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異界渡り(ワーオランドーラ国)編
買ったのはお茶ではありませんでした
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私はそれよりも、急に店員さんが目の前に!とか、何で魔法!と驚いたから。こちとら、まだ魔法には慣れてないんだってーの!と思っていた私を無視して、店員さんは、マミさん(加奈さん)を守るように立っているロックさんを見ていた。
その店員さんはニッコリと微笑んで、他にいた2人のイケメンさんに、奥でお茶の用意するように言ってから、私達に話しかけて来ました。
「個人ではなく、店からの正式な紹介状だと確認出来ました。お嬢様達の事も色々と配慮する様、書いてありましたので、お嬢様達の個人情報が漏れるご心配もありません。個室での飲食も可能ですが、いかがいたしましょうか?」
「それは、どこまでの配慮でしょう?」冷たく何の感情もない声で、ロックさんが聞いた。
「うわ、宰相補佐モードだ。」マシロさんが私を守るようにして立っていたので、呟いた言葉が私に聞こえた。
「そうですね、この国の王妃様と王様の仲を取り持った事と、ご友人だという事、異界渡りでこちらに来た事でしょうか。ロック様とマシロ様が護衛に付いている意味まで話せば宜しいでしょうか?」
「お前達、この国の者ではないな。…ニオイからして獅子国の者だな。木を隠すには森の中か。」
「ご名答です。ですが、あくまでも、私は、このお茶屋の店員です。それ以上でもそれ以下でもありません。」
「では、情報収集か。」
「否定は致しません。この国で暮らしていて手に入る話を国の友人へ話しているだけですので。問題はないかと。」
「そうか、白角宰相の使いか。宰相補佐である白花は元気なのか。」
「ええ、お元気です。私は「白花と同じ宰相補佐の青水仙だろう。」…ご名答です。」
「入国しているのは把握していたが、ここにいたのは知らなかった。」
「そちらのお嬢様のお1人が青い顔色ですね。イスに座りますか?」ニィと店員さんが笑った。怖い…。
話題がマミさん(加奈さん)に移った、そのマミさん(加奈さん)を見ると、青い顔をして震えていた。
「一(いち)!!!助けて!!!」心からの叫びだった。聞いていた私まで悲しくなった。
マミさん(加奈さん)が叫んだ後、マミさん(加奈さん)の前には剣を構えた一郎さんが立っていた。私の前には祥さんが同じく剣を構えて立っていた。
「折角、ワーオランドーラでの危機が無くなったと思ったら、獅子国の宰相補佐殿が国から出て来ているとは。」
いつの間にか、ロックさんもマシロさんも獅子国の店員に向かって、剣を構えていた。
「そうだな、ワーオランドーラの王の術式を改悪して、彼女たちが他国へ入ったと獅子国へ情報がいく様にしていたな。それに、この国ではなく、明日の公式訪問の情報をご婦人方やご令嬢方から集めて、その上で2人を攫う計画をしていただろう。獅子国の宰相補佐殿。」
挑発する様な話し方で、祥さんが話した後、一郎さんが話を続けていた。
「まぁ、まさか、その店に自ら飛び込んで行くなんてな。マミ!軽率だ!気を抜き過ぎだ!元婚約者の青水仙のいる店に飛び込んでどうするつもりだった!あの茶で気付かなかったのか!」
「あ、あ、あ、あ。」マミさん(加奈さん)が言葉にならない声で何かを訴えている。
「あのお茶は、私が貴女の為だけに貴女の好みに合わせて作った唯一のお茶。私の秘伝のお茶なのですから、他で売る訳ないじゃないですか。」
「マミが私の番だと分かった時点で、貴様との婚約は白紙になったんだ!だから、マミは忘れていたんだ!」
「おびき寄せるつもりでしたが、あの茶を飲んでも気付かなかったとは、増々、貴女は薄情な方ですね。」
「あの茶に自分だけを見る様にと細工して、その効果が切れるまでの間、マミは苦しんだんだ!婚約が白紙になった後も、番でないマミを自分が手放したくないからと手籠めにする計画をしていた卑怯者めが!!」
「あれは私にとっての当然の権利です。計画を邪魔されなければ、私の正妻として貴女は暮らせたのに。」
「だ、誰があなたと結婚なんて!!父には婚約前から婚約後も、ずっと婚約破棄を頼んでいたのに!自分の利益の為に、私に嫌な婚約を続けさせた父は!あれから居なくなったわ!!」
「正妻にするって言ったでしょう。それだけでは満足出来なかったんですか?」
「嫌よ!!結婚する前から側室が5人もいる男の正妻なんて!!死んでもイヤっ!!」
「貴女なら、彼女たち5人をまとめて管理出来る素晴らしい手腕を持っているし、あの時は処女だったから、私と契りを交わせば、そこの無駄に熱い男と結婚せずに済んだのに。その機会を自ら潰すなんて、勿体なかったと思わないのですか。」
「あなたは、私の話す事を一切聞かずに、勝手に話して一方的に決めていく、その言葉の通じなさが嫌いだった!!私は、あなたの思い通りに動くだけの、都合の良い人形じゃないの!生きてるの!!」
何で!マミさんは悪くないじゃない!!どうして?!ねえ、どうして責めるの?!ねえ!!
