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ラーン・ビット国編
ベルナールの母と妹と王家の対応
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『では次に片付ける件を伝えましょう。
ファネスの子、ベルナールは、ユーイ王太子妃を自分の妃にしようと横恋慕した揚句、王家の自分以外の者達を抹殺するつもりでした。
その機会を狙って、勉学と剣術、その実務をこの1年余り、学んでいました。不純な動機ですが、軌道修正をすれば、こんな事にはならなかったのですが実行に移したので、今はもう仕方ありません。
私の愛し子の番であるショウ王太子から引き剥がそうとして、愛し子の気持ちを一切、無視していたので、王太后と聖獣の今代の黒百合にその事実を話し、私に協力させました。
ファネスは引退し、人として、王妃として、王子と産まれた自身の子の処刑を直視しなさい。
あの王子として生まれ育った者の魂も、この世界のモノではなかったので、死後に魂を元の世界に戻します。
ラジルは今代としてその任に着き、シルビアは王家から籍を抜き、次代としての仕事を1ヵ月後から始めなさい。
ファネスは1ヵ月後までに、王子を処刑する手続きを王妃となって行い、その処刑を1ヵ月後にし、王と立ち会いなさい。
王子の罪状を公にするのでは、私の愛し子の生涯の汚点となるので、王家の抹殺を謀殺した者として刑を与えるのです。いいですね。
黒百合と王太后をその証人として据えます。』
言うだけ言って、女神さまが退場していった。
女神がその場から退場しても、その場で、女神の決定に否を言う者はいなかった。
女神さまが顕現した場に立ち会えたのだが、その内容が辛辣過ぎた。護衛達もメイドや侍女達もただただ、呆けていた。
ラジルとファネスで、その場にいた護衛やメイドや侍女達の記憶から、女神さまの話した内容と、熊男が消えた事の記憶を消し、熊男はファネスに失恋し、国外追放され、二度とこの国へ来る事が無くなった事実と、女神さまが顕現された事実だけが記憶に残ったのだった。
ブラウスの滞在していた部屋からは、ブラウスの物であった一切合切のモノが消えていたのだが、今はそれに気付く者はいなかった。
ファネスは黙って座っていたし、シルビアはラジルとただ茫然とし、その場所で立っていただけだった。
ナーオ・ロウの王太后は、ユーイにこの話をするのは、気が重いと溜め息をついて座っていただけであった。
所詮、他人事だ。
ナーオ・ロウにいる可愛い孫の番を害されそうになったのだから、いくら親友の子と言え、あの王子には全く同情は出来なかった。
それも、自分以外の親友の家族である王家の者を殺そうとしていたのだから。
黒百合は、気に入っている2人を引き離す者がいなくなるので、嬉しそうであったが、周りの空気を読んで、静かにして泣き声を出さずに黙っていたのであった。
密かに、ナーオ・ロウのリンクス王と宰相カッツェ、情報担当のバルバドス、暗部担当の王弟に先王の親子、ショウ王太子と宰相補佐のイッチェン、王太子の護衛のリヨウと王太子妃の専属護衛ロート、そして、ユーイに、この部屋であった事と、女神さまからの言葉をナーオ・ロウ国の聖獣の次代達にも、黒百合こと、クーちゃんが皆にしっかりと映像付きで伝えていたのだったが、王太后はそれに気付いていなかった。
記録映像もしっかりと黒百合が撮ってあったので、それもショウ王太子の元へ、転送したのだ。
使者としてやって来るショウ王太子の為になるようにと。
あたいは大事な事をやり切ったわ!と満足そうな表情を浮かべたクーちゃんではあったが、シリアスな部屋の中で、その表情に気付く者はいなかったので、後でユーイに褒めてもらおうと思っていた。
クーちゃんの報告に、ユーイは滞在中の客室で驚き、ショウはニンマリし、それぞれ各々の思惑で、ナーオ・ロウ国内で事態が動き始めた。
ファネス達とブラウスが滞在していた部屋を出たナーオ・ロウ国の2人は、滞在する様に用意されている客室に戻り、ファネス達は、アマデウス王とアインハルト王子とラインハルト王子を交えた、緊急の話し合いが再度、もたれたのであった。
明日は、ナーオ・ロウ国からの正式な使者がやって来る。
ファネスがその日のうちに、ラーン・ビット国の王妃として承認され、その書類が速やかに受理された。
アマデウス王は、ガオン・ロード国へ書簡を出した。
ブラウス殿の度重なる訪問と王妃への何十回者求婚に、大変、憤りを感じていたし遺憾であった事。だが、それも女神さまの怒りに触れ、その怒りを受ける者が消滅したのを見届けたので、国交には変化はないし、今まで通りにしましょう。と、綴った。
王太子であるアインハルトとラインハルトは、誠心誠意を込めた書簡をナーオ・ロウ国のリンクス王とショウ王太子宛に出した。
自分達の番との縁を切られないように、と必死であった。
