本当の自分は自分でも分からない

T.H

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第2章

日常の中で起きたイレギュラーからの始まり

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染井と別れまた付き合う前に戻った。
ただ唯一違う事はお金の使い方だ。
付き合ってる時は、自分の為にあんまりお金を使わず二人でのご飯や遊びに行く事にお金を使っていた。
2人分から1人分になった事によって使ってもお金が貯まっていく。
自分の働いてる会社は給料が良いから尚更だった。
そんな事を考えながら日常を過ごしている。
気がつけば年を越して君と付き合い始めた季節も過ぎさくらが咲く季節になっていた。
新しい風が会社に吹き自分の部下として配属された。
昨年の自分も目にやる気と自信がみなぎっていたので在ろうと思い勝手に投影していた。
先輩として後輩に何かそれらしき事をしていこう等とは、考えていない。
一緒に作業をこなして、教える事が平日のサイクルになっていた。
この頃のプライベートと言うと会社の先輩、同期の年上の人たちとコンパ、合コンに行く事が多くなっていた。
きっかけは些細な事だ。
別れてから3ヶ月くらい経ったある日、会社のレクレーションが開催されることになった。
当日は、仕事が終わってから開催という事だったので、いつも通り起床してルーティンとなっている行動と共に身支度をした。
準備が整い家を出て少し歩いた際に異変に気付いた。「遠くの方の視界がぼやける。」
なぜ?と考えた際に直ぐにわかった。
いつも掛けているメガネのレンズが片方外れているからだ。
時間が無いながらも、直ぐに自分で修理して仕事に向かおうとしたのだが、この時に限って直らない。イライラする気持ちを抑えて大きく溜息をつき諦めてコンタクトレンズを付けて仕事場に向かった。
この出来事のお陰で色々と今日一日面倒な事に巻き込まれる。
会社に着き社員証をかざして入館し、制服に着替えて今日、行う作業の確認と準備をして自分の席に座る。
自分は会社に来る時間帯が早いので誰も居ない事が多い。
だから携帯を見て始業時間まで暇を持て余している事が大半である。
時間が経つにつれて出勤してくる人が増えてきてあっという間に仕事が始まった。
同じチーム内の人が「あれ今日メガネじゃなくてコンタクトなんだ~気合い入ってるの?」といつも通り小馬鹿にした言い方で聞いてくる。
自分は愛想笑いをしながら事情を説明すると「成る程ねー」と答えてくれた。
それからまた普通に仕事をしていると別の部署に行かないといけない用事が出来た。
いつも通りそこの部署に入りパートさんに話しかける。
するとパートさんが驚いた表情をして自分の方を凝視してくる。
あまりにも見てくるので「僕の顔に何か付いてますか?」と笑いながら言った。
この言葉で我に返ったのか凝視するのをやめて冷静になって質問を返してきたのだが、その内容が想像してないものだった。
「今日入ってきた中途社員の方ですか?」
自分はこの質問の意味が分からなかった。
声をかけたパートさんは確実に知ってる人。
昨日も普通に日常会話程度には接して居たからこんな事を言われるとも思っていなかった。
「ふざけてるのか?」と疑問に思ったが顔がそのような顔で聞いてきてないのは見て分かった為、動揺した心を一瞬で落ち着かせていつも通りの声で
「本気でさっきの質問してます?」と笑いながら聞き返した。
パートさんは何かに打たれたように声を上げて二度目の驚きをし気がついたようだ。
「いつもメガネだから気づかなくてホントに中途社員の人かなと思ったよ~。
人はこれだけの事でこんなに変わるもんなの?
多分だけど、パッと見ただけで気づく人なかなか居ないと思うよ~私でも分からなかったくらいだし」と笑いながら言った。
自分では分からない変化だが、相当なものがあるらしい。
この件をキッカケとして瞬く間にその噂が変に広がり昼からの業務はパートさん、社員にすれ違う度に同じ質問をされる。
「なんでメガネじゃないの?」
「普段はメガネかけてないの?」
「えぇ~っとどこのチームの人ですか?」
など色々ある。
この手の質問の中で1番多かったのは
「メガネをかけないでこれから仕事しない方が良いんじゃない?」
と言うことだった。
自分はなぜこのような事を言われるのか謎だったが、仲の良い同期の村下朱莉にも同じ事を言われた時は、流石に疑問を聞いてしまった。
村下は、自分の質問に対して間髪を入れずに
「だってメガネしてない方がいつもと違って雰囲気良いし優しそうだもん。
メガネしててもだけど、外すと余計にチャラそうに見える。
でもそれ以上に良い男に見えるんだと思うよ。
だからパートさんとかは、みんな口を揃えて外した方が良いって言ってるんじゃない?