「…私の姉がわりを、姉がわりをここまで苦しめたな…。」ポロポロと口から勝手に言葉が漏れていく。
ああ!身体の中から湧き上がる、この、にゅるりとしたイヤな感じ、大きな何かが私を支配しようとしている、ああ、でもマミ姉さんを侮辱する馬鹿を懲らしめたい、排除したい……え、私にそのやり方を教えてくれるの?…ええ、こうヤルのね。祥さんも一郎さんも犬の2人も傷付けないの、よ、ね。…でき、た…。
何かが光って辺り一面を包んだ様な気がした。モウ安心ダヨと声が聞こえた気がした、そして、私の意識は真っ黒に塗りつぶされた。
その店員さんはニッコリと微笑んで、他にいた2人のイケメンさんに、奥でお茶の用意するように言ってから、私達に話しかけて来ました。
「個人ではなく、店からの正式な紹介状だと確認出来ました。お嬢様達の事も色々と配慮する様、書いてありましたので、お嬢様達の個人情報が漏れるご心配もありません。個室での飲食も可能ですが、いかがいたしましょうか?」
「それは、どこまでの配慮でしょう?」冷たく何の感情もない声で、ロックさんが聞いた。
「うわ、宰相補佐モードだ。」マシロさんが私を守るようにして立っていたので、呟いた言葉が私に聞こえた。
「そうですね、この国の王妃様と王様の仲を取り持った事と、ご友人だという事、異界渡りでこちらに来た事でしょうか。ロック様とマシロ様が護衛に付いている意味まで話せば宜しいでしょうか?」
「お前達、この国の者ではないな。…ニオイからして獅子国の者だな。木を隠すには森の中か。」
「ご名答です。ですが、あくまでも、私は、このお茶屋の店員です。それ以上でもそれ以下でもありません。」
「では、情報収集か。」
「否定は致しません。この国で暮らしていて手に入る話を国の友人へ話しているだけですので。問題はないかと。」
「そうか、白角宰相の使いか。宰相補佐である白花は元気なのか。」
「ええ、お元気です。私は「白花と同じ宰相補佐の青水仙だろう。」…ご名答です。」
「入国しているのは把握していたが、ここにいたのは知らなかった。」
「そちらのお嬢様のお1人が青い顔色ですね。イスに座りますか?」ニィと店員さんが笑った。怖い…。
話題がマミさん(加奈さん)に移った、そのマミさん(加奈さん)を見ると、青い顔をして震えていた。
「一(いち)!!!助けて!!!」心からの叫びだった。聞いていた私まで悲しくなった。
マミさん(加奈さん)が叫んだ後、マミさん(加奈さん)の前には剣を構えた一郎さんが立っていた。私の前には祥さんが同じく剣を構えて立っていた。
「折角、ワーオランドーラでの危機が無くなったと思ったら、獅子国の宰相補佐殿が国から出て来ているとは。」
いつの間にか、ロックさんもマシロさんも獅子国の店員に向かって、剣を構えていた。
「そうだな、ワーオランドーラの王の術式を改悪して、彼女たちが他国へ入ったと獅子国へ情報がいく様にしていたな。それに、この国ではなく、明日の公式訪問の情報をご婦人方やご令嬢方から集めて、その上で2人を攫う計画をしていただろう。獅子国の宰相補佐殿。」
挑発する様な話し方で、祥さんが話した後、一郎さんが話を続けていた。
「まぁ、まさか、その店に自ら飛び込んで行くなんてな。マミ!軽率だ!気を抜き過ぎだ!元婚約者の青水仙のいる店に飛び込んでどうするつもりだった!あの茶で気付かなかったのか!」
「あ、あ、あ、あ。」マミさん(加奈さん)が言葉にならない声で何かを訴えている。
「あのお茶は、私が貴女の為だけに貴女の好みに合わせて作った唯一のお茶。私の秘伝のお茶なのですから、他で売る訳ないじゃないですか。」
「マミが私の番だと分かった時点で、貴様との婚約は白紙になったんだ!だから、マミは忘れていたんだ!」
「おびき寄せるつもりでしたが、あの茶を飲んでも気付かなかったとは、増々、貴女は薄情な方ですね。」
「あの茶に自分だけを見る様にと細工して、その効果が切れるまでの間、マミは苦しんだんだ!婚約が白紙になった後も、番でないマミを自分が手放したくないからと手籠めにする計画をしていた卑怯者めが!!」
「あれは私にとっての当然の権利です。計画を邪魔されなければ、私の正妻として貴女は暮らせたのに。」
「だ、誰があなたと結婚なんて!!父には婚約前から婚約後も、ずっと婚約破棄を頼んでいたのに!自分の利益の為に、私に嫌な婚約を続けさせた父は!あれから居なくなったわ!!」
「正妻にするって言ったでしょう。それだけでは満足出来なかったんですか?」
「嫌よ!!結婚する前から側室が5人もいる男の正妻なんて!!死んでもイヤっ!!」
「貴女なら、彼女たち5人をまとめて管理出来る素晴らしい手腕を持っているし、あの時は処女だったから、私と契りを交わせば、そこの無駄に熱い男と結婚せずに済んだのに。その機会を自ら潰すなんて、勿体なかったと思わないのですか。」
「あなたは、私の話す事を一切聞かずに、勝手に話して一方的に決めていく、その言葉の通じなさが嫌いだった!!私は、あなたの思い通りに動くだけの、都合の良い人形じゃないの!生きてるの!!」
何で!マミさんは悪くないじゃない!!どうして?!ねえ、どうして責めるの?!ねえ!!
「…私の姉がわりを、姉がわりをここまで苦しめたな…。」ポロポロと口から勝手に言葉が漏れていく。
ああ!身体の中から湧き上がる、この、にゅるりとしたイヤな感じ、大きな何かが私を支配しようとしている、ああ、でもマミ姉さんを侮辱する馬鹿を懲らしめたい、排除したい……え、私にそのやり方を教えてくれるの?…ええ、こうヤルのね。祥さんも一郎さんも犬の2人も傷付けないの、よ、ね。…でき、た…。
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