その最中、ショウ王太子とその護衛としてイッチェンとリヨウが付き、ショウ王太子と一緒に、先王親子も(対外的には)ナーオ・ロウ国の一伯爵として訪問し、この計5名がナーオ・ロウ王家からの新たなる使者として、ラーン・ビット国へ到着したのであった。
ファネスの子、ベルナールは、ユーイ王太子妃を自分の妃にしようと横恋慕した揚句、王家の自分以外の者達を抹殺するつもりでした。
その機会を狙って、勉学と剣術、その実務をこの1年余り、学んでいました。不純な動機ですが、軌道修正をすれば、こんな事にはならなかったのですが実行に移したので、今はもう仕方ありません。
私の愛し子の番であるショウ王太子から引き剥がそうとして、愛し子の気持ちを一切、無視していたので、王太后と聖獣の今代の黒百合にその事実を話し、私に協力させました。
ファネスは引退し、人として、王妃として、王子と産まれた自身の子の処刑を直視しなさい。
あの王子として生まれ育った者の魂も、この世界のモノではなかったので、死後に魂を元の世界に戻します。
ラジルは今代としてその任に着き、シルビアは王家から籍を抜き、次代としての仕事を1ヵ月後から始めなさい。
ファネスは1ヵ月後までに、王子を処刑する手続きを王妃となって行い、その処刑を1ヵ月後にし、王と立ち会いなさい。
王子の罪状を公にするのでは、私の愛し子の生涯の汚点となるので、王家の抹殺を謀殺した者として刑を与えるのです。いいですね。
黒百合と王太后をその証人として据えます。』
言うだけ言って、女神さまが退場していった。
女神がその場から退場しても、その場で、女神の決定に否を言う者はいなかった。
女神さまが顕現した場に立ち会えたのだが、その内容が辛辣過ぎた。護衛達もメイドや侍女達もただただ、呆けていた。
ラジルとファネスで、その場にいた護衛やメイドや侍女達の記憶から、女神さまの話した内容と、熊男が消えた事の記憶を消し、熊男はファネスに失恋し、国外追放され、二度とこの国へ来る事が無くなった事実と、女神さまが顕現された事実だけが記憶に残ったのだった。
ブラウスの滞在していた部屋からは、ブラウスの物であった一切合切のモノが消えていたのだが、今はそれに気付く者はいなかった。
ファネスは黙って座っていたし、シルビアはラジルとただ茫然とし、その場所で立っていただけだった。
ナーオ・ロウの王太后は、ユーイにこの話をするのは、気が重いと溜め息をついて座っていただけであった。
所詮、他人事だ。
ナーオ・ロウにいる可愛い孫の番を害されそうになったのだから、いくら親友の子と言え、あの王子には全く同情は出来なかった。
それも、自分以外の親友の家族である王家の者を殺そうとしていたのだから。
黒百合は、気に入っている2人を引き離す者がいなくなるので、嬉しそうであったが、周りの空気を読んで、静かにして泣き声を出さずに黙っていたのであった。
密かに、ナーオ・ロウのリンクス王と宰相カッツェ、情報担当のバルバドス、暗部担当の王弟に先王の親子、ショウ王太子と宰相補佐のイッチェン、王太子の護衛のリヨウと王太子妃の専属護衛ロート、そして、ユーイに、この部屋であった事と、女神さまからの言葉をナーオ・ロウ国の聖獣の次代達にも、黒百合こと、クーちゃんが皆にしっかりと映像付きで伝えていたのだったが、王太后はそれに気付いていなかった。
記録映像もしっかりと黒百合が撮ってあったので、それもショウ王太子の元へ、転送したのだ。
使者としてやって来るショウ王太子の為になるようにと。
あたいは大事な事をやり切ったわ!と満足そうな表情を浮かべたクーちゃんではあったが、シリアスな部屋の中で、その表情に気付く者はいなかったので、後でユーイに褒めてもらおうと思っていた。
クーちゃんの報告に、ユーイは滞在中の客室で驚き、ショウはニンマリし、それぞれ各々の思惑で、ナーオ・ロウ国内で事態が動き始めた。
ファネス達とブラウスが滞在していた部屋を出たナーオ・ロウ国の2人は、滞在する様に用意されている客室に戻り、ファネス達は、アマデウス王とアインハルト王子とラインハルト王子を交えた、緊急の話し合いが再度、もたれたのであった。
明日は、ナーオ・ロウ国からの正式な使者がやって来る。
ファネスがその日のうちに、ラーン・ビット国の王妃として承認され、その書類が速やかに受理された。
アマデウス王は、ガオン・ロード国へ書簡を出した。
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王太子であるアインハルトとラインハルトは、誠心誠意を込めた書簡をナーオ・ロウ国のリンクス王とショウ王太子宛に出した。
自分達の番との縁を切られないように、と必死であった。
その最中、ショウ王太子とその護衛としてイッチェンとリヨウが付き、ショウ王太子と一緒に、先王親子も(対外的には)ナーオ・ロウ国の一伯爵として訪問し、この計5名がナーオ・ロウ王家からの新たなる使者として、ラーン・ビット国へ到着したのであった。
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