31 / 73
第一章
31.ドキドキの共同生活
しおりを挟む
パンをたいらげたライジャは、夕日を恨めしそうに睨みながらもリリィと一緒に海に帰っていった。
変体したのが急だったから、一度戻って色々と指示を出してからまた明日来るって。
何とか休暇をもぎ取って、しばらく滞在できるようにしてくるって息巻いてた。
休暇って。
王様そう簡単に休めるものなのかねぇ?
でも、国家…じゃなくてこの世界をあげての一大事だから絶対に大丈夫って豪語してたよ。
え、俺って世界の一大事なの?
まあ、王様が半ルルゥ化したから、一大事か。
他にも何かあるらしい。
まだ内緒だって言われたけど。
そのうち話してくれるって。
まあ、ビックリの連続だったから、少しビックリは休もうね。
足になったままで泳げるのかなって心配したけど、水の中でちゃんと元のヒレに戻りました。
ファンタジーですね、はい。
便利だなー、水陸両用の体だ。
俺も欲しいな。
ん?明日からライジャがここに来てくれるってことは、ここで一緒に寝るってことか?
ふおっ、朝になって気づいた俺はひとしきり悶えてから、慌てて新しいシーツならぬ葉っぱを取りに行った。
裏手にいっぱい生えてるからね、取り放題よ。
揉み揉みして、柔らかくして敷く。
だってさ、汗がついた葉っぱシーツとかじゃ申し訳ないもんな。
巣作りじゃないよ。
でも、つい綺麗な花とかまで摘んできちゃった。
乙女かっ。恥ずい。
「ナオ」
「ニャ~ン」
わあっ、花持って家の中ウロウロしてたらライジャ達が来ちゃったよ。
花を放り出して外に飛び出したら、海からライジャとリリィが近づいてくるところだった。
朝日に照らされて輝く銀の髪を掻き上げながら浜に上がってくるイケメンと真っ白なオオカミ。
逞しい小麦色の体を玉になった水がキラキラしながら滑り落ちていく様子は、まるで宝石を纏っているかのよう。
なな、なんてゴージャス。
映画のワンシーンですか、これ?
眼福にも程があるわ。
「おはよう、ナオ」
俺の前まで真っ直ぐに歩いてきたライジャは、ニッと笑ってハグしてきた。
「早く会いたくて、一番に出てきてしまったよ」
チュッと額にキスされた。
もうだめ、気絶しそう。
神様、死ぬなら今この瞬間がいいです。
最高に幸せな今が一番いい死に時ですわ。
「?どうした、ナオ。まだ寝ぼけてるのか?」
「へっ……あ、ううん。おはようライジャ、見惚れちゃってた」
はわっ、ぼーっとして素で言ってしまった。
ちょっとビックリして目を見開いた王様は、すぐに嬉しそうに笑ってから悪戯っぽい顔になる。
「…そうか。晴れてナオの恋人になったからな。これから、もっと磨きをかけるぞ」
ひぃ、ヤメテ。
これ以上磨いたら眩しくて見れませんから。
こんなイケメンから、こ、コイビト発言出るとか、嬉しいやら恥ずかしいやらでバクバク。
「そうだ、ナオ。これを」
ライジャが持っていた布みたいな物を俺に見せた。
「これって……」
触ってみると、柔らかくてスベスベしてるけど、綿ではないかな。
何というか、どちらかと言えば化学繊維に近い感触だな。
肌にはピタっと吸い付く感じなのに、生地同士はサラサラして全然くっつかない。
不思議だ。
「あ、ライジャの、これで作ったの?」
「そうだ」
ライジャが腰に巻いているものがこれだと、今気づいた。
ほほぅ、白い布を横で縛ってる感じは、短いパレオみたいだな。
肌に触れている生地はピッタリとくっついてて、その上に重ねた生地がサラリと揺れてる。
合わせてしている銀色のチェーンみたいなアクセサリーがカッコイイ。
おおー、これは便利。
もう履いてたパンツは限界に近かったからね。
「海藻の繊維を加工したものだ。ナオの身につけているものを参考にして作らせてみた」
へえ~、ベリオンって結構文明が進んでいるのかもしれないなぁ。
他にも網みたいなものとか、果物採集に使えそうだ。
「朝食はまだ?」
「まだだ。こっちの食べ物が食べたくて、抜いてきた」
ワクワクと目を輝かせてるライジャ、可愛いんですけど~。
「あはは、だよね~。じゃあ果物採集しながら食べよう」
網とソリを持って、ジャングルに出発~。
変体したのが急だったから、一度戻って色々と指示を出してからまた明日来るって。
何とか休暇をもぎ取って、しばらく滞在できるようにしてくるって息巻いてた。
休暇って。
王様そう簡単に休めるものなのかねぇ?
でも、国家…じゃなくてこの世界をあげての一大事だから絶対に大丈夫って豪語してたよ。
え、俺って世界の一大事なの?
まあ、王様が半ルルゥ化したから、一大事か。
他にも何かあるらしい。
まだ内緒だって言われたけど。
そのうち話してくれるって。
まあ、ビックリの連続だったから、少しビックリは休もうね。
足になったままで泳げるのかなって心配したけど、水の中でちゃんと元のヒレに戻りました。
ファンタジーですね、はい。
便利だなー、水陸両用の体だ。
俺も欲しいな。
ん?明日からライジャがここに来てくれるってことは、ここで一緒に寝るってことか?
