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第二章 不穏な影
聖獣様…チョロいですわね…
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私が周りに聞こえない様な音声で「このままですと王宮が崩壊してしまいますわ…なんとかしてください」とロティお兄様に丸投げしました。
丸投げって酷くないですかって?
元はと言えば聖獣様をキッチリ管理出来ていないロティお兄様に原因がありますので責任持って解決して頂く義務が有りますわ。
私の言葉に頷きたロティお兄様が「さあ、そろそろお開きにしようか」と立ち上がろうとした瞬間、青龍のクザン様がピシリと部屋を完璧に凍らせて動けなくさせてしまいました。
え、何故に?
まだ誰も聖獣様を怒らせる様な事していないのに…
これは不味い…咄嗟に体全体を覆う防御結界を張りましたがそれでも完璧に回避出来ず、凍りはしませんでしたが寒さのレベルがアップして、この客室は極寒の世界に変わりました。
流石に優秀な防御結界を持っている私としても自分一人で限界なので、ジョゼフ王太子殿下はカッチコチですわ。
それはまあ、別にどうでもよろしいですけど…
青龍様がめちゃくちゃ怒ってる事は分かりましたわ…
早く怒りの原因を突き止めてこの魔法をどうにか止めないとこの吹雪は止まらず、王宮全部が氷の宮殿に変わってしまします…それは流石に不味い…
「クザン、どうしたんだい?そんなに怒って…何が不満だったのかい?」
ロティお兄様がクザン様に優しく聞きました。
よくこの氷と吹雪の部屋に笑顔で耐えれるのか…この方のポテンシャルは末恐ろしいものがありますわね…
クザン様は吹雪にかき消される様な声でポツリ…ポツリと声を出して伝えようとしていましたが誰一人として聞き取れず、何回も「ごめん!!もう一回言ってくれー!!」とロティお兄様に言われて諦めたクザンは息を大きく吸い込み…
「妾の…妾のロティの耳元で囁くな!!この小娘が!!!妾だってロティと耳元で愛を囁き合いたいのにずるいでありんす!!!」
え、私!?
どうやら私が耳元でロティお兄様に耳打ちしたのが不味かった様ですわ。
あら、それは失礼致しました。
私はスッと側を離れて、クザン様に謝りました。
「謝って済む問題じゃないのよ小娘が!!!」
あ、また温度下がった…
困りましたわ…どうすればよろしいのかしら?
こうなったら奥義を出すしかありませんね…
私は大きな声で「本当に申し訳ありませんでしたぁっ!!!!」と大声を出しながらすかさずインベントリからマカロンを取り出してクザン様の前に差し出した。
その瞬間、部屋の温度が変わった…
吹雪いてた部屋から急に桜の花びらが部屋中に舞い落ちる。
「きゃー!!これってルーチェ商会のマカロンじゃない!!私達の大好物!!」
白虎のユフィ様が大きな声を出してマカロンに近付きました。
ユフィ様だけでなく玄武のビビ様も朱雀のアルビナ様もキラキラした眼差しでマカロンを見つめます。
そう…私の最終奥義…それは我が商会で販売している異世界菓子ですわ。
聖獣様は甘いお菓子に目が無くて私がこの世界で新たに生み出したお菓子をあげるとそれはそれは機嫌が元通りになりますわ。
クザン様もキラキラとした瞳で見つめ、マカロンを手に取りとても可愛らしい笑顔になり、ぼん!!っと大きな音と共にクザン様の体が小型に変わりマカロンを口いっぱい美味しそうに頬張っております。
聖獣様…ちょろいですわね…
丸投げって酷くないですかって?
元はと言えば聖獣様をキッチリ管理出来ていないロティお兄様に原因がありますので責任持って解決して頂く義務が有りますわ。
私の言葉に頷きたロティお兄様が「さあ、そろそろお開きにしようか」と立ち上がろうとした瞬間、青龍のクザン様がピシリと部屋を完璧に凍らせて動けなくさせてしまいました。
え、何故に?
まだ誰も聖獣様を怒らせる様な事していないのに…
これは不味い…咄嗟に体全体を覆う防御結界を張りましたがそれでも完璧に回避出来ず、凍りはしませんでしたが寒さのレベルがアップして、この客室は極寒の世界に変わりました。
流石に優秀な防御結界を持っている私としても自分一人で限界なので、ジョゼフ王太子殿下はカッチコチですわ。
それはまあ、別にどうでもよろしいですけど…
青龍様がめちゃくちゃ怒ってる事は分かりましたわ…
早く怒りの原因を突き止めてこの魔法をどうにか止めないとこの吹雪は止まらず、王宮全部が氷の宮殿に変わってしまします…それは流石に不味い…
「クザン、どうしたんだい?そんなに怒って…何が不満だったのかい?」
ロティお兄様がクザン様に優しく聞きました。
よくこの氷と吹雪の部屋に笑顔で耐えれるのか…この方のポテンシャルは末恐ろしいものがありますわね…
クザン様は吹雪にかき消される様な声でポツリ…ポツリと声を出して伝えようとしていましたが誰一人として聞き取れず、何回も「ごめん!!もう一回言ってくれー!!」とロティお兄様に言われて諦めたクザンは息を大きく吸い込み…
「妾の…妾のロティの耳元で囁くな!!この小娘が!!!妾だってロティと耳元で愛を囁き合いたいのにずるいでありんす!!!」
え、私!?
どうやら私が耳元でロティお兄様に耳打ちしたのが不味かった様ですわ。
あら、それは失礼致しました。
私はスッと側を離れて、クザン様に謝りました。
「謝って済む問題じゃないのよ小娘が!!!」
あ、また温度下がった…
困りましたわ…どうすればよろしいのかしら?
こうなったら奥義を出すしかありませんね…
私は大きな声で「本当に申し訳ありませんでしたぁっ!!!!」と大声を出しながらすかさずインベントリからマカロンを取り出してクザン様の前に差し出した。
その瞬間、部屋の温度が変わった…
吹雪いてた部屋から急に桜の花びらが部屋中に舞い落ちる。
「きゃー!!これってルーチェ商会のマカロンじゃない!!私達の大好物!!」
白虎のユフィ様が大きな声を出してマカロンに近付きました。
ユフィ様だけでなく玄武のビビ様も朱雀のアルビナ様もキラキラした眼差しでマカロンを見つめます。
そう…私の最終奥義…それは我が商会で販売している異世界菓子ですわ。
聖獣様は甘いお菓子に目が無くて私がこの世界で新たに生み出したお菓子をあげるとそれはそれは機嫌が元通りになりますわ。
クザン様もキラキラとした瞳で見つめ、マカロンを手に取りとても可愛らしい笑顔になり、ぼん!!っと大きな音と共にクザン様の体が小型に変わりマカロンを口いっぱい美味しそうに頬張っております。
聖獣様…ちょろいですわね…
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