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第一章
11.襲撃?
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その声に気づいたのは、ゴロンと寝返りをうった時だった。
最初は聞き間違いか?と思ってたけど、確実に大きくなってくる。
「なに……あれ…」
まるで野犬の群れが、獲物を見つけて包囲するような。
血の気が引いて飛び起きた。
「…うそ……獣いたの?…え……」
近づいてくる声は、グルルルッと唸るような威嚇するような感じで、複数聞こえる。
「ど、どうしよう……武器なんかないし」
暗闇の中で回りを見渡しても、なにも分からない。
どっちにしたってナイフだけで勝てる訳がないし、そもそも集団できたらもうダメだ。
スプラッタな惨劇が目に浮かぶ。ひぃ。
逃げるといっても回りは砂浜だし、ジャングルで木に登ろうにも真っ暗で足元すら見えないだろう。
むやみに動くより、ここでじっとしているほうが生存確率は高いかもしれない。
そろっとベッドから降りて、入り口の横にピタリと体をつける。
入口の方からは声は聞こえないので、まだこちらには回り込んでいないようだ。
立て掛けてある板をそっと持ち上げて、入り口を塞ぐように地面に立てる。
2枚立てれば入口は塞がるので、3枚目はその2枚が倒れないように内側からつっかえ棒代わりに斜めにして押さえる。
完成した時には、唸り声はもうかなり近くまで来ていた。
「どうか入ってきませんように…」
震える手でナイフを握りしめて、気配を探る。
少なくても5匹はいそうだった。
家の裏手の方に集まって、ガルガル言いながら何やらバサバサと音を立てている。
あそこは、あれか。ゴミ置き場。
ゴミ置き場を漁っているに違いない。
でも、肉とか全然ないのに何を漁りに来たんだろう。
果物の皮とかパン屑とか葉っぱしか置いてないよ?
美味しい物なんかないのに。
俺も大して肉ついてないし、美味くないと思うよ?
空がだんだん明るくなってきた。
もうすぐ夜が明ける。
集団は何か興奮している様子で、ガルガルとかグルグルとか唸りつつ、時折ガオッ!と吠えている。
こ、怖いよぅ。
「早く行ってくれ~…」
カタカタ震えながら、ひたすら祈るしかない。
もうかなり明るくなってきた。
じきに陽が昇るだろう。
しばらくすると、ふいに静かになった。
すごく唐突に。
「お……?」
しばらく耳をすませて待ったけど、もう声は聞こえない。
「……行ったのかな?」
突然の静寂に狼狽えつつ、そろーっと板の隙間から外を覗いてみた。
見える範囲に物影はない。
用心のために家の中をグルグル歩き回って、周りに気配がないことを確認してからおるおそる入口の板を外す。
首だけ出してキョロキョロと見回しても、誰もいない。
もう陽が昇ってきていて、波打ち際がキラキラと輝くいつもと変わらないのどかな南国の浜辺だ。
でも何となくまだ怖いので、板を前に構えたまま裏手に回ってみる。
「いっ……なにあれ…?」
ゴミ置き場のそばに、緑色のボールみたいなものが何個か落ちてる。
何かの実?でもツルンとしてて、きれいな真ん丸だ。
野球のボールくらいのサイズで、ライムみたいに緑色してる。
そろそろと近づくと、ゴミ置き場の中身が空になってた。
「え?…」
何にもないよ?
それはもう、綺麗さっぱり。
パン屑や実の皮どころか、使用済みの葉も。
そして葉っぱを引きずっていった跡が、ジャングルまでウネウネ続いている。
「……ええ…何に使うの?」
ジャングルに葉っぱ……沢山あるよね?
何故にわざわざここから持っていかれるのでしょうか?
