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獅子国編
炎の父と白炎と洸の酒盛り
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その夜、我が湯を浴びてから洸にも風呂を勧めたら、素直に湯を浴びに風呂へ向かったのだった。
洸曰く、白獅子様達は風呂嫌いではないらしい。
洸は、久しぶりに人型になったので、風呂でサッパリしたいと言っていた。毛のある状態だと、毛が邪魔で、人の様にサッパリ洗ってサクッと乾かないので、一手間、二手間と増えるのが面倒なのだと言っていた。
洸が風呂へ入った時点で、執事である薄灰に、酒と果実水と酒の肴と軽食を用意する様に告げ、洸が風呂から出て来た所で、丁度、それらが部屋に届いたのだった。
薄灰は配膳を済ますと、「当主様は、いつも通りなら、もうすぐお戻りになります。」と言って、我の部屋から出ていった。
洸に果実水を注いだグラスを渡してから、手酌で酒を注いでいると、
「前皇帝でも、付き合いは面倒なんですね。」と、果実水を飲みながら、洸が言う。
「山の中の一軒家でもなければ、生きている限り、付き合いはあるだろう。」と我が言うと、
「それが面倒な人もいるんですよ。人と付き合うだけで、周りを疲弊する方がいるんです。」
許可した者以外が開けられない様にしてある扉を開けた者が話しかけてきた。
「それは今代の白獅子様だろう?」と。
「父上!!」我の諫める声でも、ニンマリと笑っている父上だった。
「なーんだ。前皇帝も今の皇帝もそれを理解しているって事か。良かった。良かった。」
酒の肴を摘まんで食べながら、父も手酌で酒を注いでいた。
「弟子様、そこまで私達は愚かではないのですが、今代様は自身に従う者を好かれるのです。我々も、どうしてもその通りに動くしかないのですよ。」と父が話すと、
「何代か前の皇帝は、今代様に従わないので気に入らないと言われて、殺されてしまったのですよ。」と、我も種明かしをした。
「『それは、知らなかった。原因不明の病気で亡くなったとされていたのでな。』と、次代様がおっしゃっています。」サラミを食べながら、洸がそう話した。
「そこから、皇帝になる者は、今代様が代替わりするまでは、今代様の言う通りにする事で殺されで済むと、口伝で伝えられているのです。」
父が菜の和え物を摘まみながら、皇帝だけにしか伝わらない事を暴露した。
「はぁ、そこからですか。なる程、今代様が500年振りに外へ出るのが許されたのは、次代様の事まで考えられていたのですね。『女神さまにお伝えしておく。』と今、次代様からの伝言がありました。」
洸も溜め息をついて、話した後、果実水をちびりちびり飲んでいる。
「先代様の時代は、皇帝の妻が早世するのは稀だったのですが、今代様になってからは、理由が不明ですが、皇帝の妻が早世するのが当たり前になってしまったのです。だから、妻も炎の嫁も…。」
「あー、次代様にそれもお伝えします。…『前皇帝にも迷惑をかけたが、炎も、もう解放するから演じなくて良い。』と、来ましたが、私には分かりません。まったく。まったく。」
「我も、無理に演じなくて良いと言われるのを待っていたが、実感が湧かないな。」
我の言葉に、父が酒を飲みながら、苦笑いをしている。
「炎は素直でないからな。母の姿を妻に求めたのだろうが、今代様の言う通りにしないと生きていけなかったから、どの国でも女好きでいなければならなかったのですよ。
今代様の勧める女をどの国でも手に入れて連れ帰る策を巡らさなければ、炎も病死と言う名で殺されていたかもしれません。」
「父上、弟子様が困ってます。」と、我が言うと、
「炎、ついでだから、次代様に言いたい事はある?」と洸が聞いてきた。
「そうだな、では予定通りに我は動くので、今代様をお願い致しますと伝えてくれるか?」
「炎、それでは次代様が迷われる。
今代様の求める女性が手に入らぬ鬱憤を私達で晴らしていたのは知っていましたが、その女性が逃げ切れますようにとお願い致します。
それまでは、最初に予定していた通りに、炎が愚者を演じるので、頃合いを見て、炎の解放をお願い致しますと。」
『あい、分かった。あやつはすぐにでも引退させ、女神である私が罪と罰を与えようぞ。次代もそれを了承したので心配するでないぞ。合図は、弟子の洸からさせるのでな。
先代が引退する頃に後を継げる聖獣が今代しかいなかったのだ。前皇帝と皇帝には済まない事をした。』
「って、女神さまからのお言葉でした。あー、もう!ビックリしたなぁ。まさか、次代様でなく、女神さまからだとは思わなかったです。」
「生きているうちに、女神さまからのお言葉を聞けるとは。」
