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第二章

知の守護者、子作りする 4

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4回中に出しても、まだ治まる気配のない俺に、ナギはさすがにグッタリとしている。
しかし俺は気づいていた。
ナギの下腹辺りが、ほんのりと光りだしてきている。
ミルクが満タンになってきたんだ。
一粒以外は全部中に注ぎ込んでるからな。
抜かずの4発。
もう中は俺のミルクでタプタプのはず。
次で孕む、そう思ったらゾクゾクと何かが背筋を走り抜けた。
ナギが、俺の子供を孕む。
俺のミルクをミルク溜りにたくさん溜めて、子供を作ってる。
「ナギっ、ナギっ、ああ好きだ。愛してるっ」
喘ぐナギの顔中にキスをして、猛るペニスで良いところを擦り上げる。
「…あっあ……も、カナ…ン……も…ダメだ…」
すでにイキっぱなしで、ペニスから絶えずポロポロとミルク玉を出しているナギは息も絶え絶えな状態だ。
ごめんな、イキ過ぎでツラいよな。
どこを触っても、どこを突いてもヒクヒクと悶えるナギに、俺の方はテンション上がりっぱなしだけども。
エロい、そして可愛い俺のナギ。
辛そうに首を振るナギの両膝を抱えてベッドに手をついて、俺はラストスパートの体制を作る。
「…ナギ、分かる?ほら、もうすぐだよ」
「…?……あ?……なんだ…これ……」
ようやく腹部の光にナギが気がついて、訳が分からず狼狽えている。
「ふふふ、ナギ。ここで俺の子を孕むんだよ。俺とナギの可愛い子供を」
光っている下腹部を優しく撫でながら、俺は幸せで感極まってしまった。
「ああ、愛しいナギ……さあ孕むんだ。緑色の髪と水色の瞳を持った俺達の可愛い子をね」
孕め、孕めと繰り返しながらピストンを強める。
「え……こ、子供…?……俺が?…っああ…え?」
混乱はしているが、拒否の色が無いことを確認して、俺はナギの腰を浮かせてラストスパートにかかる。
激しくピストンしてから、くびれで入口付近を小刻みに擦って、キュウっと引き絞られた中を一気に最奥までぶち込んでミルクを噴射した。
「ああああーっ」
「くうっ……最高っ…」
絶頂して痙攣するナギの穴に引き絞られて、俺は快感に打ち震えるペニスから大量のミルクを何度もドクドクと注ぎ込む。
「あっあっ……なんか……なんか、くるっ…」
絶頂しながらわななくナギと俺の間で、光が急に強くなって目が眩んだ。
ナギの腹からフワっと浮いた光は、ゆっくりと穏やかな明るさに落ち着いて、その場でフワフワと浮いている。
「……う………産まれ…た……」
緑と水色が混ざり合った優しい色合いの光の玉は、俺達から離れずに空中に留まっている。
「ナギ……」
ナギを見ると、絶頂と疲れで気絶してしまっていた。
ちょっと、いやかなり無理をさせてしまった。
ゆっくりとペニスを抜き出すと、内股が震えて穴からオレンジ色の玉がポロリと零れる。
意識がないまま腰をヒクヒクさせて緑とオレンジの玉を両方の穴から産む姿に、ゴクリと喉が鳴る。
「えっろ……」
即、臨戦状態になるペニスに、我ながらどんだけと呆れた。
ほんと俺、ナギ相手なら永遠にヤリ続けられるわ。
でも、さすがに休ませてやらないと可哀想だ。
ナオ様から貰ったエキス玉を口に含んで噛み砕いて、ナギに口移しで飲ませる。
これで朝はスッキリと目覚める筈だ。
ナギの出した玉を袋にまとめてから、ナギに寄り添って横になる。
「本当に……子供作れたんだな」
頭上にフワリと浮かぶ玉を見上げると、ほぅと溜め息が漏れた。
緑色に柔らかく光る楕円形の玉は、まだ片手に乗るくらいのサイズだ。
これから2年間俺達のミルク玉を吸収して大きく育っていく。
生まれてくる子供は産んだ者と同じ鱗の色になるから、緑色に光ってる。
時たま光に水色が混ざるのは、俺との子供の証だ。
顔がにやけるぜ~。
緑の髪と鱗で、水色の瞳の子供。紛れもなく俺とナギの子供だ。
くうっ、絶世の美男子になるぜ~。
ナギも可愛がってくれる筈だ。
子供が生まれること自体、リリィとして喜ばしいことだし、更にはそれが自分が産んだ子供とくれば、可愛くない筈がない。
俺も溺愛しちゃいそう。
いつかはオレンジの鱗と赤い瞳の子も産んでもらおう。
俺もエキス玉を飲んでから、ナギを優しく抱きしめて心地よい疲労感に目を閉じた。

朝目覚めて、近くにフワフワと浮く光にナギはあ然としたまましばらく固まっていた。
「おはよう、ナギ。俺達の子供を産んでくれてありがとう。愛してるよ」
愛を込めて顔中にキスを何度も送っていると、ようやく現実を受け入れ始めた。
「俺が……産んだ………のか?」
「そそ、ナギが産んだんだよ~、このお腹からね」
もう光っていない腹を優しく撫でながら、素敵だったよと囁く。
まさか自分が産むとは夢にも思っていなかったんだろうなぁ。
緑の睫毛をパチパチとしながら光を見つめている。
「ナギ……ちゃんと説明しなくて済まなかった。子供産むの……イヤだったかい?」
少し悲しそうな声で聞くと、はっと我に返ったナギが慌てて首を振った。
「い、イヤではない……その、よく分かっていなかったからビックリして……その…子供は嬉しい」
ナギがそっと手を伸ばして光の玉に触れると、光がフルリと微かに震えた。
「え……」
「ナギに触れてもらって喜んでいるんだよ。玉の状態でも、子供は親が分かるからね」
「……そうなのか」
ナギが小さく微笑む。
「俺の……俺達の子供、なんだな」
慈しむような柔らかな笑みを浮かべて玉を撫でるナギを見て、俺は歓喜に震えた。
俺との子供を抱くナギ。
この光景をどんなに夢見ただろう。
叶わないと思いつつも、いつも思い描いていた未来。
それが今、目の前にある。
「……ああ、俺とナギの子供だ」
「!っ……カナン…」
ナギが驚いたように俺の頬を撫でるから何かと思ったら、ナギの手が濡れている。
「あれ?」
俺は泣いていたらしい。
全然気がつかなかったわ。
ナギの腕がそっと首に回ってきて、きゅっと抱きしめられた。
「カナン……ありがとう。一緒に育てていこうな」
「……ナギ」
言葉が出なくて、俺もナギをぎゅっと抱きしめた。
幸せだった。
怖いくらい幸せだった。
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