ふおっ、朝になって気づいた俺はひとしきり悶えてから、慌てて新しいシーツならぬ葉っぱを取りに行った。
裏手にいっぱい生えてるからね、取り放題よ。
揉み揉みして、柔らかくして敷く。
だってさ、汗がついた葉っぱシーツとかじゃ申し訳ないもんな。
巣作りじゃないよ。
でも、つい綺麗な花とかまで摘んできちゃった。
乙女かっ。恥ずい。
「ナオ」
「ニャ~ン」
わあっ、花持って家の中ウロウロしてたらライジャ達が来ちゃったよ。
花を放り出して外に飛び出したら、海からライジャとリリィが近づいてくるところだった。
朝日に照らされて輝く銀の髪を掻き上げながら浜に上がってくるイケメンと真っ白なオオカミ。
逞しい小麦色の体を玉になった水がキラキラしながら滑り落ちていく様子は、まるで宝石を纏っているかのよう。
なな、なんてゴージャス。
映画のワンシーンですか、これ?
眼福にも程があるわ。
「おはよう、ナオ」
俺の前まで真っ直ぐに歩いてきたライジャは、ニッと笑ってハグしてきた。
「早く会いたくて、一番に出てきてしまったよ」
チュッと額にキスされた。
もうだめ、気絶しそう。
神様、死ぬなら今この瞬間がいいです。
最高に幸せな今が一番いい死に時ですわ。
「?どうした、ナオ。まだ寝ぼけてるのか?」
「へっ……あ、ううん。おはようライジャ、見惚れちゃってた」
はわっ、ぼーっとして素で言ってしまった。
ちょっとビックリして目を見開いた王様は、すぐに嬉しそうに笑ってから悪戯っぽい顔になる。
「…そうか。晴れてナオの恋人になったからな。これから、もっと磨きをかけるぞ」
ひぃ、ヤメテ。
これ以上磨いたら眩しくて見れませんから。
こんなイケメンから、こ、コイビト発言出るとか、嬉しいやら恥ずかしいやらでバクバク。
「そうだ、ナオ。これを」
ライジャが持っていた布みたいな物を俺に見せた。
「これって……」
触ってみると、柔らかくてスベスベしてるけど、綿ではないかな。
何というか、どちらかと言えば化学繊維に近い感触だな。
肌にはピタっと吸い付く感じなのに、生地同士はサラサラして全然くっつかない。
不思議だ。
「あ、ライジャの、これで作ったの?」
「そうだ」
ライジャが腰に巻いているものがこれだと、今気づいた。
ほほぅ、白い布を横で縛ってる感じは、短いパレオみたいだな。
肌に触れている生地はピッタリとくっついてて、その上に重ねた生地がサラリと揺れてる。
合わせてしている銀色のチェーンみたいなアクセサリーがカッコイイ。
おおー、これは便利。
もう履いてたパンツは限界に近かったからね。
「海藻の繊維を加工したものだ。ナオの身につけているものを参考にして作らせてみた」
へえ~、ベリオンって結構文明が進んでいるのかもしれないなぁ。
他にも網みたいなものとか、果物採集に使えそうだ。
「朝食はまだ?」
「まだだ。こっちの食べ物が食べたくて、抜いてきた」
ワクワクと目を輝かせてるライジャ、可愛いんですけど~。
「あはは、だよね~。じゃあ果物採集しながら食べよう」
網とソリを持って、ジャングルに出発~。
25
あなたにおすすめの小説
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
カワウソの僕、異世界を無双する
コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26
BL
本編完結いたしました♡コツメたん!無双おめでとう㊗️引き続きの番外編も完結しました💕
いつも読んでいただきありがとうございます♡ ほのぼのとワクワク、そしてコツメたんの無双ぶりを楽しんで下さい!
お気に入り1200越えました(new)❣️コツメたんの虜になった方がこんなにも!ʕ•ᴥ•ʔキュー♡
★★★カワウソでもあり、人間でもある『僕』が飼い主を踏み台に、いえ、可愛がられながら、この異世界を無双していく物語。
カワウソは可愛いけどね、自分がそうなるとか思わないでしょ。気づいたらコツメカワウソとして水辺で生きていた僕が、ある日捕まってしまった。僕はチャームポイントの小さなお手てとぽっこりお腹を見せつけながら、この状況を乗り越える!僕は可愛い飼い主のお兄さん気分で、気ままな生活を満喫するつもりだよ?ドキドキワクワクの毎日の始まり!
BLランキング最高位16位♡
なろうムーンで日間連載中BLランキング2位♡週間連載中BLランキング5位♡
イラスト*榮木キサ様
番だと言われて囲われました。
桜
BL
戦時中のある日、特攻隊として選ばれた私は友人と別れて仲間と共に敵陣へ飛び込んだ。
死を覚悟したその時、光に包み込まれ機体ごと何かに引き寄せられて、異世界に。
そこは魔力持ちも世界であり、私を番いと呼ぶ物に囲われた。
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる