ユニークスキルのせいでモテない俺は、酔っ払った勢いで奴隷を買いました。

練太郎

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いよいよ……

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 二十分後。

「そうやんな! ウチもそう思ってたんや! いやー、ミラさんなら分かってくれると思っとったで!」
「私はギルド長なんだから当然よ。まあでも、スズナさん。あなた中々に面白い子ね。気に入ったわ。さっきまでの態度を謝るわね。ごめんなさい。それと……今日はエリック達の帰還を祝う祝勝パーティーをする予定だったのだけど、あなたの歓迎パーティーも兼ねるのが良いと思うわ。うん、そうしましょう」

 ミラさんとスズナは途中から俺抜きで話はじめて、あれよあれよという間に意気投合した。なんというかお手本のような打ち解け具合だったよ。
 ちなみに、会話の輪から外された俺はシエナとメリッサとおしゃべりしていたぞ。二人共手持ち無沙汰っぽかったしな。

 で、二人の会話に一区切りついたところで、いよいよあの話を俺はミラさんにすることにした。今ちょうど機嫌良いしタイミング的にもばっちりだ。
 話の振り方はごく自然に。極力ミラさんが『あ、そうなの。へー』みたいな感じで捉えてくれるように。あまり彼女に負担を掛けたくないし……。

「いやー、二人が仲良くなってくれて良かったですよ。うんうん! みんな仲良しが一番ですからね! ……コホン。それはそうとミラさん。俺、死の呪いを受けちゃったんで色々宜しくお願いしたいんですが大丈夫ですか?」
「私は基本的に皆と仲は良いわよ? で、今なんて言ったのかしら? ごめんなさい。よく聞こえなかったわ」
「ちょっとしくじっちゃって死の呪いをドラゴンに掛けられたんですよ。なので色々宜しくお願いしたいんです。いや、そんな重い話じゃないんですよ? 俺がこのままだと一ヶ月後に死ぬだけで」
「…………ん? 聞き間違いかしら。今エリックが『死の呪いに掛けられた』とか言った気がするけど。……最近書類処理に追われていたから疲れているのかもしれないわね……」
「いえ、聞き間違いでもなんでも無いですよ?」
「……え?」

 ミラさんは俺に聞き返しながらもシエナ達に目を向けて、俺が嘘を言っているかどうか確認したっぽいが……彼女たちが首を縦に振ったところを見てもう一度俺の方を見てきた。

「……なるほどね。まあ、私もこういう事態を想定していなかったわけじゃないから、色々と解決策は考えてあるし、調べたりもしたわ。そうね……まず、解呪魔術を試してみましょう」
「……あ、あの……それはもう試していますわ。でも、全く効果はありませんでしたの」

 メリッサが若干気まずそうに報告する。
 ……解呪魔術って初めて聞いたが……世の中にはそんなものがあるんだなぁ……。
 てか、ミラさんの醸し出すオーラがガラリと変わったな。なんというか、『出来る女』みたいな? 俺といつも接しているミラさんじゃなくて、俺以外の人と仕事の話をしているときのミラさんみたいな。そんな感じがする。まあ、今は関係ない話か。

「……なるほど。じゃあ、聖水をエリックの体にかけてみましょう」
「いえ、それもしましたわ。ただ、効果は無かったですわね」
「……聖水は聖水でも人間から出るおしっ――」
「――それも試しましたわ。私とシエナさん、それとスズナさんの三人がかりで掛けてみましたが駄目でしたの」
「……なるほど。じゃあ、エリックの――」
「――おいちょっと待てぇえええい! 今の発言をスルーは流石に無理があるぞ! てか、そんなんで呪いが――」
「エリック。私たちは今大事な話をしているの。少し黙っててくれるかしら?」

 ミラさんからガンを飛ばされる。
 ……いや、でもさっきの二人の発言をスルーできるほど俺は出来ていないと言うか……てかおかしいだろ。聖水って、よく分からんけど清い水ってことだろ? なんで人間のおしっ――いや、止めよう。この話を広げると良くないことが起きそうだ。
 俺は考えるのを放棄して、ミラさんに言われたとおり黙って話を聞くことにする。

「エリックの息子から悪いものを吸い出すというのは?」
「それは三日三晩やりましたが、無理でした。限界まで搾り取ったのですが……私達が満たされただけで、特にエリック様の呪いに変化はありませんでした。むしろ少しやつれてしまったくらいですし」

 (……何をしたのか具体的に言ってくれ、なんて俺は言わないぞ。てか、眠っている俺に何してくれてんだよ。どうせなら意識あるときにしてくれよ。……いや、でもまあ……睡姦プレイというのもアリか。男女が反対だとおもうけど。あと、シエナ。真顔でエッチな話をするな。少しは恥じらったりしてくれ)

「…………なるほど。なるほどね。ええ、なるほど。うん、なるほどね。……今は関係ない話だから何も言わないでおくわ。コホン。ま、まあ今までの解呪方法はそこまで期待していなかったし問題ないわ。次が本命。『うら若き乙女が呪いを受けた人と三日三晩まぐわう』。これは流石にまだ――」
「あ、それやったらすでに三人がかりでやっとるで。吸い出すのと同時進行で。まあ、効率を求めた結果やし、いち早く呪いを解きたかったし、色々いい感じやったし」
「……………………な……る……ほ……ど………………」

 ミラさんが黙りこくる。
 まあ、俺も唖然としているし彼女の反応も致し方ないものだろう。てか、まじでなにしてんだよ。俺が聞いていたのは『肌を重ねる』だったぞ? 『まぐわう』とか一言も言ってなかったんだが? 
 あとスズナ。お前はもう少し自分を大切にしろよ……。異世界に来て最初に出会った男と会って数日で合体するのは流石にどうかと思うぞ? てか、男だったら誰とでも寝るタイプの女性じゃないだろうな? まあ、そうだったとしても何も言わないし、お金の援助とかはするけどさぁ……。

 なんとなく複雑な気持ちになっていた俺だったが……次の瞬間。ミラさんが俺に対してとった行動で全てが吹っ飛んでいった。体と共に。


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