喜んで婚約破棄しますわ-婚約破棄して自由に生きたいと思います。邪魔する奴は悪魔ですらぶっ殺しますわよ-

はるぽんず

文字の大きさ
37 / 37
第二章 不穏な影

命が幾つあっても足りませんわ。

しおりを挟む
セリオン第三王子殿下

年齢は私と同じで(前世合わせると大分下だけど)この国一の魔術師の異名を持つ殿方でございますわ。

稀代の天才魔術師の呼び名で多くの戦場で勝利を勝ち取り、頭も切れるので軍師としても優秀で他国の戦ごとにもよく参戦されて、その国に勝利を与える凄い殿方ですが、基本ネクラの魔法オタクで人見知りで話しかける時は家族か側近の誰かが居ないと話せません。

一度好きな事にのめり込むとそこから離れようとせず、気になる魔法や新しい戦術があればすぐ様魔塔に引き篭もり日夜研究に勤しみますの。

私も人生で数回しかお会いした事がありませんし、お話なんてもっての外。
話しかけようものなら全力で逃げられますわ。

ハッキリ言うと魔法と戦以外ではろくな人間ではございません。

その才能は流石陛下と王妃殿下のお子様と言うべきか…

天才肌なのは認めますがあの魔法オタクで戦闘狂な所は頂けませんわ。

普段は魔塔に引き篭ってるので滅多に会わないので安心していますが…

今の私はあの殿方と会ってはならないのです…

何故かって?
明確ですわ。
今までは魔法が使える事を隠して生きてきましたが今の私は魔法を使える貴重な人材という事を公表してしまいましたもの。

この世界にも何人も魔法使いがいらっしゃいますが年々減っている上に能力が衰退しているそうです。

私はその例外で生きている為、第三王子にバレれば即座に研究対象の仲間入りにさせられてしまいますわ。

かの殿方は一度興味を持つととことん粘着して来るに決まってますわ…

常に監視態勢をしかれ、日々『魔法使ってー!!』と追いかけて来るに違いない…

あぁ…気持ち悪いですわ…

もう感情を隠す元気すら無くなります…
ジョゼフ王太子殿下だけでもめんどくさいのにセリオン第三王子殿下まで関わってきたら精神崩壊してしまいますわ…

でも、王族入りしたからには嫌でも関わらないといけませんから何かしら対策を打たねばなりませんわ…

でも、今はそれどころではありません。

先ずは近々あるお披露目会で王家入りする事を大々的に公表せねばなりません。

これは貴族達の牽制の意味合いもありますが私と言う存在が今此処にいると言う事知らしめる意味合いもありますわ。

貴族達は王子殿下達との婚約目当てとか勘違いする輩達の話のネタにされてしまいますがそんなめんどくさい事極まりない事には興味ありませんわ。

勝手にしてくださいませ。

まず誰があんなポンコツ殿下達と結婚するものですか!!

ロティ御兄様なら少し良いかもとか思うけどあの人はあの人でバックの聖獣様が強すぎて無理無理無理無理…
命が幾つあっても足りませんわ。

あの三兄弟から選ぶ事は天地をひっくり返してもありませんわ。

私だって前世で恋と言う恋をして来ましたが結婚まで漕ぎ着けた事がありません…

漕ぎ着ける前に大抵悪魔に殺されて来ましたから…

本当に前世の私の人生は無理ゲーでしたわ…

だからこそ今世では素敵な殿方と出逢い、運命的な恋をして愛を育み幸せな結婚をしたい…

その願いの為にも先ずは1番近いこの行事を成功させて、私と言う存在を世界に知らしめる事から始めたいと思いますわ。



しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

2021.08.31 はるぽんず

感想ありがとうございます!
まだまだ始まったばかりの所で申し訳ないのですが宜しければ是非ともこれからも読んで頂けたら幸いです!

解除

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて

碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。 美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。 第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

yukataka
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが

水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。 王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。 数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。 記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。 リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが…… ◆表紙はGirly Drop様からお借りしました ◇小説家になろうにも掲載しています

婚約破棄をご一緒に!

あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティで、男爵令嬢を伴った王子が公爵令嬢に婚約破棄を宣言した。理由は、公爵令嬢が男爵令嬢をいじめたから。公爵令嬢は言い返す。 「他の人の事もいじめましたわ」 「へ?」

愚かな者たちは国を滅ぼす【完結】

春の小径
ファンタジー
婚約破棄から始まる国の崩壊 『知らなかったから許される』なんて思わないでください。 それ自体、罪ですよ。 ⭐︎他社でも公開します

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。