくなりついには目線を彼から逃げるように外してしまった
なぜなら彼の瞳を見ているとまるで私のすべてを彼が見透かすかのように感じたからだ
それと同時にこのまま彼と目を合わせていたら私でも気付かなかった何かが内から飛び出して行きそうだと恐怖にも似た感情が私の中で膨れ上がったからだ
私が気持ちを落ち着けていると、彼が口を開いたので何の気なしに彼の方に顔を向けて見上げた
そこには真剣な目と表情が待っていた
しかも彼の口から紡がれるそれはやっと落ち着けた私の心を再び波立たせ、さっき以上に揺らがせるものだった
「やっぱり俺はお前が好きだ、桜・・・俺は今日一緒にいてますますそれが強くなった、だからっ―――」
煉君はそこで一旦言葉を区切り、おもむろに私から離れ、立っていた柵に駆け寄りすでに沈んだ太陽の残光で照らされている景色に向かって叫んだ
「だからっ、例え桜が他のやつを好きでも俺はぜってぇに振り向かせてみせるっ!!」
静寂の中いきなりそう叫んだ後、彼はこちらをチラッと見たがすぐに町の方を向き、私から顔を隠した
しかし、私にはその一瞬で彼が浮かべている表情がはっきり見えてしまった
それにより私は認識してしまった
彼の顔が赤かったことそして、私も同じように赤に染まっているだろうことにもすべてを夕陽のせいにして――――――
_______________________________________________
お読み頂きありがとうございました\(^o^)/
今回も更新が遅れてしまいすみませんでした!!
何と今回は5ヶ月も間を空けてしまいました・・・・σ( ̄∇ ̄;)
(段々記録が更新されてる・・・(/≧◇≦\))
てすが!
皆さん安心してください!!
ちゃんと完結を目指してますっ(`ー´ゞ-☆
ですのでどうか気長に待っていただけると大変嬉しく思います・・・(´▽`;)ゞ
ではまたの更新をお楽しみに!!(してくれるといいなぁ)
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