シルバーバレットイントゥーザスター

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第25話:最強さんの秘密

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その後も俺たちは小屋の前で彼の様子を観察していたが、何を話しかけても「んー……」としか言わない。

弟子たちが困惑して視線を寄こすと、彼がふいにぽつりと言った。

「……君、残って。ほかの人、いらない。」

「え?」

彼は眠たげな瞳を俺に向け、もう一度繰り返す。

「君となら……話す。二人きりがいい。」

弟子たちと顔を見合わせ、俺は少し考えた後、頷いた。

「わかった。じゃあ、ちょっと待ってて。」

弟子たちに外で待機するよう伝え、俺は彼と二人きりになった。静かな小屋に、夜風の音だけが流れ込む。

「……で、話って?」

彼はしばらく黙っていたが、やがて細く笑った。

「君……転生してるよね?」

「……え?」

不意の言葉に心臓が跳ねる。彼はぼんやりと天井を見上げながら続けた。

「俺も……いや、前は“私”だったんだけど。前世で、嫌なことが山ほどあってさ。気づいたらここにいた。……力はあるけど、正直もう、どうでもよくなっちゃった。」

その瞳に、一瞬だけ深い闇が揺れた気がした。俺はゆっくりと銃を置き、彼を見つめる。

「……君も、同じでしょ?」

そう言われて、少しだけ笑ってしまった。

「性別が逆なこと以外はね。」

彼もふっと笑った。お互いに言葉を選ばずとも、なぜか通じ合うものがそこにあった。静かで、不思議な時間が流れる。

「……じゃあ、秘密にしとこっか。」

「そうだな。」

こうして、俺たちは前世と転生という秘密を共有することになった。彼が最強と呼ばれる理由は深く追わないことにした。ただ、その穏やかな瞳の奥にあるものを、俺は少しだけ理解した気がする。

外に出ると弟子たちが駆け寄ってきた。

「お嬢様、どうでした?」

「ん……王様には彼の生態を報告すればいいかな。」

「……は、はい?」

弟子たちは不思議そうな顔をしたが、俺は軽く笑って肩をすくめた。

(私たちだけの秘密だもんね。)

山の夜風が頬を撫で、遠くでランゼの笑い声が聞こえた気がした。俺は銀の銃を握り直し、帰り道へと足を踏み出した。
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