「我も、思っていなかったですよ、父上。」
その夜遅くまで、父と我と洸の3人での酒盛りは続いたのだった。
洸曰く、白獅子様達は風呂嫌いではないらしい。
洸は、久しぶりに人型になったので、風呂でサッパリしたいと言っていた。毛のある状態だと、毛が邪魔で、人の様にサッパリ洗ってサクッと乾かないので、一手間、二手間と増えるのが面倒なのだと言っていた。
洸が風呂へ入った時点で、執事である薄灰に、酒と果実水と酒の肴と軽食を用意する様に告げ、洸が風呂から出て来た所で、丁度、それらが部屋に届いたのだった。
薄灰は配膳を済ますと、「当主様は、いつも通りなら、もうすぐお戻りになります。」と言って、我の部屋から出ていった。
洸に果実水を注いだグラスを渡してから、手酌で酒を注いでいると、
「前皇帝でも、付き合いは面倒なんですね。」と、果実水を飲みながら、洸が言う。
「山の中の一軒家でもなければ、生きている限り、付き合いはあるだろう。」と我が言うと、
「それが面倒な人もいるんですよ。人と付き合うだけで、周りを疲弊する方がいるんです。」
許可した者以外が開けられない様にしてある扉を開けた者が話しかけてきた。
「それは今代の白獅子様だろう?」と。
「父上!!」我の諫める声でも、ニンマリと笑っている父上だった。
「なーんだ。前皇帝も今の皇帝もそれを理解しているって事か。良かった。良かった。」
酒の肴を摘まんで食べながら、父も手酌で酒を注いでいた。
「弟子様、そこまで私達は愚かではないのですが、今代様は自身に従う者を好かれるのです。我々も、どうしてもその通りに動くしかないのですよ。」と父が話すと、
「何代か前の皇帝は、今代様に従わないので気に入らないと言われて、殺されてしまったのですよ。」と、我も種明かしをした。
「『それは、知らなかった。原因不明の病気で亡くなったとされていたのでな。』と、次代様がおっしゃっています。」サラミを食べながら、洸がそう話した。
「そこから、皇帝になる者は、今代様が代替わりするまでは、今代様の言う通りにする事で殺されで済むと、口伝で伝えられているのです。」
父が菜の和え物を摘まみながら、皇帝だけにしか伝わらない事を暴露した。
「はぁ、そこからですか。なる程、今代様が500年振りに外へ出るのが許されたのは、次代様の事まで考えられていたのですね。『女神さまにお伝えしておく。』と今、次代様からの伝言がありました。」
洸も溜め息をついて、話した後、果実水をちびりちびり飲んでいる。
「先代様の時代は、皇帝の妻が早世するのは稀だったのですが、今代様になってからは、理由が不明ですが、皇帝の妻が早世するのが当たり前になってしまったのです。だから、妻も炎の嫁も…。」
「あー、次代様にそれもお伝えします。…『前皇帝にも迷惑をかけたが、炎も、もう解放するから演じなくて良い。』と、来ましたが、私には分かりません。まったく。まったく。」
「我も、無理に演じなくて良いと言われるのを待っていたが、実感が湧かないな。」
我の言葉に、父が酒を飲みながら、苦笑いをしている。
「炎は素直でないからな。母の姿を妻に求めたのだろうが、今代様の言う通りにしないと生きていけなかったから、どの国でも女好きでいなければならなかったのですよ。
今代様の勧める女をどの国でも手に入れて連れ帰る策を巡らさなければ、炎も病死と言う名で殺されていたかもしれません。」
「父上、弟子様が困ってます。」と、我が言うと、
「炎、ついでだから、次代様に言いたい事はある?」と洸が聞いてきた。
「そうだな、では予定通りに我は動くので、今代様をお願い致しますと伝えてくれるか?」
「炎、それでは次代様が迷われる。
今代様の求める女性が手に入らぬ鬱憤を私達で晴らしていたのは知っていましたが、その女性が逃げ切れますようにとお願い致します。
それまでは、最初に予定していた通りに、炎が愚者を演じるので、頃合いを見て、炎の解放をお願い致しますと。」
『あい、分かった。あやつはすぐにでも引退させ、女神である私が罪と罰を与えようぞ。次代もそれを了承したので心配するでないぞ。合図は、弟子の洸からさせるのでな。
先代が引退する頃に後を継げる聖獣が今代しかいなかったのだ。前皇帝と皇帝には済まない事をした。』
「って、女神さまからのお言葉でした。あー、もう!ビックリしたなぁ。まさか、次代様でなく、女神さまからだとは思わなかったです。」
「生きているうちに、女神さまからのお言葉を聞けるとは。」
「我も、思っていなかったですよ、父上。」
その夜遅くまで、父と我と洸の3人での酒盛りは続いたのだった。
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