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第一章
43.リリィの世界に出発
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ドキドキの入水です。
ライジャと手を繋ぎながら、ソロソロと水の中に入っていく。
ん?何かいつもと肌に触れる水の感触が違う気がする。
手を水に入れてから持ち上げると、濡れてない。
「お、撥水加工されたのか~」
肌の表面に超薄い膜を張ったみたいに、濡れないんだ。
ふおぉ~、不思議体験。
「ナオもリリィと同じで皮膚呼吸が可能になってるから、水の中でも苦しくない筈だ」
潜ってみようとライジャに言われて、ゆっくりと体を全部水の中に入れてみる。
10秒、20秒……おお、本当に苦しくない。
超、不思議体験~。
あ、しかもいつの間にか膝から下にびっしりと黒光りする鱗が全面についてる。
しかも、くるぶしの辺りに半透明のヒレみたいなのが生えてるよ。
「わぁ~、何これ?……えっ?話せる?」
ひょわっ、水の中なのに声が普通に聞こえる。
口開けても水が入ってこないし、出て行かないよ?
「ちゃんとナオの声は聞こえるぞ」
ライジャが嬉しそうに笑って俺の周りをクルリと回る。
「あ、ライジャの足の鱗は前のと同じで真珠色だ」
足はそのままで、やっぱり膝から下が乳白色の鱗に覆われている。
ヒレも両足のくるぶしにある。
綺麗でカッコイイ。
「鱗は髪の色と同じになるからな。ナオの鱗はやはり黒いな。美しい」
ライジャが嬉しそうに俺の足を眺めてる。
ライジャの方が綺麗だからねっ。
「水に揺れる髪も美しいぞ」
水中でユラユラする髪をそっと掴んでキスした。
ひぃ、恥ずかしい。
こういうことをサラっとやるからな~、イケメンは。
そういえばこっちに来てから全然切ってないから、結構伸びてきたな。
「泳いでごらん、ナオ」
促されて、とりあえずバタ足をしてみた。
「わおっ」
ひと振りでスゲー進んだ。ビックリした~。
あれだ、ダイビングでつけるフィンと同じだな。
と、いうことは、ダイビングみたいな泳ぎ方でいいのかな?
膝を少し曲げて足を上下に振ると、ぐぐーっと進んだ。
なーにーこーれー。
超楽しいんですけどっ。
「わはーっ、こんなに自由自在に動けるなんて、楽しい~」
面白くって、グルグルしてたらルルゥ達が来て、一緒にグルグル~。
洗濯機状態~。
「ルルゥ、楽しいねっ。これ最高~」
「ニャ~ン」
ルルゥ達もイヌかきのひと掻きでスゴい進む。
「ライジャ、ライジャ。息、全然苦しくないよ」
横に来たライジャに思わず抱き着く。
「スゴい、ダイビング機材無しでこんなに自由に水の中泳げるなんて最高だよ~」
「ダイビング……?」
ライジャが怪訝な顔をしてるところにカナンさんが来て、爆弾発言をかました。
「あー、水に潜る時に呼吸が出来るようにつける装備の事ですよ」
えっ、今、何とおっしゃいました?
仰天してる俺の前で、カナンさんはオレンジ色の髪をフワリと揺らしてライジャに説明してる。
「ルルゥの民は水の中で呼吸出来ないですからね。空の世界の空気を器に詰めてそれを持ち込むんです」
「そんなものがあるのか、ナオの世界には。やはり進んでいるんだな文明が」
「えっ?……ダイビング機材……し、知ってるの?カナンさん…?」
何で?何で?
驚愕してる俺の背中を、ライジャが優しく撫でながら説明してくれる。
「カナンはリリィの歴史の記録はもちろんのこと、歴代ルルゥの民の事も記録管理している部門の統括者だ。ルルゥの民の元の世界についてもかなり詳しい。私もその辺はカナンから学んだのだ」
はあ~、そういうことか。
「ビックリした~、何でカナンさんが俺の世界の物を知ってるのかと…」
「まあ、全てじゃないけど、調べたり聞いたりした事は可能な限り記録するのが使命だからね。リリィの中では一番事情通だと思うよ~」
綺麗な水色の目でパチっとウインクしてくるカナンさんに、テンションが上がる。
「じゃあ元の世界の話とか、色々出来るんだ」
わお、それって嬉しい~。
「むしろ色々と知りたいよ。これからたくさん教えてくれよ?」
探求心剥き出しのカナンさん、鼻息荒くなってます。
や、水中だから息は出ないけどね。
でも楽しみがどんどん増えるわ~。
「とりあえず、進みながら話そう」
あ、そうでした。
歩きながら、じゃなくって泳ぎながら話せばいいんだよね。
4人と2匹で水中をどんどん進む。
下に潜っていくけど、暗くなったりはしない。
これってずっと下まで日差しが到達してるんだろうか。
どこまで潜るのかと聞いたら、50リルー、100メートルだってカナンさんが教えてくれた。
水深100メートルですとっ?
