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第二章 不穏な影
さあ、ダンスをしましょう?悪魔さん
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「所で殿下は私に何か御用でしょうか?」
「相変わらず単刀直入だね君は」
「良くご存知でしょう?昔馴染みみたいなものなのですから、後家族になりますし」
そう第二王子殿下事、ロシナンテ・フォン・ファンタンは私にとって昔から良く知っている。
何故なら私は幼い頃から王様や王妃様と取引をしていた兼ね合いもあり、この王宮で良く行っていたのでその都度、お茶会を開かれて、くだらない話をしていましたわ。
主に愛獣魔の惚気とか惚気とか惚気とか…
色恋に無関心な私達は、お互いに動物好きなので動物の話以外はしていませんわね。
年齢は少し上ですが歳も近いと言う事もあって婚約者候補その1に挙げられていたくらいですがこんな感じでいつも気軽に話している上に婚約者が居ましたのでそんな話はとうの昔に無くなりましたわ。
今では良き友人の様な関係性なのでノックはしても入室許可確認など貴族の礼儀無視で部屋に入ってくるのもいつものこと。
もし着替えていたらどうするのかしら?といつも思うけど何となく大した返答も無いと思うので聞きません。
「それもそうだな」
相変わらず破壊力抜群の爽やか王子スマイルですこと…その笑顔を他の貴族令嬢に見せたらモテモテなのでしょうけど、家族と獣魔以外興味の無い人間…ある種似た者同士の私達ですわ。
「まあ、単刀直入に言うとようこそファンタン王家へ、私は君を歓迎するよ」
「ありがとう第二王子殿下…それともお兄様とお呼びすべきかしら?」
「それはそれで捨てがたいがロシナンテかロティと呼んで欲しいな。私達は元々兄妹みたいな友人だったではないか」
「それもそうですわね。ロティお兄様」
「あぁ、ありがとうルーティ」
眩しい笑顔で私を微笑んでくれたロティお兄様に少しキュンとしたのは秘密ですわ。
この穏やかな時間がずっと続けば良いのに…なんて思うけどそうも行かないのが世の常と言うやつですわね…
ーコンコン…ー
小さなノックの音がした。
入室許可を与えてると近衛騎士が入室し、国王との謁見の準備が整ったので来て欲しいそうですわ。
新たに王家の一員になったからには当然陛下にも挨拶は必要になってきます。
しかも、急にこの様なお願いをしてしまった手前陛下にはいろいろお手間を取らせてしまい申し訳ないと思っていますわ。
でも、陛下のお陰で晴れて今日からあの家から解放されました。
感謝の至ですわ。
しかし、私が王家入りしたとなればこれから多くの問題が押し付けられるでしょう…
前とは違う自由を奪われる事を余儀無くされるわ。
でも、今回は違う。
家族に時間を搾取される事なく、今まで自分を偽って生きてきたけど、王家は元々魔力の多い血筋なので多少の魔法を使った転生チートを使っても怪しまれないし、異世界知識の魔道具作りの研究費は全て王家持ち。
公務で国外にも出れるでしょうし、少し楽しみでもあります。
私の命を狙う悪魔さんの情報を探すのもただの貴族よりも王族の方が探しやすいかも知れませんし。
今後、前以上に狙われるリスクを背負ってしまいましたが逆なのです。
わざと目立つ事で悪魔さんが私を見付けたらきっとまた殺しに来るでしょう。
タイガーファングの件ももしかしたら…
それだったらそれで良いのですわ。
敢えて、此方から悪魔さんをお呼びしましょう。
逃げてばかりでは癪ですわ。
悪魔さんを誘き寄せて、今度こそこのカルマを終わらせてやります。
その為にも今度は此方から攻める為にまず情報を手に入れましょうか。
少しでも敵の情報を探し、勝率を上げて戦いましょう。