私も外した方が良いと思うけどね。
してない理由は、航平君の事だからめんどくさいからとかでしょ?
パート受け狙うならこれからもコンタクトで来たら良いと思うよ~」と言った。
同期と言うこともあり普通に投げた質問に対して尾ひれが色々付いてきて返ってきた。
だから追加で質問する必要がなく、自分としては納得いくものだった笑
ただ解せないのはメガネを外しただけでチャラそうに見えるというのは、分からないので聞いた。
村下は少しだけ考えて少し口角を上げて
「わかりやすく言うとメガネをかけてる時は真面目で、外してる時は若いオーラが出てるからそれがチャラいになってるんじゃないの?
うちのチームリーダーも「齋藤ってあんな雰囲気だったっけ?」って戸惑ってたくらいだから変わるんだよ。
自分では自覚なくても少し控えめにしないといけないよ。
いつもみたいにふざけた事言うとマジでチャラ男になるから気をつけなね。」と言いその場を立ち去っていった。
自分は少しその後ろ姿を見つめながら唖然としてすぐに正気に戻り仕事をした。
終了のチャイムが鳴り要約1日が終わった。
どれだけこの1日を気を遣って且つ喋り方に気をつけてたか分からないがとりあえず乗りきった。
帰る準備をしていた時に大事な事を思い出した。「今日会社の呑み会だった。」
この事を思い出した瞬間に金曜日の晩、仕事終わりテンションが最大まで引き上げられていた自分にとっては、よじ登ってきた崖からまた突き落とされる気分だった。
この気分を改善するには、
「家に帰って呑みに行く」これしかないと考えた。
早速行動に移そうと黙って帰ろうとした時、チームリーダーに話しかけられた。
「齋藤君まさか帰るとかないよなぁ~」
自分は顔が少し強張ったが
「そんな訳ないじゃないですか~。これから楽しい呑み会の始まりですよ~」
と上手い事返したつもりだった。
この会話の流れでバスに乗り込まされ逃げれなくなった。
結果的に呑み会に参加せざるを得ない状況に陥った。
バスが発進しても尚、永遠にチームリーダーに話しかけられる。
愛想笑いしながら答えるしかなくいつのまにか目的地に到着をしていた。
バスに乗っている人達が次々と降りていき、自分が降りる際に一つ大きなため息を入れてバス内に忘れ物をしてないか確認をしてその場を後にした。 
店の中に入り団体で予約をしているため、大広間に案内をされる。
襖を開けるとまだ時間が少しあるのにそれなりに集まっていた。
自分は空いている席に腰を下ろそうとした。
すると腕を勢い良く引っ張られる。
力が働く方向に目線を向けると朝に話しかけたパートさんが腕を掴んでいた。
引きずられるような形で座っている位置から移動させられパートさんしか周りに居ない所まで連れてこられた。
乾杯の音頭を皮切りにレクレーションが始まった。
自分はすでに疲労感が漂う。
仕事終わりに加え普段より口調に気遣い過ごした1日。
乾杯の音頭が取られるまで永遠に続く質問の嵐。
携帯を触って適当に聞き流そうとしたら携帯を取り上げられる始末。
「此処は生き地獄なのか?」と勘違いした。
それだけで済めばまだ疲労感が少なかったが、自分の直属の上司、先輩がその光景を見ていつも以上に弄ってくる。
マシンガンのように話されては、質問を返しての連続だった為、仕事以上に疲れた。
始まってからはご飯を食べる事、呑むことに意識が行きがちになる為、質問はなくなりゆっくり食べる事が出来た。
と思ったら1時間くらい経つと酒に弱い人達が早々に酔い始める。
自分は酒に強い方らしくて他の人から見たら異常らしい。 
だから会社の呑み会程度では当然酔うこともない。なんなら素面に近い状態だ。
そんな状態の為、酔った人に絡まれるのは得意な方ではないがあしらう事は出来る。
「この人達がただの関係ない一般人ならの話。」
しかし、この場は会社の呑み会で、目上の人ばかりの為、変な事は出来ない。
こんな事を考えていると、普段あんまり関わらない部署違いの先輩社員が「なんで今日メガネかけてないの~?レクレーションだからちょっと張り切ったの?」と絡んできた。
少しお酒が入り、いつもよりテンションが高くなっている。
自分は、愛想笑いで返そうとしたら周りのパートさんが自分よりも先に喋り出し適当な事を答える。
この出来事のお陰で誤解が生まれ、その場の雰囲気で変なアダ名や呼び方をされる。
最初の方は、何とか対応出来ていたがめんどくさくなってきた。
トイレと言ってその場をエスケープした。
静かに呑みたかった為、適当にキョロキョロしていると、部署は違うがいつも呑みに誘ってくれる先輩が手招きしてくれたからそこで呑むことにした。
その先輩にも始めは同じ質問をされた。
その質問に答えると先輩が
「あるあるだよねー笑 てか俺らとプライベート呑む時もコンタクトだもんね。」
と言われ普段から知ってる人は気にしないから色々と自分が楽だった。
呑んでいると話題は、今度合コンに行くという話になっていた。
自分はそういうのは好きではなく、仲の良い人達だけと呑みたいというのがある。だから断るつもりでいた。しかし現実は甘くなかった。
「とりあえず齋藤君は強制で参加な」と言われてしまった。
拒否しようとしたら、立て続けに他の人達からもよろしくなと念を押された為、断れる状況ではなかった。
その日たまたま予定がなかったから良いもののあれば大変だった。
まぁ呑み代は出してくれるという条件付きなのでこれはこれで良かったのかもしれない。
自分は普通に何で強制参加なのか聞いてみた。
すると「誰か少しでも若くて多少顔がマシな人が居ないとダメだろ?
