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作戦
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それからしばらくして、とうとう、自分たちの生活区域を犯された冒険者たちが出てき始めた。
市民に関しては、基本的にモンスターがいることに気が付くと帰っていったが、冒険者たちはそんなことない。
何故なら、彼らは今までモンスターものことを収入のもととしか思っていない。
正確には、きちんとモンスターの危険性というのはわかっているが、それでも、やはりどこか、下級モンスターは警戒する価値無しと思っている。
確かに、基本的には国境沿いには下級モンスターしか置いていない。
もちろん、中級上級も近くに入るが、実際の国境線を守っているのは、下級モンスターがほとんどなのだ。
「しかし、これは数がやばいな。」
仲間と一緒に、ダンジョンに支配されてしまったこの土地から逃げ出そうと協力を誓った冒険者たちは、あのモンスターの壁をどうやって攻略するかを相談していた。
「確かに下級モンスターしかいないが、それにしたって、数に問題がある。
おそらく、こちら側が攻撃を仕掛ければ、近くで待機しているモンスターたちもこちらに向かってくるだろう。」
「我々の攻撃力があれば、下級モンスターくらいなら、一撃で屠れるだろうが、それでも、身体能力も、魔法も、ずっと使い続けていると、魔力が切れてしまう。」
「かといって、魔力なしで戦っては、今度はなかなかモンスターを倒せなくなってしまう。」
今、彼らが一番問題視しているのは、持久戦になることだ。
いくら、個々の力の差があっても、持久戦になってしまえば、数の多いほうが勝つだろう。
それは、集中力の低下という、精神的な部分も、魔力切れという肉体的な意味でも、数が不利な方が、持久戦は向いていないのだ。
「やはり一点突破か?」
「その作戦が一番いいだろう。
おそらく、ダンジョンも、これ以上の国との戦争は避けたいだろう。
そうなった場合、王国両側に勝手にモンスターを入れて、またトラブルになるのを避けるだろう。」
「つまり、我々は何とか、モンスターたちの波をかいくぐって、王国両側まで行ってしまえば、勝ちということだな?」
「おそらくだが…」
実際には、ダンジョンと国の力には圧倒的な差があるので、王国側は、モンスターが自国内に入ってきても、ダンジョン側に規制をかけることができない。
それどころか、そんなことをして、本気でダンジョン側を怒らせてしまって、領土をすべて奪われるほうが怖いと思っているのである。
「それじゃあ行くか…」
そんなことも知らない彼らは、一回モンスターの波を超えてしまえば、もう追いかけてこないという結論を信じて、全員で一点に攻撃を始めるのだった。
市民に関しては、基本的にモンスターがいることに気が付くと帰っていったが、冒険者たちはそんなことない。
何故なら、彼らは今までモンスターものことを収入のもととしか思っていない。
正確には、きちんとモンスターの危険性というのはわかっているが、それでも、やはりどこか、下級モンスターは警戒する価値無しと思っている。
確かに、基本的には国境沿いには下級モンスターしか置いていない。
もちろん、中級上級も近くに入るが、実際の国境線を守っているのは、下級モンスターがほとんどなのだ。
「しかし、これは数がやばいな。」
仲間と一緒に、ダンジョンに支配されてしまったこの土地から逃げ出そうと協力を誓った冒険者たちは、あのモンスターの壁をどうやって攻略するかを相談していた。
「確かに下級モンスターしかいないが、それにしたって、数に問題がある。
おそらく、こちら側が攻撃を仕掛ければ、近くで待機しているモンスターたちもこちらに向かってくるだろう。」
「我々の攻撃力があれば、下級モンスターくらいなら、一撃で屠れるだろうが、それでも、身体能力も、魔法も、ずっと使い続けていると、魔力が切れてしまう。」
「かといって、魔力なしで戦っては、今度はなかなかモンスターを倒せなくなってしまう。」
今、彼らが一番問題視しているのは、持久戦になることだ。
いくら、個々の力の差があっても、持久戦になってしまえば、数の多いほうが勝つだろう。
それは、集中力の低下という、精神的な部分も、魔力切れという肉体的な意味でも、数が不利な方が、持久戦は向いていないのだ。
「やはり一点突破か?」
「その作戦が一番いいだろう。
おそらく、ダンジョンも、これ以上の国との戦争は避けたいだろう。
そうなった場合、王国両側に勝手にモンスターを入れて、またトラブルになるのを避けるだろう。」
「つまり、我々は何とか、モンスターたちの波をかいくぐって、王国両側まで行ってしまえば、勝ちということだな?」
「おそらくだが…」
実際には、ダンジョンと国の力には圧倒的な差があるので、王国側は、モンスターが自国内に入ってきても、ダンジョン側に規制をかけることができない。
それどころか、そんなことをして、本気でダンジョン側を怒らせてしまって、領土をすべて奪われるほうが怖いと思っているのである。
「それじゃあ行くか…」
そんなことも知らない彼らは、一回モンスターの波を超えてしまえば、もう追いかけてこないという結論を信じて、全員で一点に攻撃を始めるのだった。
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