距離は?って聞いたら、ルルゥの世界の島から、このスピードだと1時間くらいだって。
けっこう遠いんだな~。
あれ、そんな距離をライジャは毎日通ってきてくれてたってことか。
ひゃ~、申し訳なかったなぁ。
王様に毎日通わせるとか、俺、どんだけワガママなヤツかと思われてるかな。
ライジャに今更ながら謝ったら、全然苦じゃなかったって。
むしろ通う時間も楽しかったとか微笑まれて、真っ赤になってしまった。
イケメン様ヤメテ下さい、悶えて変な泳ぎになっちゃうから。
「王様、最初からナオにホの字だったからねぇ」
って、カナンさん、ホの字とか知ってるんだ~。
「ん?ライジャ、あそこ……何かぼんやりしてるけど、何かあるよ?」
前方にモヤモヤしたものが現れて、そこに向かって皆は泳いでいく。
「あれは警護の者だ」
一番後ろを見守りながら泳いでいたナギさんがスルっと横に来て言った。
「あそこに結界があるので、他の者は入れないのであそこに待機させていた」
「結界?」
俺がキョトンとしていたら、今度はライジャが説明してくれた。
「ルルゥとリリィの世界は結界で隔てられているのだ。それを越えられるのはルルゥ神かリリィ神の許可がいる」
え、そうだったんだ。
「じゃあ、ライジャしか来ていなかったのは、そのせい?」
「そうだ。ルルゥ神の許可をもらって入っていた」
なるほど、だから他の人魚さんを全然見かけなかったのか。
「ニャ~ン」
あれ、ルルゥとリリィが体をブルブル震わせてる。
「結界を解除するんだ」
ライジャが嬉しそうに2匹を見てる。
「ルーリィが誕生したことにより、結界がいらなくなる。これからはリリィの民も自由に行き来することが出来るようになる」
そうか、俺達が作った玉でリリィの民が半ルルゥ化したら、島に上陸することが出来るんだ。
わあ、あの無人島が無人じゃなくなるんだ。
「ナオのお陰で、リリィの世界が変わる。ありがとう、愛してるよ」
ライジャにぎゅうっと抱きしめられて、恥ずかしいけど嬉しくて俺もハグし返す。
「はいはい、ラブラブなのは大歓迎なんですけど、取り敢えず城に行きましょうね」
兵士がビビりますからとカナンさん。
ラブラブって単語、久し振りに聞いたわ~。
ライジャと手を繋ぎながら、ソロソロと水の中に入っていく。
ん?何かいつもと肌に触れる水の感触が違う気がする。
手を水に入れてから持ち上げると、濡れてない。
「お、撥水加工されたのか~」
肌の表面に超薄い膜を張ったみたいに、濡れないんだ。
ふおぉ~、不思議体験。
「ナオもリリィと同じで皮膚呼吸が可能になってるから、水の中でも苦しくない筈だ」
潜ってみようとライジャに言われて、ゆっくりと体を全部水の中に入れてみる。
10秒、20秒……おお、本当に苦しくない。
超、不思議体験~。
あ、しかもいつの間にか膝から下にびっしりと黒光りする鱗が全面についてる。
しかも、くるぶしの辺りに半透明のヒレみたいなのが生えてるよ。
「わぁ~、何これ?……えっ?話せる?」
ひょわっ、水の中なのに声が普通に聞こえる。
口開けても水が入ってこないし、出て行かないよ?
「ちゃんとナオの声は聞こえるぞ」
ライジャが嬉しそうに笑って俺の周りをクルリと回る。
「あ、ライジャの足の鱗は前のと同じで真珠色だ」
足はそのままで、やっぱり膝から下が乳白色の鱗に覆われている。
ヒレも両足のくるぶしにある。
綺麗でカッコイイ。
「鱗は髪の色と同じになるからな。ナオの鱗はやはり黒いな。美しい」
ライジャが嬉しそうに俺の足を眺めてる。
ライジャの方が綺麗だからねっ。
「水に揺れる髪も美しいぞ」
水中でユラユラする髪をそっと掴んでキスした。
ひぃ、恥ずかしい。
こういうことをサラっとやるからな~、イケメンは。
そういえばこっちに来てから全然切ってないから、結構伸びてきたな。
「泳いでごらん、ナオ」
促されて、とりあえずバタ足をしてみた。
「わおっ」
ひと振りでスゲー進んだ。ビックリした~。
あれだ、ダイビングでつけるフィンと同じだな。
と、いうことは、ダイビングみたいな泳ぎ方でいいのかな?
