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禁忌を知るもの 3
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ツェンさんの元から、緑の国へ行く。禁忌を知る三人目がこの国に住んでいるのだ。
「あぁ、アンタね」
自然に紛れたツリーハウスに入れば、髪をサイドに結んだつり目の女性、ソワンさんが私を見てそう言った。彼女は私が嫌いなのかもしれないと思うことが多々ある。きっと気の所為なのだろうが。
「ソワン、火の鉱山ノ異常現象につイて何か知らナいカ?」
「なに? あたしを疑ってるの、サラマンダー」
今日は機嫌が悪いのかサラマンダーさんに喧嘩腰だ。張り詰めた空気が、針となり全身に刺さっている気分である。
「あたしじゃないわよ。火の鉱山に雨なんて降らせないわ」
「そウか」
初っ端から、ソワンさんは言ってはいけないことを言ってしまった。私は気がついてしまったが、言い出しにくい。間違いなく、彼女が犯人だ。
全身が硬直していくような気がする。言うのが怖い。きっと彼女は逆上するだろうから。
私は知らぬフリをすることに決めた。
「そうですよね、ソワンさんがする訳ないですよね」
早々に切り上げたくて、ソワンさんの意見を主張すればソワンさんは少しだけ、口角を上げた。まるで全てが上手くいっている喜びのように感じてしまう。作り笑顔がおかしくないか、心配だったとだけ言っておこうと思う。
「分かってるじゃない。私がそんな事するわけないわ。分かったならさっさと帰りなさい。忙しいのよ」
初めよりも少しだけ柔らかくなった口調。何かを隠していることは容易に想像が着いてしまう。どうやって彼女に火の鉱山の異常現象を治してもらうか、早く考えなければ。
ソワンさんに礼を告げ、私達はその場を後にする。サラマンダーさんやネロは気に食わないようだけども、私は一刻も早く彼女の元から去りたかった。私の化けの皮が剥がれてしまう前に、作り笑顔が剥がれてしまう前に彼女の前から立ち去りたかったのだ。私は無理矢理、サラマンダーさんとネロを連れて、緑の国から出ようとする。
この地で話すときっと彼女に気がついたことをバレてしまう。
「あぁ、アンタね」
自然に紛れたツリーハウスに入れば、髪をサイドに結んだつり目の女性、ソワンさんが私を見てそう言った。彼女は私が嫌いなのかもしれないと思うことが多々ある。きっと気の所為なのだろうが。
「ソワン、火の鉱山ノ異常現象につイて何か知らナいカ?」
「なに? あたしを疑ってるの、サラマンダー」
今日は機嫌が悪いのかサラマンダーさんに喧嘩腰だ。張り詰めた空気が、針となり全身に刺さっている気分である。
「あたしじゃないわよ。火の鉱山に雨なんて降らせないわ」
「そウか」
初っ端から、ソワンさんは言ってはいけないことを言ってしまった。私は気がついてしまったが、言い出しにくい。間違いなく、彼女が犯人だ。
全身が硬直していくような気がする。言うのが怖い。きっと彼女は逆上するだろうから。
私は知らぬフリをすることに決めた。
「そうですよね、ソワンさんがする訳ないですよね」
早々に切り上げたくて、ソワンさんの意見を主張すればソワンさんは少しだけ、口角を上げた。まるで全てが上手くいっている喜びのように感じてしまう。作り笑顔がおかしくないか、心配だったとだけ言っておこうと思う。
「分かってるじゃない。私がそんな事するわけないわ。分かったならさっさと帰りなさい。忙しいのよ」
初めよりも少しだけ柔らかくなった口調。何かを隠していることは容易に想像が着いてしまう。どうやって彼女に火の鉱山の異常現象を治してもらうか、早く考えなければ。
ソワンさんに礼を告げ、私達はその場を後にする。サラマンダーさんやネロは気に食わないようだけども、私は一刻も早く彼女の元から去りたかった。私の化けの皮が剥がれてしまう前に、作り笑顔が剥がれてしまう前に彼女の前から立ち去りたかったのだ。私は無理矢理、サラマンダーさんとネロを連れて、緑の国から出ようとする。
この地で話すときっと彼女に気がついたことをバレてしまう。
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