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第四章 協力者探し(自衛隊員)
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次の日の放課後。
俺たちはランドセルを放り投げて、学校の図書室に集まった。
「自由研究って……どうする?」
「インタビューって言っても、俺たちまだ小学生だし……」
確かに。普通なら大人が付き添わないと相手にもされないだろう。
だけど今回は本気だ。なんとしてでも基地に入らなきゃならない。
「よし、こういうのは形からだ!」
ケンタが本を積み上げた。
「“インタビュー質問集”を作ろうぜ!」
俺たちは必死に考えた。
「どうして自衛隊員になろうと思ったんですか?」
「お仕事で一番大変なのはなんですか?」
「将来、どんな夢がありますか?」
……正直、子供が考える質問なんてこんなもんだ。
でも、それっぽく見せればいい。
「で、最後にさ……」とケンタが小声で言った。
「“サイレンって、どうやって鳴らすんですか?”って聞くんだ」
「そんなストレートに!?バレるだろ!」
「いや、自由研究だし!“避難訓練について調べてます”とか言えばいける!」
……なるほど。ケンタの脳みそ、こういう時だけやたら冴えてる。
数日後。
俺たちは基地の前に立っていた。
金網のフェンスと高いゲート。
中からは迷彩服の大人たちが出入りしていて、俺たちみたいなガキには無縁の場所に思えた。
「……入れるかな」
「大丈夫!俺に任せろ!」
ケンタが胸を張って門の前に立つ。
「すみませーん!自由研究で、自衛隊のお仕事について調べたいんです!」
門番の隊員は最初、ポカンとしていた。
けど、俺たちの差し出したノートを見て、思わず吹き出した。
「はは、なるほど。元気だな」
「で、取材させてください!」
「……俺じゃなくてもいいだろう?」
そう言いながらも、その若い隊員――二十代くらいに見える兄ちゃんは、俺たちの話をちゃんと聞いてくれた。
名前は田村一等陸士。まだ駆け出しの隊員らしい。
「なるほどなぁ。君たち、自由研究でインタビューね」
田村は笑いながら質問に答えてくれた。
「どうして自衛隊員に?」
「うーん、家が農家でね。田んぼを守りたいと思ったんだ。災害とかあった時に人を助けられる仕事に就きたいって」
「一番大変なのは?」
「やっぱり訓練かな。体力勝負だよ」
「将来の夢は?」
「んー……そうだな。みんなが平和に暮らせること。それだけで十分だ」
……思ってた以上に真面目で、いい人だった。
俺たち三人はうなずき合う。
そして、核心の質問をぶつける時がきた。
「避難訓練って……どうやってやるんですか?」
「もし爆弾とか落ちたら……どうするんですか?」
田村は少し驚いた顔をした。
けどすぐに真面目な表情になって、低い声で答えた。
「その時は……警報が鳴る。町中に響き渡るサイレンだ。
それを聞いたら、みんな避難所に集まることになってる」
「その、サイレンって……」
ケンタが恐る恐る聞いた。
「鳴らすのって、難しいんですか?」
田村は眉をひそめた。
「……普通は子供が気にすることじゃないだろう?」
やばい。バレたか。
俺たちは冷や汗をかいて黙り込む。
けど、田村はふっと笑った。
「まぁいい。気になるなら教えてやるよ。
来週、訓練がある。その時、見学に来るといい」
「ほ、本当に!?」
「もちろん。ただし約束だ。勝手なことはしないこと」
俺たちは勢いよく頭を下げた。
「はいっ!!」
こうして俺たちは、基地に入るチャンスを手に入れた。
胸が高鳴る。
作戦は、着々と進んでいく。
でも――その時はまだ知らなかった。
避難作戦の裏で、もっと危険な現実が迫っていることを。
俺たちはランドセルを放り投げて、学校の図書室に集まった。
「自由研究って……どうする?」
「インタビューって言っても、俺たちまだ小学生だし……」
確かに。普通なら大人が付き添わないと相手にもされないだろう。
だけど今回は本気だ。なんとしてでも基地に入らなきゃならない。
「よし、こういうのは形からだ!」
ケンタが本を積み上げた。
「“インタビュー質問集”を作ろうぜ!」
俺たちは必死に考えた。
「どうして自衛隊員になろうと思ったんですか?」
「お仕事で一番大変なのはなんですか?」
「将来、どんな夢がありますか?」
……正直、子供が考える質問なんてこんなもんだ。
でも、それっぽく見せればいい。
「で、最後にさ……」とケンタが小声で言った。
「“サイレンって、どうやって鳴らすんですか?”って聞くんだ」
「そんなストレートに!?バレるだろ!」
「いや、自由研究だし!“避難訓練について調べてます”とか言えばいける!」
……なるほど。ケンタの脳みそ、こういう時だけやたら冴えてる。
数日後。
俺たちは基地の前に立っていた。
金網のフェンスと高いゲート。
中からは迷彩服の大人たちが出入りしていて、俺たちみたいなガキには無縁の場所に思えた。
「……入れるかな」
「大丈夫!俺に任せろ!」
ケンタが胸を張って門の前に立つ。
「すみませーん!自由研究で、自衛隊のお仕事について調べたいんです!」
門番の隊員は最初、ポカンとしていた。
けど、俺たちの差し出したノートを見て、思わず吹き出した。
「はは、なるほど。元気だな」
「で、取材させてください!」
「……俺じゃなくてもいいだろう?」
そう言いながらも、その若い隊員――二十代くらいに見える兄ちゃんは、俺たちの話をちゃんと聞いてくれた。
名前は田村一等陸士。まだ駆け出しの隊員らしい。
「なるほどなぁ。君たち、自由研究でインタビューね」
田村は笑いながら質問に答えてくれた。
「どうして自衛隊員に?」
「うーん、家が農家でね。田んぼを守りたいと思ったんだ。災害とかあった時に人を助けられる仕事に就きたいって」
「一番大変なのは?」
「やっぱり訓練かな。体力勝負だよ」
「将来の夢は?」
「んー……そうだな。みんなが平和に暮らせること。それだけで十分だ」
……思ってた以上に真面目で、いい人だった。
俺たち三人はうなずき合う。
そして、核心の質問をぶつける時がきた。
「避難訓練って……どうやってやるんですか?」
「もし爆弾とか落ちたら……どうするんですか?」
田村は少し驚いた顔をした。
けどすぐに真面目な表情になって、低い声で答えた。
「その時は……警報が鳴る。町中に響き渡るサイレンだ。
それを聞いたら、みんな避難所に集まることになってる」
「その、サイレンって……」
ケンタが恐る恐る聞いた。
「鳴らすのって、難しいんですか?」
田村は眉をひそめた。
「……普通は子供が気にすることじゃないだろう?」
やばい。バレたか。
俺たちは冷や汗をかいて黙り込む。
けど、田村はふっと笑った。
「まぁいい。気になるなら教えてやるよ。
来週、訓練がある。その時、見学に来るといい」
「ほ、本当に!?」
「もちろん。ただし約束だ。勝手なことはしないこと」
俺たちは勢いよく頭を下げた。
「はいっ!!」
こうして俺たちは、基地に入るチャンスを手に入れた。
胸が高鳴る。
作戦は、着々と進んでいく。
でも――その時はまだ知らなかった。
避難作戦の裏で、もっと危険な現実が迫っていることを。
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