だから当日お前はコンタクトして髪の毛セットしてから集合な!メガネでやる気なしの服装はなしな」と言われた。
聞いた時は開いた口が初めて塞がらなかった。
最初の部分はどうでも良くないが少し褒めてくれてるので良いとして最後の指定はダルすぎる。
なぜラフな格好がダメなのか分からない。
とりあえず自分は「了解しました~」と言い日時と時間を言われた。
宴もたけなわだが終了時間となった。
自分の会社では、一本締めでその場はお開きが恒例となっていた。
外に出ると、太陽が沈み空が真っ暗になっており星が輝いている。
目線を斜め上に向けながら同期と話していると、新入社員の女の子がほろ酔い状態で話かけてきた。
内容は今日一日言われ続けた事で、何故かを説明すると「かけてない方が優しそうだから話しやすいし親近感持てるので変えてみたらどうですか?
多分人気も上がりますよ?」と言ってきた。
めんどくさいので適当に話そうとすると村下朱莉がいきなり背中叩きちゃんと話せと睨んできた。
自分は、バレないようにめんどくささをため息と吐き捨てて「メガネかけてたら少し硬い感じの印象になってるんだね~気をつけるようにするね。普段からのコンタクトも考えておくよ。」と言った。
そこからちょっと話をして満足したのか、笑顔で挨拶されバスに乗り込んでいった。
バスに乗り込んだの確認した後、バスに向かって手を振った。
そして振り返らずに「何で叩くんだよ~。適当な返答しようとか思ってなかったのに」と叩いた張本人の村下に言った。
すると村下が前に回り込んできて「嘘つきだね~。適当に返答するのバレバレだったよ。
今日一日めんどくさい事に巻き込まれ過ぎてるからその流れに乗ろうとしてたでしょ?
あの子、私の直属の後輩で真面目だから先輩と話すのも緊張するんだってさ。
だから「話しやすい先輩誰か居ないですか?」って相談されてたから齋藤君なら話しやすいと思って「適当な話題見つけて話しかけてみ?」とアドバイスしたわけよ~。
で見守って居たらめんどくさそうに見えたから叩いたって訳。納得した?」とドヤ顔で言ってきた。
出会って1年ちょいしか経ってないのになぜここまで分かるのか?
疑問に思ったが前に人間観察が趣味と言っていたのを思い出した。
多分その類から来るものだろうと勝手に納得して「なるほどね~。まぁ僕も普通に話を出来たし満足かな~?これを機に話していくようにするよ~。」と言うと村下は頷いていた。
満足したのか「帰り車で送るよ。帰る時に声かけて?」と言われその場を離れた。
村下と話し終えると、先程合コンに誘ってきた先輩が「さっきは無理やりでごめんね~。
行けなかったら全然言ってね~。
あれはあの場のノリだから気にしないで~。」と軽く言ってきた。
この人の性格はよく知ってるのでさっきのあの言動の裏に申し訳なさが混じっているのは分かっていた。
だから「全然気にしてないですよ~。当日はさっきの事は守るのでご馳走様ですね。」と笑顔で言うと先輩も笑いながらグッドサインをバスに乗り込んだ。
そろそろ人が少なくなって来たので村下に声をかけて帰ろうと言い「長い一日がやっと終わった。」と思いながら車に揺られ帰宅した。
数日後、合コンに行って約束を守ったのでしっかりと奢って頂きこれを境に開催される度に呼ばれる事になる。
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