私の自由で安全な世界を作る為に…
悪魔だろうとぶっ殺して差し上げますわ。
さあ、私とダンスをしましょう?悪魔さん。
「相変わらず単刀直入だね君は」
「良くご存知でしょう?昔馴染みみたいなものなのですから、後家族になりますし」
そう第二王子殿下事、ロシナンテ・フォン・ファンタンは私にとって昔から良く知っている。
何故なら私は幼い頃から王様や王妃様と取引をしていた兼ね合いもあり、この王宮で良く行っていたのでその都度、お茶会を開かれて、くだらない話をしていましたわ。
主に愛獣魔の惚気とか惚気とか惚気とか…
色恋に無関心な私達は、お互いに動物好きなので動物の話以外はしていませんわね。
年齢は少し上ですが歳も近いと言う事もあって婚約者候補その1に挙げられていたくらいですがこんな感じでいつも気軽に話している上に婚約者が居ましたのでそんな話はとうの昔に無くなりましたわ。
今では良き友人の様な関係性なのでノックはしても入室許可確認など貴族の礼儀無視で部屋に入ってくるのもいつものこと。
もし着替えていたらどうするのかしら?といつも思うけど何となく大した返答も無いと思うので聞きません。
「それもそうだな」
相変わらず破壊力抜群の爽やか王子スマイルですこと…その笑顔を他の貴族令嬢に見せたらモテモテなのでしょうけど、家族と獣魔以外興味の無い人間…ある種似た者同士の私達ですわ。
「まあ、単刀直入に言うとようこそファンタン王家へ、私は君を歓迎するよ」
「ありがとう第二王子殿下…それともお兄様とお呼びすべきかしら?」
「それはそれで捨てがたいがロシナンテかロティと呼んで欲しいな。私達は元々兄妹みたいな友人だったではないか」
「それもそうですわね。ロティお兄様」
「あぁ、ありがとうルーティ」
眩しい笑顔で私を微笑んでくれたロティお兄様に少しキュンとしたのは秘密ですわ。
この穏やかな時間がずっと続けば良いのに…なんて思うけどそうも行かないのが世の常と言うやつですわね…
ーコンコン…ー
小さなノックの音がした。
入室許可を与えてると近衛騎士が入室し、国王との謁見の準備が整ったので来て欲しいそうですわ。
新たに王家の一員になったからには当然陛下にも挨拶は必要になってきます。
しかも、急にこの様なお願いをしてしまった手前陛下にはいろいろお手間を取らせてしまい申し訳ないと思っていますわ。
でも、陛下のお陰で晴れて今日からあの家から解放されました。
感謝の至ですわ。
しかし、私が王家入りしたとなればこれから多くの問題が押し付けられるでしょう…
前とは違う自由を奪われる事を余儀無くされるわ。
でも、今回は違う。
家族に時間を搾取される事なく、今まで自分を偽って生きてきたけど、王家は元々魔力の多い血筋なので多少の魔法を使った転生チートを使っても怪しまれないし、異世界知識の魔道具作りの研究費は全て王家持ち。
公務で国外にも出れるでしょうし、少し楽しみでもあります。
私の命を狙う悪魔さんの情報を探すのもただの貴族よりも王族の方が探しやすいかも知れませんし。
今後、前以上に狙われるリスクを背負ってしまいましたが逆なのです。
わざと目立つ事で悪魔さんが私を見付けたらきっとまた殺しに来るでしょう。
タイガーファングの件ももしかしたら…
それだったらそれで良いのですわ。
敢えて、此方から悪魔さんをお呼びしましょう。
逃げてばかりでは癪ですわ。
悪魔さんを誘き寄せて、今度こそこのカルマを終わらせてやります。
その為にも今度は此方から攻める為にまず情報を手に入れましょうか。
少しでも敵の情報を探し、勝率を上げて戦いましょう。
私の自由で安全な世界を作る為に…
悪魔だろうとぶっ殺して差し上げますわ。
さあ、私とダンスをしましょう?悪魔さん。
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