というか、本当に何に使うの。
頭の中に、野犬の群れが寄ってたかって実の皮やパン屑を食べて、葉っぱを引きずってジャングルに消えていく姿が浮かぶ。
「いやそれ、変でしょ~…」
最初は聞き間違いか?と思ってたけど、確実に大きくなってくる。
「なに……あれ…」
まるで野犬の群れが、獲物を見つけて包囲するような。
血の気が引いて飛び起きた。
「…うそ……獣いたの?…え……」
近づいてくる声は、グルルルッと唸るような威嚇するような感じで、複数聞こえる。
「ど、どうしよう……武器なんかないし」
暗闇の中で回りを見渡しても、なにも分からない。
どっちにしたってナイフだけで勝てる訳がないし、そもそも集団できたらもうダメだ。
スプラッタな惨劇が目に浮かぶ。ひぃ。
逃げるといっても回りは砂浜だし、ジャングルで木に登ろうにも真っ暗で足元すら見えないだろう。
むやみに動くより、ここでじっとしているほうが生存確率は高いかもしれない。
そろっとベッドから降りて、入り口の横にピタリと体をつける。
入口の方からは声は聞こえないので、まだこちらには回り込んでいないようだ。
立て掛けてある板をそっと持ち上げて、入り口を塞ぐように地面に立てる。
2枚立てれば入口は塞がるので、3枚目はその2枚が倒れないように内側からつっかえ棒代わりに斜めにして押さえる。
完成した時には、唸り声はもうかなり近くまで来ていた。
「どうか入ってきませんように…」
震える手でナイフを握りしめて、気配を探る。
少なくても5匹はいそうだった。
家の裏手の方に集まって、ガルガル言いながら何やらバサバサと音を立てている。
あそこは、あれか。ゴミ置き場。
ゴミ置き場を漁っているに違いない。
でも、肉とか全然ないのに何を漁りに来たんだろう。
果物の皮とかパン屑とか葉っぱしか置いてないよ?
美味しい物なんかないのに。
俺も大して肉ついてないし、美味くないと思うよ?
空がだんだん明るくなってきた。
もうすぐ夜が明ける。
集団は何か興奮している様子で、ガルガルとかグルグルとか唸りつつ、時折ガオッ!と吠えている。
こ、怖いよぅ。
「早く行ってくれ~…」
カタカタ震えながら、ひたすら祈るしかない。
もうかなり明るくなってきた。
じきに陽が昇るだろう。
しばらくすると、ふいに静かになった。
すごく唐突に。
「お……?」
しばらく耳をすませて待ったけど、もう声は聞こえない。
「……行ったのかな?」
突然の静寂に狼狽えつつ、そろーっと板の隙間から外を覗いてみた。
見える範囲に物影はない。
用心のために家の中をグルグル歩き回って、周りに気配がないことを確認してからおるおそる入口の板を外す。
首だけ出してキョロキョロと見回しても、誰もいない。
もう陽が昇ってきていて、波打ち際がキラキラと輝くいつもと変わらないのどかな南国の浜辺だ。
でも何となくまだ怖いので、板を前に構えたまま裏手に回ってみる。
「いっ……なにあれ…?」
ゴミ置き場のそばに、緑色のボールみたいなものが何個か落ちてる。
何かの実?でもツルンとしてて、きれいな真ん丸だ。
野球のボールくらいのサイズで、ライムみたいに緑色してる。
そろそろと近づくと、ゴミ置き場の中身が空になってた。
「え?…」
何にもないよ?
それはもう、綺麗さっぱり。
パン屑や実の皮どころか、使用済みの葉も。
そして葉っぱを引きずっていった跡が、ジャングルまでウネウネ続いている。
「……ええ…何に使うの?」
ジャングルに葉っぱ……沢山あるよね?
何故にわざわざここから持っていかれるのでしょうか?
というか、本当に何に使うの。
頭の中に、野犬の群れが寄ってたかって実の皮やパン屑を食べて、葉っぱを引きずってジャングルに消えていく姿が浮かぶ。
「いやそれ、変でしょ~…」
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