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2章『転生×オメガ=当て馬になる』
13※
しおりを挟む「ぁ…」
ヒクヒクと震える先端からトロリと蜜が溢れている。
良い匂い、だった。良く生臭いって言うけれど、私にとっては狂おしい程に焦がれてしまう香りだ。
アルファのフェロモンなのだろうか。じわり、と腔内に唾液が滲む。
――どんな味がするのだろうか。小さな好奇心と大きな欲望だった。
「真緒…?」
「ん、」
先端に顔を近付けてペロリと舌を這わす。
「真緒?」
「ン…」
苦い。けれど、身体が熱くなる味だ。もしもこの世に媚薬というモノがあるのならこういうモノを媚薬と言うのだろうか。
猫がミルクを舐めるように何度も舌を這わす。その度に私と在昌さんの腰が震える。
「んっ…真緒、無理しないで良いから、ね?」
「んん」
止めさせようとする在昌さんに頭を振る。嫌な訳でも無理をしている訳でもないのだ。
「私が、したいの…」
両手で性器を支えながら再び舌を這わす。 その度に在昌さんの薄い唇から甘い吐息が漏れて、もっと聞きたくなって何度も舌を這わした。
舐めているだけなのに、どんどん身体が疼いていく。まるでこの大きなモノに貫かれたい、と泣いているかのように愛液が滴る。
「ふ、ンん、は、はぁ…」
「ん、真緒はえっちの時は積極的だね」
「んん!」
「そんなに蕩けた顔して…。ふふ、俺の、美味しいのかな?」
在昌さんの言葉が私を溶かしていく。ぐずぐずに、もうえっちの事しか考えられなくするかのように。
「イイよ、真緒。気持ち良い…。君が触れてるって事実だけでイっちゃいそう。本当に可愛いんだから…」
「はぅ…気持ちぃ、の…?嬉し、ん…」
ぞくぞくする。私があの在昌さんの快楽を引き出してると思うだけで絶頂を迎えてしまいそうだ。
「可愛い、ねぇ。こっち、見て?」
在昌さんの言葉に従い、視線を在昌さんへと向ければバチリと視線が絡む。快楽で頬を赤く染め、欲望に染まった瞳のまま私を見ている――…。
「ぁ…あ、ン…」
「視線だけで感じちゃったの。…ねぇ、真緒のナカにイれたいな」
「っ…」
期待で手が震える。
抱かれたい。早く、最奥に穿たれたい。
「ふふ、こっちおいで」
導かれるまま、立ち上がり、向かい合った在昌さんと口付けを交わす。腔内を占めていた苦みが在昌さんと私の唾液によって上書きされていく。
「にが…。美味しくないね、流石に自分のは」
「私は、好きです…」
「…、凄い殺し文句」
舌を突き出して、と言われ私は怖ず怖ずと舌を出す。震える舌に在昌さんの長く太い舌が絡んだ。空中で絡む淫猥な情景に、私の腰が揺れる。
ポタポタと二人の間から零れる唾液。
くちゅくちゅと混じり合う二人の舌が堪らない――…。
「は、あ、ぁう…ン、ふ、在昌、さぁん…」
「ん、」
ちゅうと舌を吸われ、口付けが終える。
痺れる舌に快楽の余韻を残しながら、在昌さんが私の身体を反転させる。
「今日は…もっと深く、シてみようか」
「ぁあ!」
指で私の秘部を確認した在昌さんから小さな笑みが漏れる。
「ぐちゃぐちゃだね。かぁわいいなぁ…。ほんと」
「ん、んぁ…はぁ、あ、あ…!」
大きく、熱い先端がキスをするように私の秘部にぶちゅ、と触れる。そのまま何度か往来し、狙いを定めて埋まっていく。
「あぁぁ…!はぁ、あ、あぁ!」
「ん、キツ…っ」
ずぶずぶと沈んでいく在昌さんのモノに、私の膣内が歓喜するかのようにきゅうきゅうと締め上げていく。
いつの間にか装着したスキンを感じながら、いつの日か何も邪魔されずに受け入れたいと思ってしまった。
「はぁ…在昌さ…おっきぃ…深い、よぉ…」
「ん、後ろからだといつもと違うところに当たって気持ち良いね」
ゴリゴリと内壁を犯しながら進んでいく性器は、確かにいつもと違う快楽を与えてくれた。
進む度にぶちゅぶちゅと嫌らしい水音が響く。どれだけ濡れているのだろうか。
私の腰を掴みながらゆっくりと、確実に腰を進める在昌さん。背中に与えられる口付けがこそばゆくて、気持ち良い。
ちゅ、ちゅ、と可愛らしいリップ音を奏で、何度も唇を落としていく。
「はぁ、あ、ぁあ!ぅあん!」
「あ、可愛い声。ココがイイんだ?」
子宮の入り口に当たった先端に声を上げながら軽く絶頂を迎えた私に、何度も的確にソコを突いてくる。
絶頂を迎えたばかりの私には痛い程の快楽だった。
「ぁあ!やぁ!ありま、ささ…イ、ったのぉ…!あぅ!ひ、ひぁ!」
「うん、もっと、もっとイっちゃえ。ほら、入り口ぐりぐりされて気持ちぃね」
「あン!ぅあ…あぁ、やぁ…!気持ちぃ、気持ちぃの…!」
入り口が、太い幹を包む内壁が、全てが気持ち良かった。
まるでお漏らしをしているかのように何度も飛び散る飛沫。そんな私に、在昌さんは何度も可愛い、可愛い、と囁いて腰をグラインドさせる。
「やぁああ!あああ!」
「ん、またイったの。いや、…イきっぱなし、かなっ」
ずん、と奥にめり込む先端。子宮口が広がり、その奥にめり込む感覚は私をトばすのには十分だった。
「ぁ、あ、あぁ…」
「…真緒?…トんじゃったかな?でも、ごめんね。俺もイきたいから付き合って」
「あ、あ、あ!」
何度も最奥を突かれ、乱暴に胸を揉まれ、痛すぎる快楽に溺れてしまいそうだった。否、もう溺れていた。
「は、…っ、真緒ちゃん…!」
限界が近いのか、在昌さんのモノが更に大きく膨らむ。大きすぎる圧迫感に無数の性感帯が刺激され、私は意識が朦朧になりながらも、愛液を飛ばしながら絶頂を迎えた。
「俺、も…!ん、はぁ…!」
ビクビク、と腰を震わせながらほぼ同時にスキン越しに精を飛ばした在昌さん。
「ぁ、はぁ、…や、勿体ない…ンぅ…」
「っ…!」
私の言葉に在昌さんの喉が鳴る。けれど、意識が朦朧としていた私は自分が何を言ったのか分かっておらず、そのまま意識を失ってしまった。
「はぁ…ねぇ、本当に君を番にしちゃうよ…?」
そう呟き、私の項に吸い付きながら、朱い痕を残した在昌さんを私は知らない。
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