膝を少し曲げて足を上下に振ると、ぐぐーっと進んだ。
なーにーこーれー。
超楽しいんですけどっ。
「わはーっ、こんなに自由自在に動けるなんて、楽しい~」
面白くって、グルグルしてたらルルゥ達が来て、一緒にグルグル~。
洗濯機状態~。
「ルルゥ、楽しいねっ。これ最高~」
「ニャ~ン」
ルルゥ達もイヌかきのひと掻きでスゴい進む。
「ライジャ、ライジャ。息、全然苦しくないよ」
横に来たライジャに思わず抱き着く。
「スゴい、ダイビング機材無しでこんなに自由に水の中泳げるなんて最高だよ~」
「ダイビング……?」
ライジャが怪訝な顔をしてるところにカナンさんが来て、爆弾発言をかました。
「あー、水に潜る時に呼吸が出来るようにつける装備の事ですよ」
えっ、今、何とおっしゃいました?
仰天してる俺の前で、カナンさんはオレンジ色の髪をフワリと揺らしてライジャに説明してる。
「ルルゥの民は水の中で呼吸出来ないですからね。空の世界の空気を器に詰めてそれを持ち込むんです」
「そんなものがあるのか、ナオの世界には。やはり進んでいるんだな文明が」
「えっ?……ダイビング機材……し、知ってるの?カナンさん…?」
何で?何で?
驚愕してる俺の背中を、ライジャが優しく撫でながら説明してくれる。
「カナンはリリィの歴史の記録はもちろんのこと、歴代ルルゥの民の事も記録管理している部門の統括者だ。ルルゥの民の元の世界についてもかなり詳しい。私もその辺はカナンから学んだのだ」
はあ~、そういうことか。
「ビックリした~、何でカナンさんが俺の世界の物を知ってるのかと…」
「まあ、全てじゃないけど、調べたり聞いたりした事は可能な限り記録するのが使命だからね。リリィの中では一番事情通だと思うよ~」
綺麗な水色の目でパチっとウインクしてくるカナンさんに、テンションが上がる。
「じゃあ元の世界の話とか、色々出来るんだ」
わお、それって嬉しい~。
「むしろ色々と知りたいよ。これからたくさん教えてくれよ?」
探求心剥き出しのカナンさん、鼻息荒くなってます。
や、水中だから息は出ないけどね。
でも楽しみがどんどん増えるわ~。
「とりあえず、進みながら話そう」
あ、そうでした。
歩きながら、じゃなくって泳ぎながら話せばいいんだよね。
4人と2匹で水中をどんどん進む。
下に潜っていくけど、暗くなったりはしない。
これってずっと下まで日差しが到達してるんだろうか。
どこまで潜るのかと聞いたら、50リルー、100メートルだってカナンさんが教えてくれた。
水深100メートルですとっ?
距離は?って聞いたら、ルルゥの世界の島から、このスピードだと1時間くらいだって。
けっこう遠いんだな~。
あれ、そんな距離をライジャは毎日通ってきてくれてたってことか。
ひゃ~、申し訳なかったなぁ。
王様に毎日通わせるとか、俺、どんだけワガママなヤツかと思われてるかな。
ライジャに今更ながら謝ったら、全然苦じゃなかったって。
むしろ通う時間も楽しかったとか微笑まれて、真っ赤になってしまった。
イケメン様ヤメテ下さい、悶えて変な泳ぎになっちゃうから。
「王様、最初からナオにホの字だったからねぇ」
って、カナンさん、ホの字とか知ってるんだ~。
「ん?ライジャ、あそこ……何かぼんやりしてるけど、何かあるよ?」
前方にモヤモヤしたものが現れて、そこに向かって皆は泳いでいく。
「あれは警護の者だ」
一番後ろを見守りながら泳いでいたナギさんがスルっと横に来て言った。
「あそこに結界があるので、他の者は入れないのであそこに待機させていた」
「結界?」
俺がキョトンとしていたら、今度はライジャが説明してくれた。
「ルルゥとリリィの世界は結界で隔てられているのだ。それを越えられるのはルルゥ神かリリィ神の許可がいる」
え、そうだったんだ。
「じゃあ、ライジャしか来ていなかったのは、そのせい?」
「そうだ。ルルゥ神の許可をもらって入っていた」
なるほど、だから他の人魚さんを全然見かけなかったのか。
「ニャ~ン」
あれ、ルルゥとリリィが体をブルブル震わせてる。
「結界を解除するんだ」
ライジャが嬉しそうに2匹を見てる。
「ルーリィが誕生したことにより、結界がいらなくなる。これからはリリィの民も自由に行き来することが出来るようになる」
そうか、俺達が作った玉でリリィの民が半ルルゥ化したら、島に上陸することが出来るんだ。
わあ、あの無人島が無人じゃなくなるんだ。
「ナオのお陰で、リリィの世界が変わる。ありがとう、愛してるよ」
ライジャにぎゅうっと抱きしめられて、恥ずかしいけど嬉しくて俺もハグし返す。
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