世界最強の強くてニューゲーム

準備

「ゼアーク様。」

「なんだ？」

「この世界全体の地形のほとんどの把握が完了しました。」

「そうか。それでは地図を見してくれ。」

そして、部下に地図を見してもらったのだが、そこにはゲーム時代とはかけ離れた地図があった。

「聞いたことない国があるのでまさかと思っていたが…やはりこの世界は全然違う世界なのか？」

大陸に関しては、ゲームの世界では２つあったが、この世界では１つしかない。

その代わりに、そこそこ大きな島は多くあったらしい。

(そして、この地図で見ると我がダンジョンの勢力圏は大きいな。)

世界全体のことを詳しく知らない時には侵攻をしていたので、わからなかったが、どうやら思っていた以上に、この大陸は大きいらしい。

そして、ゼアークのダンジョンは、大陸の中心部分に位置していて、北にも南にも勢力を伸ばしているので、すでに大陸の中心部分は、ゼアークによって制圧をされている。

大陸の南北の中心という意味では、耐理宇の端の方にはまだ勢力圏が伸びていないが、それでも、やはり大陸の中心部分はゼアークによって制覇されている。

(それに、このダンジョンは、そこまで地上の領土は広げていないが、実験の為に、他のダンジョンは勢力を伸ばさせているからな…)

ゼアーク本人のダンジョンの周りはある程度開拓も住んで、今は人口が増えるのと、モンスターと人間による共同作業を探している状態だが、２年前に手に入れた部下たちのダンジョンの上には、人間の町はなかった。

そこで、ある程度周辺へ攻め込んで、最低でも１ダンジョンに１街を作るようにしていたのだ。

(そろそろ動きもありそうだし。)

ゼアークが２年前に来て、そのあと世界各地に勇者と魔王が現れてから、この世界は大きく変わり始めた。

勇者は人間なので、やはり金がないと生きていけない。

そして、勇者はそこそこの人数がやってきたが、それでもやはり人数は少ない。

そして、勇者を持った国は大きな力を得ることができる。

つまりは、この世界は一気に争いが加速した。

勇者と魔王。

魔王と魔王。

国(勇者)と国(勇者)。

こうして、弱肉強食の関係ができたことで、弱小国は飲み込まれ、強い国、ダンジョンが生きていくことができた。

しかし、勇者を持っていない国がなくなったことで、人間同士の戦争は慎重になった。

もしも勇者同士で戦って、勇者が死んでしまっては、勇者を持っているほかの国から襲われてしまうからだ。

そして、魔王同士でも、相手がそこそこの力を持っているので、簡単には攻められなくなった。

しかし、そんな平和は長くはこない。

彼らは、後半の１年で力をためた。

つまり、ここからはそのため込んだ力を使うことになる。

そのことを考え、ゼアークは準備を始めるのだった。